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先月「東條由布子氏の講演会」に行ってきました [旗日には「日の丸」を掲げよう]

 いささか旧聞には成りますが、先月 東條英機元首相の孫娘、東条由布子さんの講演を聴く機会がありました。

 東條由布子さん

 『祖父東條英機「一切語るなかれ」』(文春文庫)など著作を数冊読んでいたこともあり、講演の内容については私にとって特に目新しいことはありませんでしたが、一つ心に残るエピソードの紹介がありました。


 この講演会は、小牧青年会議所のメンバーが地域の子供達に歴史について考えて欲しいとの思いで設営された講演会だったのですが、
最初、何の面識もコネもない小牧青年会議所のメンバーが東条由布子さんと初めて接触しこんな講演会をやりたいとのオファーをした際、東条由布子さんはこう速答されたそうです。

「私は、若い人たちに話を出来る場を作っていただけるのならば、どこへでも行きます!」


 本来歴史というものは、学校や書籍で学ぶ知識や理屈の上だけのことではなく、実際それを経験してきた身の回りの人たちによる世代間の伝承(祖父母の体験談・家系伝説なども含みます)や感想・時代の気分とリンクして、初めて自分自身のものとして考えられるのだと思います。

 私は現在40代前半なのですが、私自身そういった話をほとんど聞いたことがありませんし、自分自身が知らないので次の世代に伝えることも出来ません。

 東条由布子さんの史観や、最近いろいろなところで話をされている内容については、様々な意見があろうかと思いますが、「どこへでも話をしに行きます!」の言葉には深く感じるものがありました。

 

 大東亜戦争を経験された方はもうすでに鬼籍に入られた方が多く、高齢に成られたことと相俟って、毎年かなりの方がお亡くなりになられています。

 私たち自身が、自分の子供達に歴史を伝承するという義務を果たすためにも、そういった方々の声に耳を傾けなければ成りませんし、お年寄りの方達も自らの体験を卑下することなく「もっともっと語っていただきたい」そう思えた講演会でした。

 

祖父東条英機「一切語るなかれ」

祖父東条英機「一切語るなかれ」

  • 作者: 東条 由布子
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2000/03
  • メディア: 文庫

 

【東條由布子さん関連】
Sankei Web 【ソウルからヨボセヨ】 東条さんの健闘(08-19)
http://www.sankei.co.jp/databox/tokuhain/0608/060819m_int_52_1.htm

「靖国」を語る 東條英機元首相の孫 東條由布子さん
http://www.tokyo-np.co.jp/yasukuni/txt/050715.html

三ヶ根山 殉国七士廟 A級戦犯
http://www.asahi-net.or.jp/~KU3N-KYM/heiki7/A7/A7.html
(私の住む愛知にフィリピン関係の慰霊碑と共にあります。祖父が戦死したのがフィリピンだと聞いていたこともあり、ずいぶん前から意識していました。)

 

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PS1.
 男女間の寿命の違いと、当時出征した成人男性の多くが戦没されたこともあって、よく見聞きする戦争の話は銃後と戦後の生活困窮の話がほとんどで、当時成人で出征された部隊従事者の話を聞く事の出来る機会はそう多くありません。(戦後の時代の空気のせいもあったのでしょうか?)

 個人的には、小野田寛郎さん、中条高徳さんの話が聞いてみたいです。
(もし聞ける機会があったら、是非ともお教えくださいませ)


PS2.
 現代史についてかねがね疑問に思っていることが一つありますが、この講演会でも謎は解けませんでした。もしお解りになる方はご教授ください。

 戦後GHQの主導による情報操作(WGIP:War Guild Infomation Program)により、戦略的に戦前の価値観の否定がされたところと、独立回復後4000万人もの署名を集めた戦犯の名誉回復が行われた事までは理解できるのですが、
「その後、人口の約半数が署名したにも関わらず何故その時点で価値観の再構築が行われず、今に至っているのか?」ここ数年不思議に思っています。


PS3.
 この機会を作っていただいた小牧青年会議所の皆さんと、講演会を教えていただいたTKさんに感謝!


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コメント 8

アキラ

私は「自分が知っていること・過去に知り得たこと」は最大漏らさず子供達に伝えよう・・・と思っていますが、果たして何割伝えられるものか?
暗中模索の日々です。
「どこへでも行きます」の言葉は嬉しいですね。
by アキラ (2006-12-04 19:17) 

たいせい

アキラさんがBLOGで時折断片的に語られる言葉や考えに、私は本当に大きな刺激をいただいています。
そういう思いでアキラさんのBLOGを訪れるのは、私一人ではないはずです。
(私も年を取ったらアキラさんのように、「やさしく、素敵な、『頑固オヤジ』」になりたいです。)
「プッツリ」しないで、いつまでも末永く、「たたかう★アキラ」を読めるのを楽しみにしています!」
by たいせい (2006-12-05 11:18) 

nina

私も一度お話しを聞いてみたいです。
私の祖父は戦争に行ってますが戦死しているので話は聞けません。
だから戦争の話といえば、当時まだ幼かった両親の話しか聞けませんが・・。
可能ならば、東條さんにはもっとテレビ等で話を聞かせていただきたいですね。
その時の司会は櫻井よしこさんでお願いします。(笑
by nina (2006-12-05 18:32) 

たいせい

ninaさん、nice!&コメントありがとうございました。
私の祖父も、フィリピンで終戦の年に戦死
自らも戦地に行った大叔父(祖父の弟)から聞いていた祖父は、自らの希望で前線の部隊に行った事などを聞いていたこともあり、学校や報道などで私が当時聞いていた「一部指導者の私利私欲のためににだまされて戦地に送り込まれ」、「戦地で悪逆非道の限りを好き放題に尽くした」という論調に大きく違和感を感じて過ごしました。
(聡いと聞いていた祖父がそう単純にだまされるわけはないし、国民皆がだまされるなどあり得ない。自分と同じ血と、同族として似通っているはずの価値観を持った祖父が、戦地とはいえ悪逆非道の限りを尽くした。なんて考えられませんでした)
私の場合は、小中学生の多感な時期に大叔父の話を耳にすることが出来、それが今につながっているようには思いますが(もっとも当時は歴史観なんて余り考えておらず断片的に数年に一度大叔父が酔っぱらったときの話としてしか耳にすることが出来ませんでした。今思うと本当に残念です。)、自分が信頼に足ると考えられる身の回りの人からの伝承というのは本当に大切なことだと思います。
ただ、私も身の回りでそんな話を聞くことが出来る人たちが、亡くなられ居なくなってしまい、また高齢故に毎年かなりのペースで減っています。
そんな事もあり、戦争体験者や当事者として語ることの出来る人の話を聞くと言うことに、ここの所こだわっています。(主催団体が怪しい雰囲気のところもあり、恐る恐るなのですが....。)
昨年のことですが、金美齢(台湾)さんがコーディネート役で、日韓の大学教授2名の討論会など、探せば興味深い講演会や討論会など時々ありますよ....。
by たいせい (2006-12-06 09:24) 

先日はお誘い頂きましたのに、お伺いできず申し訳ありませんでした。
奇しくも今日は7人の方の命日です。
慎んでご冥福をお祈りしたいと思います。そして一日も速い名誉の回復を。
by (2006-12-23 11:45) 

たいせい

 いわゆるA級戦犯(この言い方は便利ですね)は20代前半の頃、ドライブで三ヶ根山に行ったとき、「殉国七士廟(墓)」なるものを発見し、フィリピ観音ン・フィリピン方面の碑の数々とともに深く印象に残りました。
(当時は、今ほど物を考えては居ませんでしたが....。)
 この講演会の当日、この殉国七士廟を管理されている ゆうとぴあ三ヶ根のあるじ伊藤弘さんと面識を持つことも出来ました。

三ヶ根通信
http://www.k3.dion.ne.jp/~sangane/

 今回の公演は、私に連絡があったのも突然でしたので、当日のお誘いとなってしまいましたが、またこのような講演会の機会がありましたら、連絡させていただきますので、その節にはよろしくお願いします。

 nice!&コメントありがとうございました。
by たいせい (2006-12-25 10:05) 

たけし

はじめまして。
東條由布子氏は、祖父の行為を正しかったと主張しています。
しかし、東條元首相は戦陣訓の中で「生きて虜囚の辱めを受けず」と説いています。いざというときは自決することを国民に強要していました。
これによって多くの貴重な命が失われています。
石原都知事や、読売のナベツネ氏も東條英機や当時の軍部に憤りを感じています。
たいせい様も歴史的教訓を学んでいただきたいです。
by たけし (2007-08-14 00:15) 

たいせい

 たけしさん、この記事で私が書きたかったのは東條英機氏をどう評価するか?と言うことではなく、自分自身(のみ?)が知る歴史の横顔を自らの口で、出来るだけ多くの人に伝えようとする東條由布子さんの姿勢に感じる物があって書いた物です。
 たけしさんの言われる「歴史的教訓」が何を意とする物かは別として、時代の生き証人がまだ存命中である現在。
 出来るだけ多くの方々に、そう言った自らの知る歴史の横顔を語っていただきたいし、出来るだけ多くの若い世代の人たちにこれらの方々の声に直接触れていただきたいと考えています。

 それこそが「歴史的教訓」を学ぶことなのではありませんか?


 古い記事にわざわざコメント下さりありがとうございました。
(古い記事であろうと、化の婦中ぎりコメントは変えさせていただくつもりです)

PS.
 私が考える「歴史的教訓」を明らかにすることも決してやぶさかではありませんが、恐らくは平行線になるであろう結末が見え隠れすることもありますので、あえてそれには触れません。
by たいせい (2007-08-16 14:01) 

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