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参院選の責任を言うのなら「下野論」が筋ではないのか?(安倍首相退陣論・参議院選挙敗戦処理) [時の話題]

 先週、新潟県柏崎市に「新潟県中越沖地震」の業界としての視察に行ってきました。

  この件については近日中に報告書を記事として書くつもりでいますが、その前に参議院選挙後の「安倍首相退陣論」について思うところがあり、私の考え方と同じ物はネットでも書かれている物を見つけられませんでしたので、ここで紹介させていただきます。

 

  私は、参議院選挙での自民党敗戦の責任を言うのであれば、「安倍首相退陣論」ではなく「自民党下野論」を言うのが筋ではないかと考えています。

  安倍首相は、自民党内の正規の手続きで選ばれた「自民党総裁」であり、今回の選挙戦に於いても選挙の顔として選んだのは他でもない自民党の皆による物です。

  そして選挙戦に於いては、安倍総裁個人ではなく自民党として作ったマニフェストによって戦いそして敗れたわけでであり、敗戦の責任は安倍総裁個人に帰結する物ではなく、自民党自身が責任を負わねばならない質の物であるはずです。

 (かつての宇野首相を担いだ選挙戦の際には首相への遊説要請が全くありませんでしたが、今回の参議院選挙ではそんな状況ではなく、安倍首相の遊説を各候補者こぞって受け入れたし当然遊説要請もあったはずであり、責任を言うのであれば自民党の組織自体の責任が大半ではないかと考えます。)

 

 自民党が責任について議論をするのであれば、一人の代表者である安倍首相の退陣を言うのではなく「下野」に付いての議論が中心になるべきというのが「筋」だと思います。

(但し今回の選挙は首相指名権のない参議院の選挙であり、有権者もそれを認識して投票を行っているはずだとの「筋」で考えるならば、当然それには及びません。)

 もう一度書きますが、自民党内の正式な手続きで選ばれた「総裁」であり、衆議院の正式な手続きで選ばれた「内閣総理大臣」でもあります。

  安倍総裁自身が、自らの判断で辞任すると言うのであればそれれを否定する物ではありませんが、当人が続ける意志を示している以上、苦境に立ったら支えるのが筋であり、総裁選の時に仮に他の人を押していたとしても自民党内で「雑音」が聞こえるのは見苦しいと感じられて仕方ありません。

  もし責任論を展開するのであれば、自らは関係なかったかの如くスケープゴートを作り出すのではなく、「下野」の議論が展開されてしかるべきではないのでしょうか?
(私はそれを望みませんが....。)

 

 いずれにしても、国民国家における民主主義の本質「意思表示する有権者自身が、結果責任を負わねばならない」ということです。

  現在の政治状況を作ったのは、私達有権者です。  おかしな事態が起こったとしても、特定の政治家や政党をスケープゴートにするのではなく、自らが作り出した政治状況だとの認識をもってこれからの政治を見なければなりません


「参考記事」
7月25日 参議院選挙を私達有権者はどう捉えるべきなのか?
http://blog.so-net.ne.jp/kawaraya-taisei/2007-07-25


 

 PS.
 私個人としては、民主党の政権交代可能な政党への脱皮を期待しています。

 今回の参議院選挙は、任期6年間で解散のない参議院の選挙であるとの本質を忘れた、自治労の内部情報によるプロバカンダ選挙、これまでの民主党の基本方針を大きく逸脱した政権欲しさのバラマキ政策の連発、に思われて仕方ありませんでした。

  参議院の多数派を握ったのですから、日本政界のもう一方の雄として自民党と責任を応分し、共通の目的である「日本の発展」の為に共同責任を負える政党になって欲しいと思います。

 (一言添えさせていただくならば、前原代表時代までは民主党による政権交代を期待する「民主党シンパの無党派」でした。今年に入ってからの議会運営を見て、小沢民主党への思いは一気に醒めました。)

(それにしても、自治労の組織票はすごかったですね。自治労OBの得票数・当選人数を一回調べてみてください。)

 

PS2.
 さしあたっては、参議院の議長人事に興味を持っています。

  噂に上がっている、日教組出身のお方でないことを信じています....。


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コメント 14

こんばんは

自民党は民主的な政党だそうなので、総裁をリコールする手続きもあるそうですから、筋を通すなら辞めろと言うだけでなく、その手続きに入るべきでしょうね。ただ、安倍首相の続投支持の中には大臣などのポスト狙いの計算もあるようで、そういう動きが透けて見えるのはどうかなと思います。

ただ今回の結果は、はじめて参議院の存在意義を持たせたことになったのではないでしょうか。政府のチェックを行い、議員立法も増えると今までよりは良い方向にいくと思うのですが。この意味で行くと、安倍首相は公約通り「戦後レジームからの脱却」を実践していますね。
by (2007-08-07 00:56) 

おはようございます。民主党には批判と反対ばかりの右よりの共産党みたいになって欲しくはないですね。
by (2007-08-07 07:53) 

アキラ

或る政党は、政権取るためなら、何でもありみたいに見えます。
沖縄知事選での共産党とのコラボは忘れません。
そんな政党に政権が移ったら、果たして日本の舵取りは正常に機能するのでしょうか?
よく世の中を見なければいけないと思います。
マスコミは常に政権を批判します。
マスコミに踊らされている、馬鹿な日本人にはなりたくありませんからね~。
by アキラ (2007-08-07 11:28) 

こう

民主党の小沢党首の第一声は内閣の解散だったような気がします。
そんなことより、民主党の政治信条を改めて語って欲しかったです。
「期待できないなー」と思いました。
by こう (2007-08-07 12:49) 

toyo

>私個人としては、民主党の政権交代可能な政党への脱皮を期待しています。

私も同意見です。ただ、昨日のTV報道をみていると新人議員などタレント的な雰囲気で、なにか勘違いしているのでは、と思ってしまいます。浮かれていると民主党も足元をすくわれてしまいそうな危惧をかんじました。正直、こう様と同じく「期待できないなー」と思います。今のところは「まっ!いいか、」と思うしかないのでしょうね。
by toyo (2007-08-08 08:45) 

たいせい

 NTHAWKSさん、衆議院の縮小コピーか?と思われかねない、今回の一連の選挙から今に至る動きによる「参議院の存在意義」ならば、私はほとんど無意味で「百害あって一理無し」だと感じています。
 と言うよりも、この形でしか存在意義を参議院が示せないのならば政局の混乱を招くばかりなので、「参議院無用論」「一院制」のほうが筋が通っていて解りやすいと思います。
(選挙制度が数あわせの論点で、衆参ほぼ同じになってしまったときからある程度予見できていたことなのかもしれませんが....。)

 それと同様な意味で、「大統領制」ではなく「議院内閣制」の日本の政体では、衆議院ならばともかく参議院では内閣総理大臣の親任には直結せず、参議院の野党になってしまった事による不利益は被っているわけでもありますので、安倍首相に対して去就を問えるとすると自民党内での道義的な責任のみだと考えています。

 何よりも考えねばならぬのは、今日の政治状況を主体的に作り出したのは、自民党でも民主党でもなく、主権者であり有権者でもある私達自身で、良い変化が起ころうとも悪い状況になろうとも、自らがした投票の結果だとの認識を持って政界を見つめることだと思います。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-08-08 09:15) 

たいせい

 STEALTH さん、前原前代表の時代は政策的なフリーハンドを確保する為に支持基盤である「連合」との是々非々の関係を模索したり、中国で何ら媚びることなく堂々と日本の立場を主張したりと、民主党に大きな期待を持っていました。
 しかし、小沢代表に代わってから55年体制時の社会党の様に、党利党略での集票効果を期待したかのような何でも反対党になってしまったように感じられ、私の持っていた期待感は一気に消え去りました。
(先の国会で強行採決した法案の幾つかは、前原時代以前ならば普通に通っていたはずです。)

 起こってしまったことはもう変えられないので、良い方向への変化が起こって欲しいと期待しているのですが....。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-08-08 09:25) 

たいせい

 アキラ さん、参議院議長に日教組がらみのお方ではなく江田五月氏を持ってきたことにとりあえず安心しています。
(社民連を率いていた頃の江田五月氏の印象は私にとってはすこぶる良い物でした。:取り巻きだった人たちには「?」が付く人も居ますし、その後の印象があまりなく現在の政治信条に多少の不安はありますが...。)

 「政権を取るためには何でもあり」は勘弁して欲しいです。

 nice! &コメントありがとうございました!
by たいせい (2007-08-08 09:37) 

たいせい

 こうさん、選挙期間中も(選挙期間中であればこそ!)政治信条や日本の国をどういう方向に持って行きたいのか?を、声高らかに語って欲しいと思いました。
 「政権交代」は自分たちが望む国にするための「方法」に過ぎないにもかかわらず、政権交代自身が「目的」になってしまい、「どんな国にしたいか」がほとんど聞こえてこなかったと感じられて仕方ありませんでした。

 何か新しいことをやると必ず批判は出てきますし、上げ足取りの材料は変革しようとすればするほど噴出します。
 そんな「ドロをかぶれる政党」に、成る気があるかどうかがもうしばらくで見えるのを楽しみにしています。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-08-08 09:48) 

たいせい

 toyoさん、30代40代の若手議員の質は、世襲が蔓延している自民党よりも民主党の方が遙かに高いと感じており、その意味で民主党の将来に大きな期待を持っています。(今回初当選の議員の評価はまだ出来ていません。)

 民主党も、執行部の世代交代をして若手がもう少し表に出てくると様子が変わると思ってはいるのですが、選挙前からの民主党のCMで老害三人衆のそろい踏みを見て、正直がっかりしてしまいました....。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-08-08 09:57) 

robita

昨日主人が買ってきた週刊誌に福田康夫さんの言葉が載っていました。
「(安倍総裁は)あれほど大政翼賛的に選ばれたわけです。選んだ皆に責任がある。それが見込み違いだったにしても共同責任ですよ。」
by robita (2007-08-09 11:31) 

たいせい

 robitaさん、紹介いただいた福田康夫氏の「共同責任」という言葉に、我が意を得たる思いがしました。
 ここの所聞こえてくる雑音に、小沢民主党が勝ち馬に乗って自民党の個別議員に手を入れているような感じを受けています。(乗る議員はみっともない)
 この機会に、政見や政策で見分けられる形で政界再編が起こって、私達有権者に解りやすい政界になって欲しい物ですが....。

 コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-08-09 12:05) 

takayuu

トラックバックありがとうございます。
私も前原代表以前の民主党シンパでした。
実際に2004年の参院選では民主党に票を投じています。
しかし、今のクールビズにすら反対する民主党にはがっかりさせられるばかりですね。
by takayuu (2007-08-09 22:22) 

たいせい

 takayuu さん、TB &コメント本当にありがとうございます。
 私は55年体制下では「民社党」のシンパ(支持者とまでは言えませんが:当時の自民党よりも右寄りで防衛問題などでもまともなことを行っている印象でした)で、その後はその流れのまま「自由党」に信を於いていたことが結構長く続いていました。(西村真悟さんなんかもいましたから....。)

 小沢一郎氏についても、自らのリスクを顧みずに55年体制を壊した最大の功労者として、時々おかしな事は言う物の信頼できる数少ない政治家の一人と考えていましたが、民主党党首になってからの野党としての国会運営を見て、正直愕然といたしました。
 どう考えても「党利党略」、どう見ても「55年体制時の古い政治家」、どう繕っても「終始一貫としていない」。

 江田五月参議院議長人事には多少ホッとしましたが、クールビズ反対もそうですが、郵政民営化凍結など、どう考えても通るはずのない法案を、反対のためにぶつけているとしか思うことが出来ません。

 自民党の中の雑音勢力には早く党を割ってもらって、民主党の中のまともな人たちには早く党を出てもらって、政見や政策できちんと区分された解りやすい党派へと早く組み替えして欲しいと思われて成りません。
 解散総選挙は、その後の話だと思っています。
by たいせい (2007-08-10 10:22) 

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