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建築基準法改正と瓦の出荷減。関係有りや?無しや?(戸建て住宅着工減:平成19年6月20日改正建築基準法) [平成19年建築基準法改正]

 少し頭を悩ませています。

 ここ数ヶ月瓦の出荷状況が低調で、毎月前年出荷を大きく割り込んでいます。

 様々な情報を集める過程で、今年6月20日より改正になった「改正建築基準法」の影響があるのではないかとの声を複数から聞きました。


 改正内容を自分なりに確認した範囲では、
「木造 2 階建て以下、延べ面積500 ㎡以下、高さが13mかつ軒の高さが9m以下の建築物」は対象外であるように読み取れ、大きな打撃になるようには思えませんが、

業界紙を読むと、
「改正後2週間で建築確認を申請された戸建て住宅30軒のうち、建築確認が降りたのは4件のみ」

「当分建築確認が難しい」

「持ち家などの小規模建築物の設計業務が遅れた」(日本屋根経済新聞)等の話も見え隠れし、現在の出荷低迷の背景となっているような気もしています。

 

 私自身、愛知県内の30~40棟/年クラスのプレハブメーカーで
「建築確認が、改正後まだ一件も降りてきていない」(先月末)や、

金融機関で
「建て売りメーカーなどで建築確認がなかなか降りてこず、資金繰りの相談を受ける場合が出ている」との声も耳にしていますし、

ある県の瓦専門の建材問屋さんでも
「基準法改正の影響でどこも工事が無く、職人は仕事にあぶれている」との声が聞かれました。

(その分、「秋以降、職人が足らなくなる」だの、「秋・冬需が例年以上にある」との話も聞きます。)

 

  反面、ある地方の方のお話では
「建築確認の受付番号自体が進んでおらず、うちの地方では全く影響がない」(瓦が動かぬ原因では無い)との情報もあり、どの情報を信じて良いのか?、私自身多少混乱しています。


 私達の瓦業界(特に和瓦)は、通常の建材とは流通ルートを異にしており、設計活動を営業的にはあまり行ってこなかったことで、設計事務所や元請けである大工・工務店との窓口がほとんど無く、直接お話を聞く場があまりありません。(瓦施工業者までの営業・流通です)


 ただ間違いなく言えることは、冒頭書かせていただいたように瓦の出荷がごこ数ヶ月低迷していることで、原因を「建築基準法改正の影響」だと紐解けるのであればメーカーとしては後数ヶ月の辛抱と我慢を重ね、お客様である施工店にもアドバイスが出来るのですが、今のところ何とも言えない暗闇の中にいるような心持ちです。
(燃料をはじめとする原材料費の高騰もあって、辛い日々には違いないかもしれませんが....。)


 大変恐縮なのですが、このBLOGをご覧の業界関係者の方々がいらっしゃいましたら、「瓦の需要」と「建築基準法改正の影響」可能性としてあるのかどうか?、お聞かせいただけませんでしょうか?

 

PS.
 弊社の加盟している愛知県陶器瓦工業組合や同業者の話で、「構造計算」や「瓦の防火認定」に関する問い合わせが、がかなり増えているようです。

 もしリクエストがあれば記事を書きますが、いかがでしょうか?

(瓦の防火認定については、2000年の改正までは建築基準法本文で不燃材料として記述されていましたし、以後は当時建設省の告示1200号で不燃材料として名指しで定義されており、建設大臣の指定を受けた建材として防火認定の対象外で、当然に不燃材料です。)


 

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実家が建築設計会社

私は業界関係者とまでは言えないので書きリンク先ソースを参照して下さい。


構造計算書の「二重チェック」で建築確認申請が激減
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070828i306.htm?from=main3

【特集】建築基準法
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/building/feature/kenchikukijunhou/

建築構造設計べんりねっと
http://arc-structure.sakura.ne.jp/

合板卸値、軒並み軟調、住宅需要減り在庫過剰感。

木造住宅の新設着工戸数は六月まで五カ月連続で前年実績を割り込んだ。六月二十日に建築基準法が改正され、建築確認が遅れている影響も出ているという。
http://blogs.yahoo.co.jp/noda3tyan/18520990.html

na-ta-kuの日記
http://d.hatena.ne.jp/na-ta-ku/archive

全国的に6/20以降の新規着工は皆無といっていいほど落ち込んでます。深刻なのは現在出ている確認申請が滞っているのはもちろん、影響が
期間、規模共にどの程度続くのか誰も把握できていないことにあります。設計実務者の苦悩をしりたければ建築構造設計べんりねっと掲示板を除いておいて下さい。ケンプラッツは無料登録が必要ですが必見の価値ありです。

秋、冬に職人が足りなくなるといわれているようですが読売の記事にあるように秋以降も混乱は続くことは覚悟したほうが良いかと思われます。

瓦についてですが合板のニュースを見る限り、住宅建材についてはかなり影響はでてきていると思われます。

なお実務者たちが共通して指摘しているのは、現実離れした法改正と
周知不足にあるようです。その根本原因は国土交通省住宅局建築指導課
というのが共通認識のようです。

建築指導課長 水流 潤太郎
この人、実務者たちからは大混乱の原因を作ったとしてすこぶる評判が悪いようです。

瓦の防火認定、構造計算の問い合わせですが改正により構造への影響(瓦屋根の台風圧、耐震の認定書)を出せと言われてるためと思われます。
by 実家が建築設計会社 (2007-08-28 17:37) 

実家が建築設計会社

追加

建築確認申請が激減/構造ソフト開発遅れ
7月16件前年の3%/法改正あおり受け
http://www.okinawatimes.co.jp/day/200708141300_01.html

緊急提言! 現場知らずの「耐震偽装対策」が招く危機
制度の煩雑化が招く大混乱、品質低下、価格上昇につながる恐れ
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20070806/131754/

naruu.の遊び場
http://naruunoasobiba.cocolog-nifty.com/blog/2007/08/post_8e9a.html

>建築主らが申請に慎重になっているためとみられる。

↑大嘘だ!コレは大問題になるぞ~

実際は確認システムが確立せず、受け付けてくれない自治体もあるし、私の会社の物件もそうだが、6月に出してもいまだ音沙汰ないのが現状だ。


ブログ内容を抜粋しました。青森の実家の建築設計会社では8/13に
だした確認申請が県内初の申請といってましたし、差し替えが利かないため慎重にならざるを得ないとも言ってました。

ただし読売の記事も沖縄タイムスの記事もそうですが、歪曲されてるのでは?と思いたくなるのですが審査基準が最近まで
示されていなかったために審査側も大混乱の最中であることが示され
ていません。
by 実家が建築設計会社 (2007-08-28 19:38) 

たいせい

 実家が建築設計会社さん、実際の運用に関して自治体毎に対応がまちまちである旨を、各地にある弊社の取引先からの話として聞いていましたが、ご紹介いただいたリンク先を見てそんな様子が垣間見られました。

 今回の改正については私も言いたいことが幾つかありますが、結局「お役所の責任逃れの尻ぬぐい」を、お施主様や関連業者が被る結果になっていると思われて成りません。
 地震の被災現場の視察などをしていても、戸建て住宅については構造的な問題はほとんどクリアされていて、問題になるのは「手抜き工事」を如何に予見するか?に限られるように感じられており、今回の法改正ではその点を多少期待していたのですが、残念ながらその点でも自治体の運用はマチマチなようで残念です。

 もっとも私個人としては、「安い物には安い理由がある!」との単純な現実をお施主様に気がついていただくことが解決法で、これまで真面目にやっている業者の不利益になる改正は筋が違うと思っています。
(耐震偽装事件の際に、お役所に全ておっ被せてしまうマスコミの対応に違和感を感じ続けていました。:お役所の責任をこれだけ言われれば、自己防衛のために措置を講じるお役所の気持ちもわからないではありませんが....。)

 直接の情報ではありませんが、そろそろ建築確認も降り始めてきているとも聞いていますが、スムーズに運ぶようになったかどうか?、まだ予断を許さないと言うことだろうと思います。
 あとどれだけ辛抱すれば....。

 コメントありがとうございました!
 また、このコメントを読んでくださる方がいらっしゃいましたら、どんな角度の情報でも結構ですので、コメント下さるとありがたく思います。
by たいせい (2007-08-29 10:47) 

plusgate

東海3県の状況でいえば、住宅の場合、確認申請が2~3週間で下りれば良い方です。民間業者も受付が先着10件などとして、なんとか業務をまわそうとしています。その分、役所にしわ寄せで物件がまわり、役所は業務をため込んでおり、悪循環しております。
結果、工事物件が少ない状況です。年内は6月20日までに下ろした物件がまだあるので、受注はあるかもしれませんが、おそらく、年始から、さらに工事物件は減るかもしれません。(厳しい話かもしれませんが・・・)また、情報があり次第、お伝えしたいと思います。
by plusgate (2007-08-29 11:13) 

アキラ

建材の値上がり(私は便乗値上げだと思っています)も、瓦を使わない一因のような気がします。

実際、折角設計図に「瓦」と指定していても、施工する側(工務店や建築会社)が、質疑応答でコロニアルやガルバニュームに変更できないか?と問い合わせてくる、との話も聞いています。
金額的な話を詰めていくと、施主が「どうしても」というケース以外は「やむを得ないんだよね」という場合も多いそうです。

誰もがたいせいさんのブログを見ていればそんなこともないでしょうが、地震の恐怖もまださめやらず、潰れた家を見せられて「やはり、瓦は怖い」と、マスコミに刷り込まれてしまったこともありそうです。

私の耳には、「秋になれば・・・」との話は、今のところ聞こえてきません。
改正建築基準法・・・誰一人として歓迎しない「改悪」ではないでしょうか?
瓦を使うことの良さについては、私の役目も大きいと感じています。

瓦業界だけではなく、建築に携わる誰もが苦しがっています。
いつまで続くものか先が見えずに不安ですが、お互いに、何とかこの苦境を切り抜けましょう。
by アキラ (2007-08-29 11:28) 

たいせい

 plusgateさん、屋根瓦は建築作業の初期段階で使う建材で、この手のことが起こると建材の中では真っ先に影響を受けます。(プレカット工場などもそうかもしれませんが....。)
 その代わりに立ち上がりも早いので、一日も早く通常業務への復帰を心待ちにしています。

 し・しかし、先の見通しもまだ不明とのこと、役所の溜め込んだ書類の一斉整理の前に、会社を整理しなくてはならないメーカーや関連業者など、数知れず出てしまうかもしれませんね?
 せめて周知がもっと徹底されていれば、対策も立てられたでしょうし、先需もあったかもしれないのに、もうすでに「後の祭り」になってしまっているわけですね。(せめて先需があれば、安定軌道に乗るまでの体力が出来たのに)

 全国的には自治体によって対応がマチマチだとの情報も得ており、総合的にみなくてはならないと思いますが(逆に言えばお役所の窓口への統一見解での周知が徹底しておらずに、それぞれの判断を行っていることでマチマチになっているような気がしています)、今のところ余りよい反応は聞こえてこず、厳しい観測を持たざるを得ません。

 また、情報等入りましたら是非ご教授いただければと思います。
 nice! &コメント、ありがとうございました!

PS.
 改正内容を自分なりに調べているのですが、実は余りよく解っていません。
 元々、姉歯事件の影響での法改正なので主眼はRC造の大きな建物で「小規模な木造住宅は対象外」との認識を持っており、プレハブ構法や他の構法に大きな影響があると当初考えていましたが、様子を見れば必ずしもそれだけではない様子。
 また、「ハウスメーカーなどは元々構造計算を行っており影響がないはず」などの情報が交錯したり、「中間検査」の実施なども自治体によって今のところ対応が様々だとも聞いており、何が正しいのかよく解らなくなってしまいました。
by たいせい (2007-08-29 13:58) 

たいせい

 アキラさん、瓦業界の中にいて大変身につまされるお話です。
 結局は、歴史と風土の中で育まれて、諸先輩方が培われてきた業界標準である「瓦」と言う存在に胡座をかいて、不必要な企業間競争・価格競争に明け暮れてきた結果が今に至っていると、うなだれてしまいます。
 「瓦の良さ」なんて、改めて言わなくとも当たり前であったはずだし、建物の三大要素で蔑ろにしてはいけないのが「基礎」「構造」「屋根」であるのも自明の理だったはずなのに、私達の時代で良さを伝えるのを怠った結果が今に至っているのでは?と、反省しきりです。

 今の苦境を当面乗り切るのに、屋根のリフォームを再度テコ入れせねばならないことが解ってきました。
 バブル以降の数度の不況の度に取り組んでもおり、どれだけ実効性があるか解りませんが、何とか苦境を切り抜けなくては....。

 コメント &激励、本当にありがとうございました!
by たいせい (2007-08-29 14:12) 

建築士

地域により、だいぶ差がある様です。
こちらでは、2階建て住宅では1~2週間程で確認が下ります。
只、3階建てや大規模建築物では、いつ下りるかも検討もつきません。
適合判定物件では多分3~4カ月以上でしょうか。

住宅で問題になるのは、変更が容易ではなくなった事です。
場合によっては、工事を止めて再申請になります。
申請前(設計時)のお施主さんとの、打ち合わせが慎重に
なり、時間が掛かります。

一番困るのは、ある程度の規模の店舗(商業施設)です。
工期厳守が大前提ですが、確認がいつ下りるのは不明の
状態では、設計を請けたくても請けられません。
又、今改正で図面や書類の訂正が認められず、1箇所でも
法規の解釈の相違や、図面の訂正が発生した場合、確認
申請のやり直しになります。
つまり、現状3カ月の審査期間が6カ月に延びる可能性が
あります。
何十枚の図面・500項以上の計算書や書類の内、たった
1箇所の訂正で、3か月分の休業保証をしなければなら
ない状況では、どこの事務所でも設計を請けられないと思
います。
1日何百万の売上のある商業施設では、1箇所の訂正で
どんな大きな事務所でも、潰れてしまいます。
by 建築士 (2007-08-30 00:22) 

たいせい

 建築士さん、私が聞いたある地域のお客様仰った「受付番号自体が伸びていない」という要因の一つが、「変更時の再申請」なのかもしれませんね。
 その他、鉄骨アパート(思いの外、瓦が使われています)などの建築確認の遅れなども、瓦が動かない要因となっているのかもしれません。

 大きな建物の場合、仰るように大変根が深そうですね。
 それなりのリスク負担を考慮に入れた設計コストにはなっていくのでしょうが、ハイリスク-ハイリターンでは会社が持たず、いずれ落ち着いては来るのでしょうけれど、どんな着地点になるのか不安です。

 経営基盤の安定した大きな所だけが生きていける時代というのも、着地点として納得いきません。
 地場で真面目にやっているそれなりのこだわりを持った者が、きちんと適正利潤で生きていける業界が本来の姿だと思うのですが....。

 コメント、ありがとうございました!

 
by たいせい (2007-08-30 11:02) 

たいせい

 STEALTHさん、ややこしい業界ネタで恐縮です。
 nice! 、ありがとうございました!
by たいせい (2007-08-30 11:17) 

専門業界に素人が失礼いたします(笑)
たいせいさん、私のブログにnice!ありがとうございました。
私も今、家を建築予定中だということは
おわかりだと思いますが、今回のこのたいせいさんの記事、
ちょっとnice!の押し逃げでは済ませられませんでした。
難しい規制のお話、理解率は半分も行きませんが、
この秋冬、一体どうなるのか、私も知りたいのです。
ホームメーカーが申請を1ヶ月遅らせてしまって、
ただでさえ「駆け込み需要」があると言われているのに
職人さんを増やすことで1ヶ月の遅れを取り戻せるのか!?

工事がなくて職人さんが暇してるなら、ウチに来てくれるかもしれませんが・・・(笑)
by (2007-08-30 19:52) 

jun-ar

審査機関が確認申請を当面受け取らないというところもあります.是非経団連に動いてもらいたいですね、経済損失ははかりしれません.
by jun-ar (2007-08-30 21:55) 

たいせい

 ぺんたごんさん、もう着工目前なのですね。
 おめでとうございます!

 先の見通しがどうなるのか?
 正直言って私にもよく解らず、今の段階では情報に踊らされて右往左往しています。(会社としての死活問題なので....。:恥ずかしげもなく、BLOGで情報収集しているような次第です)

 ハウスメーカーの場合は、実際にどうなっているのでしょうか?
 大手であれば元々構造計算などはしているでしょうし、対応もいち早く取られていて、きちんと契約を結んだ確認検査機関での審査を行っていると思われますので、他に比べると比較的影響は少ないように思われます。

 また実際に作業をする大工さんや様々な職種の職人さん達も、専属に近い契約を結んでいると思われ(時期的に不足する見込みならば、それに対応して契約業者を増やしているはず)、基本的にはそのハウスメーカーの中での優先順位の調整で、凸凹への対処を行うように思います。

 つまるところ、どこのハウスメーカーであるかによって対処法も異なることが想像できますので、引き渡し期日については可能な限り「担当営業の言質」を取り、その会社内での優先順位を上げておくことがどんな場合でも対処できるポイントのような気がします。

 こんなコメントしか返せず申し訳ありません。
 nice! &コメント、ありがとうございました!
 (また今後ともお気軽にコメント下さい)

PS.
 今へこんでいる分が、先行き取り返せる事態になれば、メーカーとしては一息付けるのですが、どうなるのか?不安が続く今日この頃です。
by たいせい (2007-08-31 11:17) 

たいせい

 jun-arさん、本当に経済的な損失は計りしれません。
 長く続く不況で基礎体力の弱った建築業界に、防ぐことが出来たはずの「人為的な災害」が襲ってきたとの印象です。
 このままの状況では、資金繰りに詰まる関連業者もずいぶん出るように思います。
 私も、国の政策として何らかの緊急的な措置が必要だと感じます!

 nice! &コメントありがとうございました!

PS.
 BLOG、見させていただきました。
 コメント欄がないのが残念ですが、時々お邪魔させていただきたいと思います。
by たいせい (2007-08-31 11:30) 

実家が建築設計会社

住宅着工統計が発表になりました
一時的な影響とのたまっておりますが、8月の住宅着工はもっとひどいのではと思っています。


「住宅着工統計(平成19年7月分) 国土交通省 総合政策局 情報管理部 建設調査統計課 平成19年8月31日公表」
http://www.mlit.go.jp/toukeijouhou/chojou/kencha.htm
7月の住宅着工は、前年同月比で大幅な減少となっているが、これは、主として改正建築基準法の施行
(6月20日)という制度変更に伴う手続上の要因によるものであり、その影響は一時的なものであると考えている。
1.総戸数
○新設住宅着工戸数は 81,714戸。
・前年同月比 23.4%減、先月の増加から再び減少。
〇新設住宅着工床面積は 6,955千㎡。
・前年同月比 23.3%減、先月の増加から再び減少。
○季節調整済年率換算値では 947千戸。

「建設工事受注動態統計調査(大手50社)(平成19年7月分) 国土交通省 総合政策局 情報管理部 建設調査統計課 平成19年8月31日公表」
http://www.mlit.go.jp/toukeijouhou/chojou/achou.htm
不動産業、サービス業、卸売・小売業等が減少したため、非製造業は10ヶ月 ぶりに減少し、総計は4ヶ月ぶりに減少した。  
1.受注総額
7月の受注総額は8,121億円
対前年同月比は、10.4%減であり、4ヶ月ぶりの減少。
国内は、公共工事、民間工事ともに減少した。国内計は7,675億円(対前年同月比4.5%減、4ヶ月ぶりの減
by 実家が建築設計会社 (2007-09-01 10:34) 

こう

 非建築業界の者なので、詳しいことについては、よくわからないのが本音です。
 しかし、許可については少しかじっていますので、とても残念に思いました。申請に極端に時間がかかったり、小規模の変更で再申請になるのは現実的ではありませんね。公僕が小規模事業主を保護しないで、仕事しているとはいえませんから。
by こう (2007-09-02 07:59) 

たいせい

 実家が建築設計会社さん、統計見させていただきました。
 やはり衝撃的な結果だとの印象を持ちました。
 「鉄骨鉄筋コンクリート」の前年比-64.2%画商劇的ですし、一縷の望みを持っていた「木造(瓦の比率が比較的高い)」-23%を見て、「やはり...。」と言うしかありませんでした。

 記者発表での「手続き的な問題で、一時的な影響」であればよいのですが、戦々恐々と見守るしかありません。

 ご教授ありがとうございました!
by たいせい (2007-09-03 11:41) 

たいせい

 こうさん、そんなわけで我が業界は現在 右往左往しています。
 本質的にはどなたかのコメントに返させていただいたように、姉歯事件で建築確認を出した公的機関の責任問題を言い過ぎたために、自己防衛のために公的機関がとった法改正だと思っていますが、本来ならば「安い物にはそれだけの価値しかない」との当たり前の常識を復活させればよいのを、過剰に措置しすぎているように思われて成りません。
(お役所のお墨付きがあるから、こんな安い家でも大丈夫!なんて世界は、作って欲しくありませんでした。)

 建築業界に対する影響という面では、とにかく周知徹底が遅すぎたと感じています。
 あらかじめ何が変わるかが早い段階で知らされていれば(お施主様も含め)、当然それに対応した仮需も生まれ、資金的な余力を持って事務手続きが安定するまで落ち着いてみることが出来たはずなのに、改正後もお役所の窓口が対応しきれない改正の方法では、「ドロナワ式改正」としか思うことが出来ません。

 落ち着くまで、あとどのくらいかかるのでしょう....??

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-09-03 12:02) 

mike

こんにちは。
初めて、コメントいたします。

法改正で全般に着工件数が減ったのは、容易に想像がつきますし、これに伴って瓦の受注件数が減少することはあると思いますが、瓦を使用する建物の割合が減ったという事とは別だと思います。

やはり、地震・台風等の防災情報で、建物は軽い方が、さらに下部より上部の方が軽いと尚良い、の類の内容が、影響しているのでしょうか。
あと、工事費の安いスレート系(コロニアル等)や金属葺きとのコストの違いも、実質の影響と思われます。
これらは、施主だけでなく、元請の工務店、住宅販売会社、あるいは設計者にまでおよぶ人たちの意識、思考にまで影響していると思われます。

確かに、軽い方が良いというのは、その通りだと思いますが、程度の問題です。昔の海際に建つ日本家屋のように、土葺の瓦葺きは、かなり重いので、危険性の一考に該当すると思いますが、いまの瓦桟の瓦葺きは、設計段階で、充分に安全性を保つ計画ができます。

いろいろな誤解や認知不足が、一般に蔓延しています。私のような職業(設計事務所)の人間が奮起したいところですが、現実的には、それだけでは足りません。建築業界の関連団体、行政、さらに市民団体、公正な報道機関、いづれも、様々な事情、問題はありますが、本当に立ち上がる時期になっています。

すべての人がすべてを理解するのは、無理かも知れません。でも、興味を持ち、意識をし、必要な危機感を持つこはできると思います。

ブログというのは、その”きっかけ”以上の存在であると思っています。
by mike (2007-09-09 11:16) 

けろ

関東の建築士です。
改正後うちの事務所では、戸建て物件を9棟・マンション1棟・アパート2棟ほど出していますが一軒もおりてません。

指摘内容は、ほとんどが書類の不備(認定書等)で、建物の中身についての指摘はほとんどありません。
指摘されたことも、すぐに追加資料を提出して対応しているのですが
1週間ほどたつと、また追加の指摘を出されるという事の繰り返しです。

審査機関のほうが、確認をおろすのを引き伸ばしているとしか思えない
感じです。
by けろ (2007-09-09 12:56) 

たいせい

 mikeさん、今回の建築基準法改正とは切り離して、瓦の退潮ムードを厳し感じています。
 一応、地震や台風に対しては瓦屋根の問題ではなく、その築年度の施工基準の問題で(地震で金属屋根やRC造陸屋根の物件も壊れていますし、台風でも新生屋根材や板金屋根などでの被害事例も実際に沢山目にしています)、現在の施工法では問題ないと考えていますが、実際に被災した物件は古い建物が多く、結果として木造瓦葺きの被災だけが目立っていまい、一般に与える影響が非常に大きく頭を悩ましています。

 私個人の考えになるのかもしれませんが、住宅の3大要素は「基礎」と「構造」、そしてそれらを数十年の環境変化化から守るための「屋根(外装)」だと考えており、その点から考えると屋根材に本来求められる要求仕様のナンバーワンは「軽さ」ではなく「耐環境性能」であり、その点を一般のお施主様にどう伝えるかがポイントではないかと思っていますが、なかなか思うに任せません。

 どこかで瓦の退潮ムードを食い止めなければ....。

 コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-09-11 08:47) 

たいせい

 けろさん、関東でもやはりそんな状況ですか?
 有る程度予測はしていたものの、直接伺うとやはり厳しい現実に悲しくなります。
 確認期間の引き延ばしがあるのだとすると、確認がおり始めるとそれなりにスムースになっていくような気もしますが、あとどのくらいで順調な処理になっていくのか?心配でなりません。

 金融機関などの情報では、資金繰りの相談を始められた建て売りメーカーなども出始めているようで、もはや社会問題化しつつあるのを感じてもいます。
 せめて半年前に、行政側の周知・対策がしっかり取られていなければならなかったと思われて成りません。

 コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-09-11 08:59) 

ふろー

基準法改悪による建設不況が来るかどうか調べている際、こちらにたどり着きました。私も建設関係者の一人です。
恐らく瓦業界への波及は始まったばかりのような気がします。
7月の着工件数が前年同月20%減でしたが、いろんな情報を加味すると
8月はもっと減るでしょう。住宅施行には詳しくないのですが瓦発注は着工後2~3ヶ月あとだと思われますがいかがでしょう?秋~冬頃に反動需要があるとはちょっと考えづらいです。
これも立法機関の失政が原因。自公与党がとんでもない法案を可決したからです。業界関係者が声を上げるべき時かも知れませんね。
by ふろー (2007-09-15 20:28) 

たいせい

 ふろーさん、国土交通省に公明党の大臣を長く置いたことに依る弊害だとか?、国土交通省が日本という単位での本来の建築行政を捨て、自己保身(自分たちに責任が及ばないシステム作り)に血道を上げた結果だとか?、様々な意見があるようですね。

 私自身の思いとしては、日本としての建築行政を考え直し、悪質業者をどう根絶するか以上に、これまでも問題が起こっていなかった地場で真面目にやっている建築関係者に負担を強いるシステムに大きな矛盾を感じています。
 また、行政の対応が後手後手になっているのをどうにかして欲しいものです。

 順調に建築確認が通るようになれば、瓦の担い手である木造住宅の場合工程のかなり初期に使われる部材ですので復活は早いと見ています。(その分、影響が出るのも早かったです)

 コメント、ありがとうございました!
 今後ともよろしくお願いいたします。
by たいせい (2007-09-17 11:21) 

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