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衝撃的だったピカソとの出会い!(クラッシックコンサート·芝居·芸術の秋·青年会議所) [趣味とこだわり]

 先日、数年前まで入会していた高浜青年会議所の30周年記念事業の一つである「オータムフェスティバル」に高浜市中央公民館まで家族でいってきました。

 内容は、地元の子供達にオーケストラに接する場を作り、本物の音楽にふれあう機会を提供しようとの趣旨で、セントラル愛知交響楽団を高浜にお招きし地元高浜の中学生とのジョイントコンサートでした。

    創立30周年 高浜青年会議所
    http://takahamajc.sakura.ne.jp/

 「いわゆる芸術」との触れ合いという意味では私にも鮮烈な体験二つあり、この機会にそれについて書かせていただきます。
(あくまでも「いわゆる芸術」です。そう難しい物だと考えていません。)


 私は学生時代には美術・音楽等の芸術科目が大の苦手で、通知表はいつも最低評価の「1」か「2」で、芸術と言われているものは私には解らない無縁な物だと考え、コンプレックスすら感じていました。

 中学・高校の合唱コンクールでは「お前が歌うとみんなの迷惑だから、口をパクパクさせるだけで良い」と言われた記憶が鮮明にあります。(今だったら「いじめ」?。考えてみるとひどいですね...。)

高浜市民センター(高浜市中央公民館)

 転機になった事件が二つありました。

 一つは高校時代中部地区の演劇コンクールをたまたま観に行く機会があり(本当にたまたまです)、その時自分と同じ年の高校生非常に完成度の高い舞台を作り出していることに素直に感動しました。

 その時の思いは、当時帰宅部だった自分を何故だかとても恥ずかしいものだと感じてしまったと言うことで、こいつら、真剣に生きている!」「自分はいったい何をやっているのだろう!?との思いが頭の中を駆けめぐり、自分でもその世界を作りたいなどと調子に乗って、仲間と共に文化祭などの場で実際に自分でやり出しました

 音痴で声量もない私ですので役者としてはたいした事は出来無いとの自覚がありましたので脚本・演出を担当して、役者は合唱をやっていた連中、照明などはアマチュア無線の仲間などを集めて、なんとか全校生徒の前でお粗末な芝居もどきを見せた記憶がよい思い出になっています。
(「何でもやってみよう」「案ずるよりも生むが易し」という姿勢は、その時に培われた物だと思います。)

 社会人になって、市中の演劇サークルに入ったりの経過をたどりましたが、仕事が忙しくなったこともありいつの間にか、プレイヤーとしての参画をしなくなりましたが、芝居見物が今でも大切な趣味の一つとなっています。

 箸休め代わりに、可愛い我が子!?


 

 もう一つの転機は、これもたまたま当時勤めていた会社の慰安旅行で箱根に行く機会があり、彫刻の森美術館本物のピカソに触れたことです。

箱根 彫刻の森美術館 THE HAKONE OPEN-AIR MUSEUM
http://www.hakone-oam.or.jp/

彫刻の森美術館


 「ピカソとの出会いは、私にとって衝撃でした!!」

 当時の私の琴線に触れる何かがあったたようで、体が震え、涙が出て止まらなくなりました

 思うに、それまでの私は「絵画なんて、理解するものだ」との認識で、美術史や背景を知らなければ面白くないと思っていましたが(抽象画なんて絶対に解らないと思っていました)、実は芸術の本質とは「解るか?」「解らないか?」というたぐいの事ではなく、『自分にとって』「何かを感じるか?」「何も感じないか?と言うことなのだと腑に落ちた非常に大きな経験でした。

 その後、再びその時のピカソが見たくなり十数年後にもう一度彫刻の森美術館に足を運びましたが、その時の私にはもう何も感じられないようになっており、その時の「精神状態」や「心の成熟」によって同じ絵を見ても何も感じられないときがあるのだと言うことも学びました。

(本もそうですね。太宰治など青春のある時期に読むと大きな共感と感動を呼びますが、今は何も感じられません)

 

 以後、先入観を捨てて「解るか?解らないか?」ではなく「『自分にとって』どう感じるか?」という見方で、クラッシックコンサートやオペラ・歌舞伎・能などや様々な展覧会に足を運んだりもしましたが、体が震えるような感動体験に何度か出会っています

(玄人ならば微細な違いを楽しむことが出来ますが、素人が観るのは超一流のものでないと何も感じられない場合が多いというのも、その時期に学びました。)


 肩に力を入れずに自然体で臨むと思いもよらないものが自分の琴線に触れてくることがあります。

 あまり、芸術関係は得意でないとお考えの方も、楽な気持ちで一度散歩がてらに展覧会にでも出かけられてはいかがでしょうか?

 

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PS.
 5年前の青年会議所(JC)現役メンバーだった頃、やはり25周年記念事業で劇団四季を地元に呼んでファミリーミュージカルを小学生対象にチャリティー公演として行いました。
(当然私一人で呼んだのではなく、多くの賛同者・牽引者があって実現できたことです)

 その際に思いとして持っていたのは、たいしたホールもなく生の演劇に触れたことのない高浜市内の小学生に、「本物」を観せることによって何かを感じていただきたいとの物でした。

 公演後に観劇いただいた小学生から沢山いただいた感想文を読んで、「本物のお芝居ってすごいですね!」や「またやって下さい、楽しみにしています!」「お兄ちゃん達ありがとう!」の言葉が溢れていて、涙が止まらなくなりました。(私は涙腺弱いですね....。)

 やはり、「本物だけが持つ力」と言うのは確かにあるようです。

(今回のジョイントコンサートを実現した高浜JC現役メンバー、お疲れ様でした!)

 箸休め代わり、その2 


 

PS2.
 絵や音楽などの感想を人に聞くと、「私には解らなかった」或いは「何となく解った」等の感想が聞かれることが良くあります。

 私はその感想はおかしいと思っています。

 絵や音楽などは、決して「理解する物」ではなく「感じる物」で、その作品について「私は何かを感じた」「私は何も感じられなかった」と言うのが本来の感想ではないのでしょうか?

 芸術と言えども、ほとんどの作品は発表された当初は一般の人が見ることを前提に創られた物で(特定のスポンサー向けの場合もありますが)、評論家向けに創られたわけではありません。

 なにも肩に力を入れて、解説を見ながら鑑賞するたぐいの物ではないはずです。

(ちなみに私は、見る前に先入観を与えてしまう解説文というのがとても嫌いです。作者が創ったままの作品を素直に心で鑑賞した方が遙かに何かを感じられる確率が高いです。)

 考えてみると、今は芸術と呼ばれている物の大半は公開当時は娯楽のために創られた物で、それが年月を経てふるいに掛けられ今に残っただけのことで、私たちとほぼ同レベルの人たち何かを感じさせようと創られているはずです。

 何の脈絡もなく...。


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コメント 16

浜松自宅カフェ

確かにそう思います。
プロの仕事に触れると、ドカンと来るんですよね。
すわち、ONかOFFかくらいの違いがあるわけで、違いを聴き分けるのでは
ないのでしょう!
それは芸術に限らず、料理、建築、子供の絵、言葉、なんでも
そのレベルって存在するんだと思いますね。
by 浜松自宅カフェ (2007-11-09 20:02) 

アキラ

私も確かにそう思います。
しかし、いかんせん貧乏暇なしで・・・暇は自分で作る物とか仰らないでください。
無趣味・無味乾燥が今の私を端的に表しているかもしれません。
by アキラ (2007-11-10 12:27) 

toyo

「誰が鳥の声をわかろうとするのか」という意味のピカソのことばを思い出しました。鳥のさえずりはそれだけで美しい。それをわかろうとするのは愚かなことだ・・・という意味らしいですが。同感です。もっとも私もその愚かな人でした。大変同感する内容でした。
by toyo (2007-11-10 13:54) 

たいせい

 浜松自宅カフェ さん、その通りです。その、時々やってくる「ドカン」が楽しみで、素人ながらいろんな物に首を突っ込んでしまいました。
 芸術事に限らず「本物」のみが持っている「何か?」って、確かにあると感じます。
 到底そんなレベルではありませんが「本物」が解る「感性」を身につけたいです...。

 nice! &コメント、ありがとうございました!

PS.
 数年前に、同業者の何人かと紹介で名前の通った築地の料亭に行く機会がありました。
 「さすが、築地○○だ!」「一流の店は違う!」「こんな美味しいものは食べたことがない!」等の声が大勢を占める中で、自分の舌には合わなかったので「塩辛くて美味しくない」との発言をしてしまいました。(勿論、店の外に出てからです)

 私は田舎物ですので、私の舌の方が美味しいものが解る味覚を持っていなかったという事なのでしょうけれど、「自分の感性なり感覚」という物はこのぐらい大切にしても良いと思っているのですが...。
by たいせい (2007-11-10 15:47) 

たいせい

 アキラさん、「無趣味・無味乾燥」はアキラさんを評する言葉ではないと思います。
 「素晴らしい景観の露天風呂」「カブスカウトの鬼の副長」「美味しそうな店の開拓」などなど、本当に豊かな人生を送っていらっしゃると、うらやましく拝察しています。
 願わくば、アキラさんのような人生の先輩を目指したいものです。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-11-10 15:56) 

たいせい

 toyoさん、芸術成る物にコンプレックスを抱いていた私に仰るところの「理解する物ではなく、感じる物だ!」との視点を与えていただけたのが、この記事で書いた二回の事件だったように思います。

 戦後直ぐの落語家の話に、芸術協会か何かへの入会を勧められたときに「俺は『芸』をしているのあって、『芸術』なんていかがわしい『術』を労しているのではない」と入会を断った方が多かったと聞きました。
 『術』がつくとありがたがられますが、もっと純粋に「美しい物は美しい」「楽しい物は楽しい」と感じられることが、大切ですね。

 コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-11-10 16:05) 

私はたいせいさんとは正反対で、
芸術がなければ学校の成績表は色が付かない(笑)
ほどでして、先生や親や友達にも、「アナタはそっち専門!」
と言われ、それ以外にはパッとしない子でした。
勉強がダメだった分、そこで個性を発揮できたことは良かったですが・・・

芸術は感じるもので、その人個人の評価でいいですよね~。
私も先入観を持たずに、色々触れて行きたいなと思いました。
by (2007-11-10 16:18) 

たいせい

 ぺんたごんさん、私は小学生の頃から1~5まで満遍なくコレクションされた通知表で、先生に「お前はやる気があるのか!」と強烈に叱られた、変な小学生でした。
(国語の漢字テストでは、読むのは全部出来るのに、書くのは一つも出来ないと言った調子です)

 自分だけの「価値観」や「感性」って、本当に大切だと思います。
 子供にも伝えたいと思っていることの一つです。
 それで、私みたいな横着な大人になってしまっては困りますけど....。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-11-10 17:36) 

こう

確かに、映画や本などは、一回目以上に感動することはありません。
新しい物や人との出会いは、人生にとって大切な事の一つですね。
by こう (2007-11-11 15:38) 

その節はお世話になりました。丁度同じ年に筆頭副理事長でしたね。
懐かしく思い出しました。
今でもこの事業は続いているのですね。
by (2007-11-11 16:20) 

よっしー

先日は高浜青年会議所30周年記念事業オータムフェスティバル音楽祭にお越しくださいまして、ありがとうございました。
当日は忙しく簡単な挨拶しか出来なくて申しわけありませんでした。
芸術の秋は堪能していただけたようですね、ありがとうございます、中学生とプロのオーケストラのコラボレーションは結構見ごたえあったんじゃないでしょうか、事前に2回セントラル愛知の奏者に指導に来ていただきましたが、やはりプロの教えは中学生にはかなり刺激があったらしいです、担任の先生が言ってました。素直な姿勢で教えを請う生徒の姿がすっごく「眩しかった」です。私も知らないうちに汚れてしまったのかな~(笑)

たいせい先輩に手ほどきしていただいた「四季の鑑賞」も今年は一回も出来なかったので、年末に「アイーダ」をせめて見てきたいと思います。
by よっしー (2007-11-12 09:09) 

アキラ

唐招提寺金堂 平成大修理が行われたことはご存じだと思います。
天平の甍が足場の上から、間近に見られるとか・・・

私のブログにいつも来ていただいている「魔女子」さんが記事になさっています。
平成大修理は当然、ご存じだとは存じましたが、老婆心まで・・・

http://blog.so-net.ne.jp/majocco/(魔女子)さん
by アキラ (2007-11-12 10:06) 

たいせい

 こうさん、感動体験というのは出会いや巡り会いのようなもので、一度何かを感じられたものでも、次に触れるときには同じ精神所帯ではないので、同じ感動を感じられるわけではないようです。
(1度目は何も感じなかったものが、年月を経て感動を呼ぶようなこともありました。)
 特に1度目の印象が良すぎると、期待しすぎてしまって空振りに終わる時は本当に多いですね。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-11-12 13:51) 

たいせい

 STEALTH さん、残念ながら副理事長を務めさせていただいたのは次の年で、5年前は記念事業を担当させていただいた委員長でした。
 事業が続いていると言うよりも、コンテンツ本体は全て劇団四季にアウトソーシングした5年前を振り返って、現役の皆さんが「もっと深い何か?」を残そうと一生懸命に取り組んだのが、「プロオーケストラと地元中学生とのジョイントコンサート」だったのではないか?と感じています。

 後輩達は、今も全力投球です。
 時々、JCの事業に参加させていただくと、何かを思い出すことが出来て楽しくなります。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-11-12 13:58) 

たいせい

 よっしーさん、周年記念事業も終わり本当にお疲れ様でした!
 もうこれで主要な事業は一通り終わり、肩から重い荷も下りかけているのではないでしょうか?

 コメントにあった中学生とプロオーケストラとのエピソード。
 もう既に卒業して数年経った私には、「羨ましくも眩しい体験」のように感じられます。
 私も知らないうちに、汚れてしまっているようです。

 現役時代の様々な経験・体験は、今の自分にとって本当に大きな宝物となっています。
 悔い無きように、「今」を大切にして頑張ってください!

 コメント、ありがとうございました!

PS.
 私もアイーダの二回目の観劇に12月23日に行ってきます。
 最後の先行予約は頑張りましたので、何とセンターブロック二列目がGET出来ました!
by たいせい (2007-11-12 14:16) 

たいせい

 アキラさん、貴重な記事をお教えいただきありがとうございました。(早速、nice! &コメントを残してきました)
 唐招提寺は、古い独特の色ムラのある瓦で屋根の景観がとても良いとの印象で、写真も何枚か見て、今度の冬に晴天の日(建物の写真は冬晴れの日が良く写るので)があったら是非行って写真を撮りに行きたいと思っていました。
 大修理は、頭から抜け落ちていました。
 うーん、不覚!?

 貴重な情報&コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-11-12 14:17) 

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