SSブログ

山倉瓦工業株式会社生産休止と、その後の製品供給について [その他]

 私の勤務する山倉瓦工業株式会社で9月1日付で生産活動の休止を決定し、お客様への通達文を送付させていただきました。

 基本的に今回発表したのは生産活動の休止のみで、今後の販売については弊社製品である防災瓦「バッチリくん」「バッチリくんPLUS」の同業者からのOEM供給体制をまとめ、販売会社である山倉商事株式会社の活動は従前通り行う旨の発表だったに係わらず、情報の錯綜や噂話などからお客様への対応に追われた数日間を過ごしました。

 特に衝撃的だったのはアクセス解析などを見てみると「山倉瓦 倒産」などという発表内容とはかけ離れたキーワードでこのBLOGにいらっしゃる方があったことで、BLOG上では直接会社に係わる記事はこれまであえて書いてこなかったのですが(一般論として瓦関連の記事は書いてきましたが)あえて会社としての公式発表を記事として載せさせていただきます。

成20年 9 月 1 日

お客様各位

愛知県岡崎市合歓木町字平池1番地
山倉瓦工業株式会社
山倉商事株式会社
両社代表取締役 山本生駒

山倉瓦工業株式会社生産休止と、その後の製品供給について

 拝啓 時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご支援を賜り誠にありがとうございます。
 さて弊社は昭和39年の会社設立以来、一貫して粘土瓦の製造販売を業として参りました。しかしここ数年来の燃料費をはじめとする原材料の高騰、建築業界全体の低迷と地震の度に毎度繰り返される瓦への逆風による出荷量の退潮現象に悩まされ続けてきました。それら粘土瓦への逆風に対抗すべく、お客様各位のご指導ご鞭撻をいただきつつ、高品質な製品の製造、コストダウンへの注力、高付加価値製品の市場投入などによって歯止めを掛けるべく努力し、今年5月期の決算では同じ一年間の和型陶器瓦組合統計82.9%に対し自社製品の売上げ97.6%でしかも平均販売価格の向上が図れたなど、一定の成果を上げることも出来ました。
 しかしながらこの営業成績も燃料費の高騰水準には遙かに及ばず、また今後の収益状況の大幅な改善を想定することが困難であり、山倉瓦工業株式会社としての粘土瓦製造の休止を決定いたしました。

 尚、今回の休止は山倉瓦工業株式会社としての製造についてのみであり、営業部門を受け持っているお客様への直接の窓口である山倉商事株式会社としての営業はこれまで通り続けさせていただきます。
今後の製品の供給につきましては、主に役瓦を中心にした在庫は潤沢にありますし、桟瓦についても品質に於いて信頼のおける同業者よりのOEM供給がまとまり近々にそちらの方も立ち上がる予定となっており、これまで通りの品質の防災瓦「バッチリくん」「バッチリくんPLUS」を供給できる見込みでいます。

 以上断腸の決断ではありましたが、状況をご理解の上引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。

敬具

 

 弊社製品を日頃可愛がってくださているお客様に対し、申し訳ない気持ちで一杯です。

 「山倉の瓦を使った責任施工」という営業をしていただいているお客様に、ご迷惑をお掛けしない体制への移行を進めておりますので、ご理解いただけると幸いに存じます。

 


 この件については、これまでこのBLOGで書こうとしてきたことや書きたかったこととは離れますので、発表内容についてのコメントは差し控えさせていただきます。

 具体的なお問い合わせ等が有れば、このBLOGのコメント欄ではなく直接営業窓口にお問い合わせ下さい。

(大きな業態の変革を当事者としてやっているわけで、速答できない場合もあり得ますし、それによって返って意図しない噂話に繋がる危険性もあり得ますので...。)

(コメント欄の閉鎖は今のところ考えていませんが、悪意でなくともコメントの内容によっては閉鎖やコメントの削除を行ったり、この記事自体の削除を行う可能性もありますので、その場合はご容赦下さい。)


 今暫くは慌ただしく、皆様のBLOGにお邪魔させていただいたり新規の記事は滞りがちになる可能性が高いですが、BLOG自体は続けていくつもりでいますので、宜しくお願いいたします。

 

 四十数年続けてきた粘土瓦製造業でしかも%代のマーケットシェア(粘土瓦の葺かれた国内の屋根の100軒に一軒以上は山倉瓦の瓦です)を持っていた会社の生産休止でもあり、事の経緯や、決断に至る状況、現在進行中の諸々についてもいずれ記事にしていきたいと考えています。

 

 ブログランキング·にほんブログ村へ にほんブログ村 住まいブログ 一戸建住宅へ  にほんブログ村 政治ブログへ   にほんブログ村 子育てブログへ
 日本ブロク村アクセスランキングに参加しています。上のいずれかのバナーのクリック、お願いします。 
 せっかく書いた記事ですので、一人でも多くの方に読んでいただきたいとの思いを持っていますので、読まれる価値のある記事だと思われたらどのバナーでも結構なので、
是非クリックお願いいたします。 


nice!(17)  コメント(13)  トラックバック(3) 
共通テーマ:住宅

nice! 17

コメント 13

スミッチ

業界の調子が悪いからいろんな噂が飛び交ってしまうのでしょうね。いろいろ大変でしょうが体調に気をつけてがんばってください。
by スミッチ (2008-09-04 00:02) 

kappa

燃料費高騰をもたらした投機筋には憤りを隠せません。値上がり分は全て誰かの懐に入っている訳です。
価格が沈静化して生産が再開されることを願っております。
ご無理はなさらず、お体を大切にしてください。
by kappa (2008-09-04 12:41) 

こう

世界規模の動脈硬化が起きているんですね。
再開を信じています。
by こう (2008-09-05 00:41) 

STEALTH

応援していますよ。普段通り、たいせいさんらしく、これも一つの貴重な経験として、活かしていってください。それを祈ります。
by STEALTH (2008-09-05 01:35) 

nina

どこも大変なようですね。
景気が悪くなってくると最初に削られるのが広告費のようで、我々の業界も仕事が減っているようです。
私の取引先はそれがかなりヒドく、ここ数ヶ月は仕事が激減しているようで当然私にも・・・
お互い何とか乗り切っていきましょう。
by nina (2008-09-05 02:08) 

夢空

応援してます☆ウチの業界も厳しいです。
by 夢空 (2008-09-05 08:50) 

toyo

私の業界も最悪といっていいと思います。
でも、ピンチはチャンスと思って頑張りましょう!
家族のためにも!
きっと道はあるはずだ!・・・と自分に言い聞かせている毎日です。
by toyo (2008-09-05 12:59) 

macoto

最近記事もなく、足跡もお見かけ
しませんので、心配しておりました。
業界は厳しくとも、上を向いて
私どもも頑張って行きたいです。

by macoto (2008-09-05 16:28) 

ぺんたごん

和瓦でないと表現できない日本家屋です!
ファンが多いですから、乗り越えて再開を願っています!
by ぺんたごん (2008-09-06 07:29) 

アキラ

オフ会で聞いたお話を反芻しています。
大変な業界に身を置かれているのだなぁ!と思ってはおりましたが、そうですか?
でも、今まで通り瓦販売はお続けになるということですから、そちらに全力を投じて頑張ってください。
私も瓦のお引き合いがありました場合には、山倉商事さんの防災瓦を勧めます。
ここが踏ん張り所でしょう!・・・頑張ってください!心から応援します。
by アキラ (2008-09-06 14:37) 

浜松自宅カフェ

お察し致します。
傍で聞くだけでも、大変なご様子は想像に難くありませんからね。
経営陣が断腸の思いでご決断されたことは間違いではないと思います。
そして、またの再開を祈念致しております。
by 浜松自宅カフェ (2008-09-06 22:55) 

mike

いま、当初はあまり積極的ではなかった“200年住宅”ですが、取り組む機会ができました。いろんな選択肢がありますが、実績に裏打ちされた耐久性という観点からは、やはり陶器瓦だと思います。
スクラップビルドのアンチテーゼが一過性の流行り事でなければ、絶対に瓦は見直されます。私も、恥ずかしながら、たいせいさんのブログで、自分の不勉強を気づいた一人です。
微力ながら、啓蒙に努めていきたいです。
by mike (2008-09-06 23:03) 

たいせい

 多くの方々よりのnice!と励ましのコメント、本当にありがとうございました!
 現在進行形で様々な仕事が山積みになっており、ここの方への御返事が書けそうにありません。
 本来ならばコメントを下さった一人一人に返事を書かせていただくのが筋だと考えておりこれまでそんな考えでBLOGをやってきましたが、今暫くはお許しいただけると嬉しく思います。

 心より御礼申し上げます!

PS.
 記事中にも書きましたが、いずれ詳細について記事にしていきたいと思っています。
by たいせい (2008-09-09 17:00) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 3

Locations of visitors to this page

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。