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企業経営者の一人として、麻生首相を高く評価しています!(経済対策・動画紹介あり) [時の話題]

 連休前から私のBLOGで紹介しようと温めていた動画があります。

 連休前の前編に続き、連休後後半も公開されていましたので、私のコメント(特に後半について企業経営者の立場から)を添えて今回記事にさせていただきます。

 なお、よくこのBLOGに来てくださる方はご存じかと思いますが、自分自身が一次情報を持つ場合か、他の方達とは違った考えを自分が持っている場合以外に、政治向きの記事を書かないというスタンスを守っていました。

 この動画は自分なりに出典資料に当たってもほぼ事実のみに限られ、なおかつこれまでほとんどマスコミを通した報道では知られていなかった事柄が多く散りばめられており、率直に言って感動しました。

 何の先入観も無しに、是非見ていただきたいと思い紹介させていただきます。

「危機をチャンスに変えろ」 (前編) ~G20サミットの裏舞台 高画質

http://www.youtube.com/watch?v=Bb4YROZJcow

 

 この前編については「ニコニコ動画」にアップされているのを「しゃばだば近代国史帖」で知り、その後youtube版で公開されている物を発見し連休前にいくつかのBLOGでも紹介されていました。

しゃばだば近代国史帖 「マスメディアはフィクション」を流行語大賞に
http://shabadaba.blog85.fc2.com/blog-entry-131.html

ぼやきくっくり  「危機をチャンスに変えろ」(前編) G20サミットの裏舞台
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/
(ここでは「くっくり」さんの労力によりテキスト起こしもされています。)

  内容については動画本体で言い尽くされておりあえてコメントすべき事はほとんどありませんが、この動画が概ね公的な資料に基づく事実のみで構成されているという事と、麻生首相の手によってこれらが行われていた時期は野党やマスコミによる袋だたきにあっていた時期であり、逆風に負けないタフな麻生首相の姿が浮かび上がります。

 私個人としてはこの経済情勢下で首相が麻生太郎であったことは、日本にとってこの上ない幸せなことなのではないかと思っています。

 

 

 


 ついでこちらの方が連休後に公開された、主に国内問題について触れた後編です。

「危機をチャンスに変えろ」(後編) ~予算編成の舞台裏 高画質

http://www.youtube.com/watch?v=QrMH6jTgqYE

 

 これもしゃばだば近代国史帖でニコニコ動画を最初に発見し、その後youtube版を見つけました。

しゃばだば近代国史帖 意志ある者が難局を克服する - 麻生太郎
http://shabadaba.blog85.fc2.com/blog-entry-134.html

ぼやきくっくり  「危機をチャンスに変えろ」(後編) 予算編成の舞台裏
http://kukkuri.jpn.org/boyakikukkuri2/log/eid666.html
(これも「くっくり」さんの労力によりテキスト起こしがされています。)

 

 この国内問題については私も企業経営者の立場で昨秋以降の経済状況を身にしみて感じている中で、前例にとらわれず政策毎に目的が明快な麻生経済対策に目を見張りながらこれまで過ごしており、これらを報道せずろくな論評をしてこなかったマスコミに対して大きな憤りを持っています。

 特に昨秋以降の企業に対する金詰まり対策は、歴代内閣であれば日銀の範疇と政府が手をつけられなかったことに積極果敢にチャレンジし、それも政策決定後実に短期間で対策を実行にうつしたところなど見事と言うほかありません。

 

 


 

 売上が半減した場合手形を書いている企業であれば、現金収入は即座に減りますが支払いは数ヶ月前の仕入れに対して行わねば成らず、どんな健全な企業であろうとも4~5ヶ月間はキャッシュ不足が起こり何もしなければ即刻企業は倒産します。

  本来であれば、融資などによってこの資金ギャップを埋めるのが金融機関の役割なのですが、リーマンショック以来証券市場の低迷で手持ちの資産が大きく目減りした銀行はBIS規制(自己資本比率に関する規制)などもあって企業に融資したくとも出来ず自分自身の決済用キャッシュすら不足する状況が当座の危機でした。

 それを政府がリスクを引き受ける形で、信用保証協会などを経由して企業に運転資金が回る仕掛けを作りました。 (それも通常の信用保証協会経由の融資の場合は金融機関は30%のリスク負担が必要ですが、今回は100%政府がリスクをかぶっての実現でした。)

 またこれらの金詰まり状況は中小企業に限ったことではなく、大手企業でも同様の収入と支払時期のギャップにより大きなキャッシュ不足が起こるわけですが、これに対してはCP(コマーシャルペーパー)の引き受けという形で、同じく低迷した証券市場が果たした機能を肩代わりする措置により国から直接お金が回るような仕掛けを作りました。

(これをやらなければ、金融機関の貸し出し余力は中小企業には回らずより「貸し出しリスク」の低い大手企業に回ってしまいます。なお大手企業の方が大量の決済用キャッシュが必要でもあります。)

 これら当座の決済用キャッシュ不足とそれをカバーすべき金融の機能不全が今回のリーマンショックで当座起こった経済の危機で、麻生内閣の緊急経済対策はちゃんとそれに間に合うような対策でした。

 一般的に通常の手形支払を起こす企業は3ヶ月から4ヶ月のサイトの手形を書いており、つまりは固定費を除き変動費については3ヶ月から4ヶ月の資金余力を与えることが出来れば、少なくとも優良企業の倒産を防ぐことが出来るわけで(優良企業ですら当座の資金が回らないことで倒産の可能性があった時期でした)、これら一連の措置により想定されていたインパクトを相当量軽減することが出来ました。

(これらは雇用対策でもあります。企業倒産が相次いだのでは、失業者は当然今のレベルでは治まっていません。)

 

 専門外で的確なコメントが出来ませんが、他の分野でも同等の諸施策が採られたはずと信頼感を感じるのに十分な動きでした。

 

 


 これまでの歴代内閣だったらどんな対処になっていたでしょうか?

 バブル崩壊などをかつて日本経済は経験しましたが、これまでの政府の対処法ではまず与党内部で様々な部会毎に有効な対策を検討し与党案を取りまとめ、次いで省庁間の折衝をして閣議決定という流れになります。

 この流れでは実行できるまでには数ヶ月の時日が必要で、今回こんな悠長な手続きを踏んでいたのでは時既に遅く、なおかつ最終案になった時点では総花型の八方美人予算に成らざるを得ず、これまでの政策立案方法ではインパクトが感じられない「ほとんど実効性のない対策」になっていた可能性が高いです。

 現に今回の不況に先立つ1年前から起こっていた建築基準法改正を切っ掛けとする「いわゆる官製不況」に対して国は関連業者に対するセーフティネットを打ち出しましたが、対象が狭い範囲でかつ明確であるにもかかわらず政策の発動が遅れ、なおかつ小規模な予算投入しか行わなかったがためにほとんど実効性のない名目のみの対策となってしまいました。

建築関連中小企業に対するセーフティーネット(建築基準法改正・確認申請の滞り:金融支援)
http://kawaraya-taisei.blog.so-net.ne.jp/2007-10-11

 

 今回の麻生首相の様々な対策はいずれも与党を通さない官邸主導のトップダウン型の手法で、発動も実に早く即効性がありましたし、一本一本の政策毎に目的が明快で実に解りやすい手法でした。

 マスコミなどでは「ぶれる首相」とか、与党内部の不協和音と言うことが盛んに言われていましたが、政策の軸については全くぐらつかず着実に実行にうつされる姿は見事と言うほかありません。

 そもそも即効性勝負という局面で官邸主導のこれまでにない政策運営を行ったのですから、与党内部から何も意見が出てこないというのではそちらの方がおかしいですし、それらへの対処に対して「与党の不協和音」だの「発言がぶれている」だの言う方が変です。

(自分自身が給付金を貰うかどうかなど、政策の本質とは全く係わりありません。)

 


 

 今国会に掛かっている今年度の補正予算にしても、良く内容を吟味してみると従来型の公共投資主体の補正予算ではなく内需喚起のために民間を刺激する形での予算計上が非常に多く、今までにないものとなっています。(エコカー・太陽光発電・長期優良住宅など)

 現在の経済局面では、従来型の政策や速度感ではとてもではありませんが対処できません。

 やはり新しい経済局面には新しい政策が必用で、どんな政策であれ良い面があれば必ず負の側面も存在しており、仮に野党が提示している政策(まともな物が提示されているとは思われませんが)を実施する場合でも今回の麻生経済対策以上の批判は可能です。

 

 大恐慌の際にアメリカ議会で言われていたことらしいのですが、こんな言葉があります。

 「例え船頭がどんな船頭であれ、川を渡っている最中に船頭を変えるバカは居ない!」

 下すべき手段を持たずに右往左往している首相ならば別ですが、麻生首相はこの半年間着実に的確な政策運営を続けており、なおかつ結果も現れ始めています。

 

 政治家は政策を実現するためにそれぞれの役職に就いているわけで、評価は結果をもって行うべきものです。

 私自身は、「今暫く麻生首相の政策運営を見守り続けたい」と考えています。

 


PS.
 二次補正の定額給付金がらみで、今回の記事と同じく麻生政策を評価する記事を書きました。

 興味のある方はお読み下さい。(コメント欄が大変面白いと思います。)

「定額給付金」はどこがいけないの?(麻生内閣の政策はもっと評価されるべきでは?)
http://kawaraya-taisei.blog.so-net.ne.jp/2009-01-09

定額給付金、我が家に来ました!
http://kawaraya-taisei.blog.so-net.ne.jp/2009-03-28

 

 

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nina

興味深く拝見いたしました。
安倍元総理も麻生総理も、やってきた事を見ればかなりの成果を上げていると思うのですが、まず報道に乗ることはなかったですよね。
報道されても扱いは小さいとか。
漢字の読み違いなどくだらない事ばかりを嬉々として垂れ流し、視聴率さえ取れればそれでよいのかと思うと、マスコミのレベルの低さに呆れるばかりでした。
もしかすると民主党政権を樹立させるためにワザとそうしていたのかもしれませんが。
IMFの件に関しても、「何で国民が困っている時に外国に税金を使わなきゃいけないのか」という意見をよく聞きました。
せめて「ニュース番組」と銘打っているものだけでも、マトモな司会者とコメンテーターを用意して欲しいと思います。
by nina (2009-05-13 18:33) 

kappa

自分としては赤字国債を大量に発行して国(=子や孫の世代)に背負わせた借金をどうするのかを見届けて、麻生首相を評価したいと思います。
by kappa (2009-05-13 21:33) 

たいせい

 ninaさん、麻生首相は内閣のメールマガジンや要所要所で積極的にやっていらっしゃる首相記者会見など本人の声を直接聞こうと若干の努力さえすれば、驚くほど積極的に国民に語りかけ、政策の一つ一つが実に解りやすいことに驚くのですが、仰るように何故かマスコミで取りあげられることは悪いことばかりです。
 漢字の読み違いはあるかもしれませんが(ひょっとしたら知らないのではなく老眼なだけかも?)、オバマ首相と通訳抜きで直接会話できる知性の高さにマスコミは全く触れようとすらしていません。

 今回紹介した動画はそれなりのスキルを持った方がかなりの時間をかけて作られた物だと感じていますが、ボランティアでもこのぐらいのことが出来るのですから、今のままではプロであるはずのマスコミの存在意義はなくなってしまいそうですね。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2009-05-13 22:02) 

たいせい

 kappaさん、仰ることは大変良く理解できますが、私の私見としてはお金は使うべき時には借金してでも使わざるを得ず、今がその時だと感じています。
 金を使うことを恐れるが為に命を失ったのでは元も子もありませんし、何も対策を行えず結果として円の暴落などが起こった場合、実はその場合の方が長期的に見た負担額が多くなる可能性すら存在しています。
 それほどまでに厳しい経済情勢にあることは、やはり金が回らなくなったことに起因する自社の整理に勤しんでいる私としても、身にしみて感じているところでもあります。
(結果雇用不安を生み出しましたし、金融機関の対応も実感しています。ただし自分が救われようとの観点ではありません。:既に行き着くところまで行き着きつつありますので、利害関係者ではありません。)

 また今ひとつの問題と私が考えているのは、この動画にあるような背景で物事が進行していることをマスコミがほとんど伝えていないことです。
 麻生政策が良いことであるのか?悪いことであるか?を国民が判断するためにはやはり情報が必要で、せめてこの前後編あわせて20分ほどの動画で伝わる程度の情報でも、こうした考え方もあるというスタンスで良いのでやはりマスコミは伝えなくてはなりません。
 それでなければ私たち国民は、まともな判断を下す材料すら持たないことになってしまいます。
(麻生首相側の努力としては、首相記者会見を何度も行ったり、密度の濃いメールマガジンを発行するなど、歴代内閣ではあり得ないほど自分自身の率直な言葉で情報発信を行っています。)

 ただこのBLOGで何度も書いてきましたが、政治家の仕事は結果でもって評価されるべきもので、「全治三年間」と自ら仰った結果を見守りたいと思っています。

 nice! &コメント、ありがとうございます!
by たいせい (2009-05-13 22:20) 

kurizo

このあたりは、麻生首相の決断もあると思うのですが、財界からの強力な要請?圧力?もあったのでしょうか。
by kurizo (2009-05-14 01:12) 

スミッチ

(前編)のほうで発展途上国の被害を抑えようというのは素晴らしいですね
企業の当面の決済を担保するのも必要ですよね
(後編)はすいませんがちょっと疑問というか時間がかかるような。私の経験では行政と仲良くでは変わらないきがします。彼らはまず身の安全を考え、自分の都合いいように仕事を進めますよね。つまり自分たちの仕事を失うような改革や、仕事が増えるような前向きことは考えるとは思えません。そして他の部署と連携する意識は薄いですよね。
by スミッチ (2009-05-14 01:13) 

denn

経済政策とは 総理大臣一人のアイデアや器量で実行できる物ではないと思いますので 今回の 国を挙げての資金繰り^^これを総理の評価の基準にはできません。来る選挙への参考にも出来ない気がします。

ただ 就任以来 彼に対する印象は 信頼できるかは別として^^不屈の男 こんな急場を乗り切った総理って なかなかいないのでは?しぶといです^^
by denn (2009-05-14 05:12) 

娑婆妥場

TBを有難う御座いました。
マスコミは経営者の立場での実感をレポートすべきなのに麻生政策を検証しないばかりか悲観論で景気の足を引っ張りましたね。その煽りで自らも大幅赤字に見舞われているようですが、それでも姿勢を変えません。これでは金儲けのために左傾化せざるを得なかったという言い訳は成り立たず、政治プロパガンダと言わざるを得ません。
それでも日本の収支は黒字を確保しています。これは麻生首相の施策、初期治療が功を奏したからに他ならず、これからもじわじわと効力を発揮するだろうと思われます。
今は思いつく限りの施策を実行に移す時期です。状況を見て調整すればよい。そう思います。そのためにも、短期・中期・長期的な草案を持つ現在の総理、麻生政権の持続を強く望みます。>「例え船頭がどんな船頭であれ、川を渡っている最中に船頭を変えるバカは居ない!」←☆☆☆☆☆
youtubeのURLを頂いていきますね^^


by 娑婆妥場 (2009-05-14 07:17) 

たいせい

 kurizoさん、当然財界からの強力な圧力もあったでしょうが、財界からの圧力は今回始まった話ではなく前から事ある度にある話ですし、他の圧力団体からもそれぞれの分野に於いて圧力がかけられているわけですので、実際にどの政策を遂行するかについては取捨選択を行った内閣の責任だと考えています。
 また私の記憶に残る歴代内閣では、同じ圧力がかけられていようとも決断までには多くの時間を浪費しタイミング遅れになったり、総花型になったりするケースがほとんどで、今回については政策遂行に係わる「速度感」に目を見張りました。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2009-05-14 08:59) 

たいせい

 スミッチさん、前編のG20に係わる部分もそうなのですが後半の国内政策にしても官僚やお役人の発想で起案できるものではなく、その意味でも官邸主導で政治が機能しての政策立案だったと感じています。

 お役人についてはスミッチさんの仰る側面が確かにあるのですが、何故そうなったかと言うことになると、政治が機能していなかったが為に行うべき「自らの仕事の目的」が明確にされていないと言う状況下で仕事をするケースが非常に多く、その中で自己保身や組織防衛というお役所の論理が育っていってしまったのではないかと感じています。
 私もスミッチさんと同じようなイメージを持った中でお役人と付き合っては来ましたが、中にはそうではない方達もかなりの比率でいらっしゃり、ようは使い方じゃないかと思うに至っています。

 nice! &コメント、ありがとうございます!
by たいせい (2009-05-14 09:13) 

たいせい

 dennさん、元々大きな組織のトップというものは企画・立案が仕事ではなく、多くのスタッフによって作られた案を如何にチョイスし決断・実行するかが問われるもので、その「結果」について責任を負うものだと思います。
 大企業のトップや歴代首相などでも自らが企画立案するなどというケースは希ですが、その方の名前で行われた施策について評価が行われるわけで、今回の一連の政策運営はやはり麻生首相の評価の元にすべきものではないでしょうか?
(政策スタッフの選び方・使い方が問われるのだと思います。)

 麻生首相のタフさについては、私も目を見張っています。
 歴代内閣であれば支持率が20%を割った時点でレイムダッグ化し、とてもではありませんが政策運営など出来るものではなかったはずなのですが、既にほぼスケジュール通りに二次補正・今年度予算を通し、今回の補正予算についても道筋をつけるなど、なみの打たれ強さではありません。
 安倍元首相や福田前首相では、同じ状況であれば既に終わっていたでしょう。
(「鈍牛」と言われた大平正芳元首相に通じるタフさを感じます。宏池会のDNAなのでしょうか?)
 一連の動きを見る限り、やはりこの人は「首相になる」のが目的ではなく「政策を実現するために首相になりたかった人」だとも感じています。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2009-05-14 09:30) 

たいせい

 娑婆妥場さん、一連の麻生経済対策は非常に効果的だったと考えていますが、それでも実際のところ私の業界のような構造不況の業種にはなかなかお金が回ってきません。
 ただ急激な売り上げ減と、それを補うべき金融機関・証券市場の機能不全により、直接的なインパクトによる倒産が避けられなかった企業の多くがこの一連の政策で救われましたし、それらが公的資金でカバーされたおかげで、中小零細企業にもお金が回ってくる余力が生まれました。

 これがもし実施されていなかったり、実施時期が数ヶ月遅れてしまっていたのでは、恐らく企業倒産は激増し失業者も現在の数倍にふくれあがっていたと感じています。(私自身はこの恐怖で、戦々恐々としていました。)
 つまりはタイミングが遅れたり予算を理由に小規模な対策に留まれば、経済が壊れた上に失業者対策などで現在の数倍の予算も必要になるわけで、金の使い時を知っている麻生首相ならではの政策運営だと感じてもいます。

 仰るように現在の経済状況下でも国際収支は黒字基調を保っており(為替と決済タイミングに依る一時的な赤字はありますが)、またドル建てで見た場合の株式市場も「世界市場の中で最も安定している東京市場」でもあるに係わらず、視聴率のためにいたずらに不安ばかりを煽り悪いニュース以外伝えないマスコミに腹が立って仕方ありません。
 マスコミは一国の首相がコンビニでカップラーメンを買ったり、居酒屋にぷらっと立ち寄り酒を飲む姿が見たいのでしょうか?

 後編の動画の最後に紹介されていた麻生首相の演説で引用した言葉、『悲観主義は気分によるものであり、楽観主義は意志によるものである』。
 マスコミは悲観主義の気分を煽っていますね!

 コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2009-05-14 09:56) 

元気

こんばんは。

とても素晴らしい記事です。
動画、とても感動しました。
一人でも多くの(心ある)日本人に見てもらいたいと思いました。

麻生首相がことあるごとに言われている言葉、「危機はチャンス」
私もこの言葉が大好きです。
麻生首相には、チャンスを掴むために必要な意思を感じています。
麻生首相を後押しすることが、日本の発展に繋がると確信しました。

>お金は使うべき時には借金してでも使わざるを得ず、今がその時だと感じています。

その通りと思います。
将来のためのお金は投資であり、チャンスです。
危機に際して、冷静かつ確実にチャンスを掴まねば未来はありません。
足を引っ張るマスコミやマスコミに踊らされる人々に惑わされず、
気分による悲観主義者でなく、意思のよる楽観主義者でありたいと思いました。
そこに、日本の希望や未来があると信じています。
そして、それは、世界の希望や未来に繋がると信じています。

麻生首相は、想像以上に大きい世界観を持つ方ですね。
良い記事をありがとうございました。
by 元気 (2009-05-14 22:34) 

きゅんぱち

たいせいさん、御無沙汰しております、きゅんぱちです。
おおいに興味深く記事を拝見いたしました。
麻生首相の政策運営にかかる評価は、たいせいさん一流の分析で大いに納得というところです。
これとは別に、たいせいさんのプレゼンテーションのあざやかさ、すばらしいと思いました。
非常に勉強になります。
by きゅんぱち (2009-05-15 00:48) 

たいせい

 元気さん、麻生首相は外務大臣時代の交渉事に極端に強い(喧嘩に強い)外相との印象が強く、首相就任後様々な批判に晒されつつも着実に一つ一つの政策を遂行している姿に、「タフで仕事師の麻生首相」との印象を持つに至りました。
 リーマンショック以来の経済危機についても、最初に行った首相記者会見での発言「全治3年」「3段ロケット(三段階に分けて対策をする)」が、半年余りすぎた今でも些かもぶれることなく継続しておりそれぞれの段階で採られた施策が確実に機能している様子を見るに付け、見通しの確かさ・構想力の大きさ・状況判断能力など非常に素晴らしく、本文でも書かせていただきましたように今日本の首相が麻生太郎であったことは「日本にとってこの上もないほど幸せなこと」ではないかとすら思っています。

 この資質がどこで培われたかを考える場合に、やはり祖父であり吉田茂元首相の存在が大きく、日本に於ける様々なことを身近で感じられる環境で育った事によるものなのではないか?とも感じており、今盛んに言われているところの「国会議員の世襲禁止」などの功罪についても考えさせられています。

 「悲観主義は気分によるものであり、楽観主義は意志によるものである」
 私もこの言葉を心に刻みつけておきたいと思います。

 nice! &コメント、ありがとうございます!
by たいせい (2009-05-15 15:22) 

たいせい

 きゅんぱちさん、麻生経済対策の素晴らしさについてどこかのタイミングで書こうと温めていたのですが、今回素晴らしい動画を発見しこの期にと思い一気に書かせていただきました。
 本文中にも書きましたが、福田内閣時の官製不況とそれに対する様々な対策が全て不発に終わってしまった際に関連業界の中にいたものとして、今回の麻生首相の諸施策があまりにも鮮やかでズバズバ決まっている様子に目を見張っての記事でもあります。

 なんとかこの動画をもっと広めて、マスコミのみの一方的な情報しか見る機会のない方にもこんな見方があるのだと言うことを知っていただきたいと思っています。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2009-05-15 15:32) 

みみ

麻生さんを見てると元気になれますね^^

この前、テレビ番組を観ていたら司会者の辛抱さんが「麻生は年金記録漏れがあって以来いまだに年金問題をどうするのか何も決めてないじゃないか。彼は全然仕事をしていないんだ」とか発言していました。本当は麻生さんなりにちゃんと考えていて議事録がネット上にアップロードされているのに、どうして報道関係者に伝わっていないのか。そんな憤りを感じました。

ネットから少しずつ、隠れていた事実が広がってくれるといいですね。
by みみ (2009-05-15 21:57) 

STEALTH

経済政策はなかなかのものだとは思います。
ただし、渡辺行革大臣の退任の後、補正予算から相当額が独立行政法人の施設費などに流れている・・・・。
あの辺りは官僚主導補正予算なんて揶揄されていますね。麻生さんらしくないとは思いますな。
by STEALTH (2009-05-16 23:52) 

たいせい

 みみさん、麻生内閣に対するマスコミの対応は安倍政権時と同じく、意図的によい情報を伝えないという姿勢が貫かれているように思います。
 またいわゆるニュース番組に関しては、売れる(視聴率)番組作りのプロが主導権を握り本来報道番組が持つべき硬派の解説的なアプローチがどんどん薄れてきているように感じています。

 今回のような経済対策の意味は、恐らく政治畑の記者には理解できません。
もっと経済畑の記者が表に出るべきだし、それでも実態経済に揉まれた経験のないマスコミ関係者では感覚的には解らない可能性が高く、だからこそ解説者やコメンテーターが必要なのですが、意義をキチンと理解したコメンテーターがブラウン管に登場してきた記憶がほとんど無いですね。
 事が全て政局がらみで語られやすいのは、政策の本質を待った旧理解していない政治専門の記者が記事を書いているためではないかと思います。
 また司会者などは、自分の目の前に上がってくるニュース原稿からしかニュースソースを持っておらず、見事に染まってしまっていますね。
(おそらく自分の目の前に上がってくる種々雑多なニュースの、表面を撫でて咀嚼するぐらいしか時間的な余裕はないでしょう。だからこそ謙虚にやって欲しいのですが...。)

 麻生首相については、私も最大の資質は「タフであること」では無いかと考えています。
 各会からの麻生バッシングにめげず、着実に(ぶれずに)政策遂行を一つずつしていらっしゃる様は、本当に頭が下がります。
 例え周りがどうあろうとも、「自分の信じる道を進む」。
 こうありたいものだと思います。

 コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2009-05-18 09:44) 

たいせい

 STEALTHさん、予算や政策の立案については明らかに官邸主導でしょう。
 従来のような調整型の政策立案では、今回のように短時日に大きくスポットを絞った大胆な政策が出てきたことはこれまでなく、麻生首相のリーダーシップを強く感じています。
 但し仰るように個々の政策の現場では、施策の大本に反することも幾つか発生しているようでその面の甘さはあるやもしれません。
 ただこれらが麻生首相の意図して事であるかどうかと言うことになると決してそうではないはずで、お役人の護民官としてのプロ意識の問題でこの部分に今後手をつけて行かなくてはならないでしょうね。(これまでも目に付かない部分で、普通に行われてきた質の問題でしょう。)

 ただし私自身は最近よく言われているような「役人性悪説」という立場には必ずしも立っておらず、天下りなどについても最低限必要な事だと思っています。(天下りの良さを感じる事例を幾つか経験していますので。)
 いずれこの件については、記事にしたいと思います。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2009-05-18 10:04) 

こかげ

こまごまとしたことを見ているとわからなくなるのでしょうが・・・

バブル崩壊後、過去20年あまり、景気対策を幾度となく続けた結果が現在の巨額借金です。
800兆円程度といわれる借金のうち、500兆円が、バブル後の景気対策を行った結果増加したものです。
景気対策をするほど、借金の増加スピードは高くなっています。

過去20年間の結果にそのまま目を向ければ
国内景気対策を続ければ、借金は増えるというのが現実です。

アホータロウはアメリカは過剰な消費を控えるべきと言っているようですが、、他人に言う前に、日本こそ過剰消費を控えないと・・・
妄想理論を捨てて、現実に目を向けないと、確実に日本は崩壊します。


問題解決は単純です。
収入に合わせて支出を減らせばいいだけです。

そのような基本を行わず、無理に収入を増やそうと賭けをして
失敗を続けているというのが現在の状態です。

by こかげ (2009-05-20 14:35) 

たいせい

 こかげさん、言っていらっしゃっていることは良く理解できますが、現在の経済状況の中で収支のバランスをとることはほとんど狂気の沙汰で、実体経済がますます破壊され国民経済が破綻する道ではないのでしょうか?
 前の方のコメントでも書きましたが、金は必要なときには借金してでも用意しなくては成らず、今がその時だと考えています。
 私も常々日本の財政出動による経済対策は、これまでほとんどの場合総花的で財政出動の額の割りに実効性を伴わない物で、無意味な場合が多いと嘆いていましたし、昨年秋にリーマンショックが起こるまではこのBLOGでも概ねそのような論調だったはずです。
 しかるに麻生内閣の経済運営はバブル崩壊後のどの内閣の物とも違い、政策スポットが明確で要所要所に絞った形で予算が投入されており、現実に効果も発揮しています。
(昨年末で緊急経済対策の発動が出来なければ破綻企業数は恐らく現在の3倍以上、失業者は更にその数倍に上がっていた可能性があると実際会社の経営に携わって感じています。)
 破綻企業および失業者が増大していればその為に投ずる予算は現在の数倍必要で、しかもそれは死んだ経済や企業への支出となるわけですが、同じ金額を経済が死ぬ前に投ずれば、経済は生きている状況で国民生活を守ることにも成ります。
 少なくとも国家経済が収入に合わせて支出を減らせば、経済危機という大きな問題を解決できるという理屈が私には良く理解できません。

 なお麻生首相は選挙的には明確に不利なことが明白であるにもかかわらず、今回の一連の財政支出に対してあえて現段階で消費税増税を口にしていますし、次の選挙の争点になるとも自らの口でアナウンスしています。
 十分筋が通っているのではないですか?

 私の方も「妄想理論を捨てて、現実に目を向けないと、確実に日本は崩壊してしまう」と考えています。

 コメント、ありがとうございます!

PS.
 この記事本体を含む様々な論拠は、本来であればネットの片隅のこんなところで論ずるべき話ではなく、マスコミがメリットデメリットを正しく国民に伝え国会を含む様々な場所で論議されるべき話だと思っています。
 惜しむらくは麻生首相側の言い分がほとんど国民に伝わっておらず、まともな議論が行われていないことです。

PS.
 マスコミは政治家や要職を務めていらっしゃる方達に、○○さんという呼称を使い敬意を払うことを最近全くしなくなりました。
 私自身は例え考えが違ったりおかしなことを言う方についても、その方について論ずる場合必ず役職をつけて書くようにしています。

 こかげさんのBLOGでのこの件に対する主張は、私とは考えが違いますが大変良く理解はできます。
 ただし現職の首相に対し「アホータロウ」との呼称をされていらっしゃることを、本当に残念に思っています。
 一つの見識だと考えられる内容であるにかかわらず、この呼称のみで正しく読んでくださる方に伝わらない可能性が高いです。
by たいせい (2009-05-20 22:03) 

こかげ

金を借りて何をするんですか?、、過去20年で、既に結果が出ています。
借金しても返せないんです。
現在の日本には、返す能力がないんです。

ですから、借金は止めるしかないわけです。
失業、倒産をもっと増やす以外の道は無いんですよ。
国民の生活水準は大幅下落して、そこで初めて安定するわけです。
現在の生活水準が、分不相応なだけですよ。

政府は、基本的に失業者の保護に徹するしか方法がないんです。
現実に目を向けないと問題は解決しません。

by こかげ (2009-05-21 01:43) 

たいせい

 こかげさん、私とこかげさんの考えの最大の相違点は、財政出動の効果ががあるのか無いのか?と言う点に尽きると思います。
 バブル崩壊後の15年間で財政出動の効果がないことは実証されており、だとすると無駄な支出は止めて耐えるしか仕方ないというのがこかげさんの考え方だと理解しています。
 私も従来型の公共投資にほとんど意味はなく実際に効果を上げてこなかったと感じていますが、効果が上がらなかった最大の要因は総花型の財政出動になったことで、各分野に於いてはそれぞれのタイミングにおいては戦術上最も忌み嫌われるところの戦力の逐次投入になってしまい、状況を押し返すほどのインパクトを与えられなかったことにあると考えています。
 また国家としての債務がこれほど大きくなった背景としては、上向きになったら直ぐに取りやめるというメリハリのない財政運営があるとの意見も持っています。(メリハリがあればあるほど、財政出動のインパクトが大きくなります。)

 対して今回の一連の麻生経済対策を見ていて感じるのは、戦力の集中使用によるインパクトのある各個撃破であり、バブル崩壊以後のいずれの内閣も採らなかった方法での経済対策を行っているということを私自身実感しています。(国のお金を呼び水にした内需拡大策など、これまでの内閣ではこの規模で行ったことはありません。)
 また、失業者の保護に予算を集中して投ずるべきだという点に関しては、仮に失業率が1%増加した場合には新たに100万人の失業者が発生することとなり、一人頭200万円のお金をかけるとすると2兆円の予算が継続的に(単年度ではなく)必要です。
(緊急経済対策により企業の決済資金不足という当座の直撃段を回避できたおかげで、現在の日本は比較的低い失業率を維持することが出来ていますが、この冬の状況は政治が全く機能していなければ優良企業とて安泰な状況ではなく現在よりも5%以上高い失業率になった可能性がありました。)
 同じお金を投じるのであれば、企業や経済が破綻した後ではなく生きている企業や経済に対してであれば総額を少なく抑えることも可能で単年度の支出で済みますし、世界経済が安定基調(成長基調ではなく安定です)に乗った後に回復する軸とも成ります。
(当然企業や経済の破綻の中には、設備や人の散逸によるものづくり現場の崩壊も含まれざるを得ません。)
 今大切なのは、世界経済が今後低迷を続けるにしても在庫の整理期を越えて安定期にはいるまでの繋ぎであり、そこまで来ればものづくりをはじめとする日本の底力を発揮できる局面が訪れ、それまでは製造現場を崩壊させないような政策が必用だと感じています。

 前のコメントでも書かせていただきましたように、こかげさんの意見も一つの見識だと思っています。
 ただしこの方法も多くの血を覚悟しなくてはならない方法であり、公の場での議論と国民的な理解が必要なわけですが、残念ながら国民にそこまでの血を強いるとの理解までは現状ではとてもないのではありませんか?
(私には国民全てがガンジー主義による血を伴った非暴力独立を覚悟すれば、非武装中立は成るとの理想論に聞こえてしまっています。少なくとも失業率がどのレベルで抑えられるかの「賭」となります。)

 こかげさんの目に映る現実と、私の目に映る現実は多少景色が違うやもしれませんが、足して二で割るような政策運営ではかつてのような総花型の政策になってしまい何の効果も発揮できるものではなく、どちらかの政策に大きく舵を切らねばならないと感じています。
by たいせい (2009-05-21 11:55) 

こかげ

たいせいさん、考え方の違いではなくて
現実が把握できているか/いないか の問題だと思います。

そもそも、日本国内には

  景気を回復させ--> 税収を増加させ--> 借金を返済できる

そんな大きな内需というものが存在していないんですよ。

どのような手法を用いたところで、そのようなものは出てきません。
錬金術ではないんですから・・・ 不可能です。

はじめから無いんですから。

by こかげ (2009-05-22 14:21) 

たいせい

 こかげさん、仰るように考え方の違いではなく前のコメントで書かせていただいたように、違う景色が見えていると言うことなのだろうと考えています。
 内需についての認識ですが、かつてに比べ現実に内需の比率は伸びていますが、これは大きな目で見た場合にはバブル期も含めて貿易黒字が継続しており日本国内の富の蓄積は進んでおり、それが国内で回転することにより伸びてきていると考えています。(通貨供給量などの問題もあり解りにくくなっていますが。)
 この辺りも見えている景色が違う部分なのかと思いますが...。

 何度も書きますが、緊縮財政に向かわねばならなおという点に於いて全く異議はありません。
 ただ今回の経済危機後経済がどのレベルで落ち着くかはまだ解りませんが、低めであろうとも安定するまではソフトランディングするための財政出動は必要だと考えています。
 そうでなければ、結局失業者対策などで今回の支出よりも大きな支出が必要になってしまいます。
(財政の限界でしか失業者対策を行わないというところまでのコンセンサスが取れるのであれば、別の絵もあり得ますが...。) 

PS.
 恐らく双方の論点は概ね出そろったと思います。
 これ以上は不毛の議論となるのでは...。
by たいせい (2009-05-24 22:36) 

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