甍(いらか)の波と、鯉のぼり♪(唱歌・日本の文化・瓦屋根) [屋根には「瓦」]
ご存じ小学唱歌「こいのぼり」は、「屋根より高い鯉のぼり。大きい真鯉はおとうさんーー」
文部省唱歌の「鯉のぼり」は、「甍(いらか)の波と雲の波。重なる波の中空(なかぞら)にーー」
鯉のぼりの歌は、いずれも屋根や瓦(甍)と共に歌われてきました。
(一応、甍の波と鯉のぼりなのですが、我が家は出荷できない等外品の瓦で葺いたので瓦屋の屋根としては恥ずかしい限りです)
我が家でも昨年の長男の初節句から鯉のぼりをあげるようになりましたが、昔そこかしこに立っていた「鯉のぼり」のイメージを持って改めて隣近所を探すと、少子化の影響があるのか?近所で見る「鯉のぼり」の数の少なさに驚きました。
また、住宅事情によるものなのでしょうが、アパートやマンションからのベランダ鯉はまだ見られるのですが、これも数が少なくなってきているように感じます。
幸いに我が家は、鬼嫁の実家より鯉のぼりをいただくことが出来(我が家はビンボーなので自力では買えません)何とか面目を施すことが出来てはいますが、ふと寂しい思いに駆られることがあります。
(鯉のぼりを上げずに、鎧甲などの内飾りで住ませる家が増えたためもあるのでしょうか?:我が家で義父からリクエストを聞かれた際に、内飾りは無しでも良いので「鯉のぼり」が欲しいと伝えた結果、「鯉のぼり」&「武者のぼり」でいく事に決めました。:武者のぼりは、私の実父からの贈り物です。)
また、詩に歌われた「甍(いらか)の屋根」も減ってしまいました。
うちでは「三州陶器瓦(和瓦)」を作っているのですが、平板瓦を含めた「三州瓦」全体としては出荷を伸ばしているのですが、和瓦の生産量は10年前の半分以下に激減しています。
文部省唱歌:「鯉のぼり」 1 甍(いらか)の波と 雲の波 2 開ける広き 其(そ)の口に |
3 百瀬(ももせ)の滝を 登りなば |
ベランダ鯉の普及で、「屋根より高い鯉のぼり」も「重なる波の中空に泳ぐ鯉のぼり」も消え、戸建て住宅の減少で、甍の屋根すら消え去ろうとしています。
これらも、大切な「日本の伝統・文化」、そして私のとっては子供時代の原風景の一コマです。
一人こそっと小声で、お題目を唱えます。
「屋根には瓦、庭には鯉のぼり、旗日には日の丸!」
なにやら寂しい、今日この頃です....。
PS.(親ばか写真集)
うちの庭での鯉遊び...。
明日からは、女房の実家の鳥取県米子へ子供を連れて里帰りです。
しばらく、更新・コメントできませんのでお許し下さい!
(携帯電話でのコメントや記事アップにチャレンジしてみようかな?)
PS2.
和瓦の良さについても書きたいのですが、この記事の本旨から外れるため近いうちに別記事で書くつもりです。
気長にお待ちいただければ、幸いに存じます。
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こいのぼりの歌、好きでした。確か小学校5年生で習いました。丁度その頃私は転校して新しい学校での初めての授業が音楽で。・・・そこで唄ったと思います。
帰省の道中、どうかお気をつけて
by (2007-05-01 14:15)
STEALTHさん、昔の文部省唱歌は格調が高く、今あらためて歌っても美しく響きます。
ライフスタイルが変わるのはやむを得ないのですが、日本の美しい伝統や文化を、次の世代に少しでも伝えたいものです。
(勿論、瓦屋根も....。)
nice!&コメント、ありがとうございます!
by たいせい (2007-05-01 14:48)
GW如何お過ごしですか?
お子さん達と、楽しいお休みを満喫なさっていることでしょう。
私は休んでも仕方がないのと、職人さんが出るのとで、仕事満載です。
鯉のぼり・・・本当に少なくなりましたね。
by アキラ (2007-05-02 14:39)
そういえば僕が小さいときはあったけど、最近見ないですねぇ。
TVで鯉のぼりの職人さんの特集で、すごいなあとはおもったんですけど。
今日も出かけましたが、ひとつも見ませんでした。
by plusgate (2007-05-02 19:13)
実に素敵な鯉のぼりですね。いいなあ。
うちは狭い家なのでベランダ鯉…それなりに立派と自己(家族も)満足しています。うちの近所は結構鯉のぼり揚げてますよ。日の丸よりずっと多い…(苦笑)
私が子供のとき、親は武者人形を買ってくれたのですが、当時私はあまり好きでなく、鯉のぼりがいいなあ、と思った覚えがあったので、自分の子供には鯉のぼりにしたわけです。子供も喜びますね。
by 練馬のんべ (2007-05-05 15:46)
アキラさん、米子より一昨日無事に帰って参りました。
アキラさんの所でも、お孫さんと過ごされて楽しそうな様子がBLOGを通して垣間見られました。
義父や義母に子供達の成長する様子を見せたいと、年に数回行っているのですが、私にとっても楽しい年中行事に成りつつあります。
nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-05-07 08:59)
plusgate さん、我が家の「鯉のぼりは」職人さんが作る立派なものではありませんが、それでも天気の良い日に上げると、風に泳ぐ様がなんだか微笑ましく暫く見とれてしまうことが多々ありました。
ゴールデンウィーク中の女房に実家への帰省の途中、道脇に「鯉のぼり」を見つけると、子供達が「とーちゃん♪、行為のぼりだよぉー、見て!見て!」などと大歓声。
楽しい休日を過ごさせていただきました。
nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-05-07 09:06)
練馬のんべさん、今年は、昨年・一昨年と比べ「ベランダ鯉」もずいぶん減ったように感じました。
(昨年までは上がっていた家の幾つかが、今年は出さないようになっていたりしていて悲しかったです。)
思うに、朝の忙しい時間に出すのが大変だったり、天気が変わったり風が吹き出すと心配したりがあって、それで内飾りが主流になっているのかもしれません?
私の小さな買った頃は、もっぱら新聞紙を折って作った「つくりものの甲で、練馬のんべさんと同じように「鯉のぼり」に憧れを持っていました。
多少大変でも、子供達の笑顔を見ると本当に報われます!
コメントありがとうございました!
by たいせい (2007-05-07 09:14)
こういった文化は継承していきたいですね。
近所では鯉のぼりをあげている家をあまり見ません。
こちらでは「男女差別につながる」という話をする人もいるようで・・・。
九州に住んでたときは多かったんですけど・・・。
by nina (2007-05-08 11:35)
こんにちは
勝手にトラバ張っちゃってすみませんでした。
立派な鯉のぼりと、かっこいい武者のぼりですね!!
本当に鯉のぼりの歌詩の通りでうらやましい。
うちの近所ではとんと見かけません。
by ゆみこもこ (2007-05-08 17:12)
ninaさん、私の家の近所でも気がついてみると鯉のぼりをほとんど見かけなくなっています。
GWの女房の実家であり米子への帰省の際にも、道脇の民家に鯉のぼりを見かけることはあまりありませんでした。
(たまに見かけると子供達は大騒ぎ。「どーちゃん、見て♪見てー♪」の大合唱)
鯉のぼりを通して今回思ったのは、「文化や伝統とは理念としてケースに入れて飾ったり、理屈の上で捉えるものではなく、生活の直ぐそばに原風景として有るものなのではないのか?」ということでした。
何時の時代でもあることかもしれませんが、日本人の「原風景」が確実に壊れてしまってきているように思われてなりません。
nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-05-11 15:29)
ゆもこもこさん、TBそしてコメントありがとうございました。
私の家の近所では、ここ数年ベランダ鯉も目に見えて減ってきているように思われますが、都市部ではそんな傾向はないですか?
普通の鯉のぼりが減ったのは、敷地に余裕のある地方では若者が減り、都市部ではなかなか上げられないと言うことなのかもしれませんが、少し寂しい今日この頃です。
反面、GW明けに出張で東北地方から北関東を回ったのですが、旧暦で祝うところが多いのか?、大きな鯉のぼりを行くとか見ることが出来ました。
(個人的には、爽やかな新暦の時期での「鯉のぼり」が似合う様に感じますが、4月はまだまだ風の強い日が多く、上げられなかったり、絡まったりと結構大変な時期ではあります....。)
まだ、田舎では日本の原風景が大切に守られているようです。
by たいせい (2007-05-11 15:40)
小学唱歌、懐かしいですね。こいのぼりの写真の左側に、何か心を惹かれました。マンションなど、陸屋根は防水が大変なので、本物の瓦を使って、色も統一して使うと良いのになあ、などといつも感じています。
by hoihoihoi (2007-05-23 13:45)
hoihoihoiさん、瓦業界に居る事もあるのでしょうけれど、和瓦の美しさは私も格別に思います。
別に郷愁などと言うつもりはありませんが、家を環境の変化から守るという屋根材本来に要求される性能も、新生屋根材や鈑金、平板瓦にない優れた特徴を持っているにもかかわらず何故か新築の家に乗らなくなってきています。
小学唱歌もそうですが、良いものが古いと言うだけで使い捨てられる時代になっているのでしょうか?
by たいせい (2007-05-24 09:00)