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慌ただしい日々...。(コメントの返事も記事の更新も滞っています) [実録「山本大成」]

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 今月に入り大きな転機があり、突如として慌ただしい日々が始まりました。

 なかなかパソコンの前に落ち着いて座る時間が取れず、いただいたコメントに返事を書かねばならないとは思いつつも滞ってしまっています。

(決して義務感でコメントの返事を書いているわけではなく、BLOGの持つ双方向性が好きで返信コメントを書くのは私にとって楽しみの一つなのですが...。)

 

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 今回起こっている変化については自分自身新鮮な出来事も多く、ここに来てくださる皆様にお伝えしたい事もどんどん膨らんでおり、いずれ時期を見て有る程度のアウトラインや自分自身が考えていることを、『実録「山本大成」』のカテゴリーの記事として改めて書きたいと思っています。

 人生を『起承転結』で言った場合に『起』であるのか?、『承』にあたるのか?、それとも『転』になるのか?自分でもまだよく解ってはいません。(決して『結』ではないつもりです。)

 事の善悪については時間が経過してみないとまだよく解りませんが、ただ昨年の9月の会社整理の発表以来止まっていた「私の時間」が再び動きつつあります。

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会社整理着手から一年、そして家族 「山倉瓦工業株式会社」「山倉商事株式会社」 [実録「山本大成」]

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国内の粘土瓦を葺いた家の80軒に1軒はこの工場で作られていました

 このBLOGアクセス解析を見ると、検索キーワードに「山倉瓦工業株式会社」「山倉商事株式会社」で来ていただく方が未だかなりいらっしゃいます。

 恐らくは取引先や業界の関係者が、「その後どうなっているのだろう?」と心配下さって尋ねていらっしゃるのだと思います。

 まだ整理が付いておらず書くことの出来ないことが沢山ありますが、とりあえず会社整理開始後一年経ちましたので近況報告を書かせていただきます。

山倉瓦工業株式会社生産休止と、その後の製品供給について
http://kawaraya-taisei.blog.so-net.ne.jp/2008-09-04

最後の出張&防災新安定瓦「バッチリくんPLUS」生産移管
http://kawaraya-taisei.blog.so-net.ne.jp/2009-01-27

 

 


 昨年9月1日に月産約100万枚(国内シェアの1.2%)を誇った粘土瓦工場の生産休止を発表、9月末に会社の整理をスタートさせていつの間にか一年が過ぎました。

(債権者のご理解もあって幸いな事に金融事故を起こさず今に至っていますので、金融機能など法人としては機能した状態での任意整理です。:今のところ「倒産」という形は取らずに済んでいます。)

 その間50人いた従業員の解雇、債権者の方々とのやり取り、永年お世話になったお客様よりの温かい支援、設備の処分、債権の回収など様々な経過を経て今に至っています。

 当初の半年間は慌ただしさの中であれよあれよという間に過ぎていきましたが、特に一般債権の整理がほとんど済んだ4月以降は当面の慌ただしさもなくなり、工場内の設備の処分と債権の回収を行いながら不動産売却の問い合わせを待つ(3000坪の工場用地及び建物)という日常へと変化しました。

 

 身にしみて感じているのが2点。

 一点目は弊社が生産休止を発表した昨年から今年の粘土瓦の出荷状況を見ると、2年前に比べて1年前は20%程のマーケットの縮小があったわけですが、新築の極端な現象などもあってその後この一年間で更に20%もマーケットの縮小があり、在庫過多による価格の下落なども更に進行しているとの同業者の苦衷を耳にする機会が多く、決断の時期が遅れていたら更に大変なことになっていたであろうという点。

 弊社が生産を止めた直接の要因は上記のような販売不振ではなく(差別化戦略でそんな状況下であっても昨対-2.4の減で押さえることが出来、平均販売価格の引き上げも出来ていました)、燃料費の高騰と買い手市場下で価格転嫁が出来なかった事による流動資金の極端な枯渇が原因でしたが、続けていたら更に厳しい状況となっていたように思います。

 もう一点は、リーマンショック後の世界同時不況により当初数多あった工場の売却の引き合いがほとんど棚上げになり不動産売却が思うように進まず、不況の進行を肌で感じています。

 もう1年前に同じ決断をしていれば経済状況は全く違い今頃はきれいになっていた可能性が高いのですが、かといって1年決断が遅れていたらさらなる泥沼に落ち込んでいたであろうと予測され、過ぎてしまったことや一旦決断したことに対してあれこれ思い悩んでも仕方ありませんので、現況をしっかり認識した上で先のことを考えるようにしています。

 

 また、人の心の温かさ、無情さを身にしみて感じた一年でもありました。

 

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惨敗!?「中小企業診断士-1次試験」(私の暑い夏が終わりました...。) [実録「山本大成」]

 週末の8日・9日の両日、中小診断士の1次試験を受けてきました。(何と2日がかりの1次試験です。)

 結果は惨敗!?

 企業経営理論や運営管理、経済学・経済政策などは全く問題ありませんでしたが、経営法務や中小企業政策などが当初考えていた以上に広範囲な試験範囲で覚えなければならないことが多く、理解に重きを置いた勉強法では太刀打ちが出来ず、大きく足を引っ張りました。

 ただ今回の勉強は私にとって非常に意義深いもので、これまで仕事を通してOJT中心に必要に迫られ学んだり考えてきたことが体系的に整理され、大きく自分自身のスキルアップになりました。

 また今回合格圏内に届きませんでしたが、中小企業に対する国の様々な諸施策には知らなかったモノが非常に多く、ともすると会社が健全であれば利用できたであろう補助金や低利融資、専門家の派遣制度などがあることが解り、何年か前のもっと早い段階でこれらの勉強をしておけば良かったと悔やまれます。

(経営や運営管理など、これまでやってきたことに大きな間違いがないことを確認できたのは収穫でした。)

 しかし、なんだかんだ言って試験勉強に集中できた期間は約3週間という短期間であったにもかかわらず、それなりには健闘できたと思います。

 現在私自身の身の上は会社の整理中で、まだ最終的な破産の可能性が消えているわけではなく破産がこの資格の欠格要因であることもあって、当初モチベーションが全く上がりませんでした。

 また資格の取得よりもこれまでの仕事で身につけたことを体系化できればよい(自分自身のスキルアップ)と言うことを主眼としていたこともあって、問題集ではなくテキスト中心の学習であったことが試験的にはマイナスに働いたようです。

 まあ上記は不合格になったという結果に対する言い訳ですが、一応受験を決めた時点で考えていたことではあります。

四十代半ばで受かるのか?「中小企業診断士」 & 6歳長女の乳歯が抜けた!
http://kawaraya-taisei.blog.so-net.ne.jp/2009-06-16

 

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四十代半ばで受かるのか?「中小企業診断士」 & 6歳長女の乳歯が抜けた! [実録「山本大成」]

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 実は受験申し込み受付の最終日である6月1日に、衝動的に「中小企業診断士」の受験申し込みをしてしまいました。

 よくよく調べ、人にも聞いてみるとかなりの難試験。

 一次試験当日が8月8日(土)と9日(日)の二日間で(何と7教科・試験時間8時間半という恐ろしい試験)、で一次二次合わせると最終合格率が3~4%という超難関。

 勉強期間は二月しかありません、はやしてどうなることでしょうか?

 

 そして末尾に親バカ記録、「6歳の長女『青葉』の歯が抜けました!」。

 


 元々「中小企業診断士」と言う資格に関心を持っていました。

 興味と言うよりも、実際に企業経営に係わる中で実務の必要性から自分なりに勉強し言わば我流で方針決定や業務改善に当たるレベルアップを心がけてきたわけですが、自分の身につけてきた方法論それなりに正しいとの信念は持っているものの特定の分野や方法論に偏ったスキルだと自覚しており、もっと広い選択肢を自分自身が持つためには系統立った勉強が必要だと感じていたことによります。

 ただ現実に仕事を通して何人もの「中小企業診断士」の肩書きを持ったアドバイザー・コンサルタントと接触した経験を持っていますが、実際にこの方達から実効性のあるアドバイスをいただけたケースはほとんど希で(名実共に「中小企業診断士」の仕事が出来る方は5人1人ぐらいでは?)、「中小企業診断士」という資格そのものが効力を発揮するケースはほとんど無く最終的には個人の資質に依存する仕事だと感じており(恐らく一般の企業経営者の認識もそうでしょう!?)、資格そのものが欲しいと言うよりも自分自身のスキルアップがしたいとの思いが本音です。

中小企業診断士 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B0%8F%E4%BC%81%E6%A5%AD%E8%A8%BA%E6%96%AD%E5%A3%AB

 

 このBLOGでも何度か書いてきましたが私自身は現在会社整理中の身の上で、当座の慌ただしい業務はだいたい一段落付いて時間が出来はじめてきたこともあり、ふとした気まぐれで「中小企業診断士」をネットで調べたのが5月28日(木)深夜のことでした。

 調べてみてビックリ。

 すでに受験申し込みの期間中で、今年の願書締切が翌週月曜日である6月1日(月)ではありませんか?

 今年の受験をするのであれば既に郵送での願書入手は不可能な日程で、翌29日(金)曜日には名古屋の財団法人 中小企業診断協会-名古屋支部で直接願書をいただいて、さらにその翌営業日である 6月1日(月)に申し込みを行うしか日程がありません。

 

 試験科目や難易度など何も頭にない状況での日程だけが解ったというのがこの日の深夜のことで普通ならば今年は無理だと諦めるところなのかもしれませんが、何故だかこの日の私の反応は少し違っており

「たまたま調べてみたら、受験が不可能ではない日程だった。」「天が私に受験しろと言っているのでは?などと、その気になってしまいました。

 


 

めざせ!一発合格中小企業診断士180時間勉強法

めざせ!一発合格中小企業診断士180時間勉強法

  • 作者: 黒瀬 公啓
  • 出版社/メーカー: かんき出版
  • 発売日: 2009/04/07
  • メディア: 単行本

 翌日午前 仕事の合間に書店に言ったら、「めざせ!一発合格『中小企業診断士』180時間勉強法」成る本を見つけ、ペラペラページをめくっていたら「ストレート合格の秘訣は『短期集中』」「180時間で合格するスケジュール」などの文字が目にとまり、この本を買ってその足に名古屋まで行き願書を入手してきました。

(考えてみればテキスト本ではない、勉強法の本が出ていること自体がこの試験の大変さを物語っているという事実には、まだ気がついていませんでした。:ただこの本と巡り会ったこと自体が、やはり天は私に受験しろと言っている」と確信を深める要因とは成りました。)

 そしてここまで来ればと行くしかないと、週末を挟んだ翌週月曜日である6月1日に受験料1万4千円を添えて(今の私にとって、決して小さな出費ではありません。)、一次試験の申し込みを行ったというわけです。

(本音は、「まぁ、なんとかなるやー!?」)

 

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最後の出張&防災新安定瓦「バッチリくんPLUS」生産移管 [実録「山本大成」]

 先週、恐らく最後の出張になるであろう山形県まで行ってきました。

 自分自身は担当営業エリアをほとんど持たず、商品開発的なこと、マーケティング的なこと、その他雑務をやってきた中で、自分自身が直接お客様を受け持ってきたのは山形県だけで、本来は生産休止の発表後直ぐにでもお邪魔しなくてはならなかったのですが、年が明けてやっと訪問することが出来ました。

 これを切っ掛けに感じたことと、もう一点は業務連絡的な記事になりますが弊社防災瓦新製品「バッチリくんPLUS」の生産移管先が決まりましたので、この件について書かせていただきます。(マーケティング的なことに触れてあります。)

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山形県酒田-山居倉庫(木造瓦葺き-現役の庄内米倉庫)/防災新安定瓦「バッチリくんPLUS」

 


 さて、山形出張についてです。

 いつもの出張であれば、「今回は○○の話をしよう」「新製品の反応はどうだろうか?」「山形の市況や同業者の動きははどうなっているのだろうか?」などあれこれ考えながら向かうわけですが、今回は次なる営業展開もないわけでしかも生産休止のお詫びとしてもタイミングの遅れた訪問であり、「何を話せばよいのだろう?」「どんな顔をして対面すればよいのだろうか?」と何やら憂鬱な思いに捕らわれた車中の8時間あまりでした。

 

 弊社の生産休止の原因としては営業不振以上に燃料費高騰による急速な資金流動性喪失のウエイトが高かったのですが(燃料費が毎月1~1.5千万円余分に掛かる状況では、年間で1億円単位のキャッシュが必要になります。)、その旨を説明させていただきただひたすら「申し訳なかった」「期待に答えられなかった」とお詫びするのみの出張と成ってしまいました。

 製造業の付加価値の源泉は『ものづくり』にあり、「競争力のある品質の高い『もの』を作り出すことが出来さえすれば売上や利益はそれに付随してくる」「製造業に於ける営業は競争力を持った『もの』さえあれば、それを正しい姿でお客様に説明すること」と考えこれまで事業を行ってきました。

 そうした弊社の考え方に賛同下さってこれまで取引いただいてきた方がうちのお客様だったわけですが、お客様が掛けてくださった言葉は非常に温かいものでした。

「お宅の瓦の品質は、掛け値無しに日本一だった。」

「代わりのメーカーを探そうと思って数社の製品を使ってみたが、どれも帯に短し襷に長がしで山倉に代わる製品がまだ見つからない。」

「和瓦の分野で製品開発に一番投資し結果もあげてきたという面では、他社とは全く違っていたと言うことが今回のことで初めて解った」

「品質を拠り所に、もっと強気の商売をしても良かったのでは?」


 現に昨年5月決算時の販売指標は、和型陶器瓦としての三州瓦全体の組合統計で年間出荷累計が昨対-19%だったのに対して-2.4%で押さえる事ができていましたし、平均売価はむしろ引き上げに成功していました。

 こだわりの工事を標榜する施工店の支持率が高く、施工単価の高い物件には弊社の瓦という位置づけも確立していたとの実感があり、昨今の建築単価二極化現象の中でハイエンド側でのシェアを高めようとの営業志向を執ることで同業者に比べ毎年+15~20%の出荷量の差という形で結果にも表れていました。

(和型陶器瓦の全国的な出荷量は毎年15~20%の減少傾向が十年来続いており、営業不振を理由とした破綻や廃業が2~3件毎年必ずありました。現在流通しているタイプのツメによって強風でも飛ばず地震にも強い「防災瓦」を三州で一番最初に作ったのは弊社で、急激な長期低落傾向の中でありながら生産が間に合わないなどという時期も4~5年前まではありました。)

(こだわり施工を標榜する施工店の仕事は決して減っていないと実感していましたし、むしろここ2~3年は他の方達に比べて施工単価の高いはずのこの方たちに仕事が集中する傾向すら感見受けられ、弊社にとっては追い風が来つつあると感じていました。)

 

 うちでも建築業界が不況になって、様々な選択がありえました。

  •  
    •  「製品の色種やアイテム数を減らせば単品の製造ロットが大きくなって、原価や在庫ロスの削減になる。」
    •  「大手メーカー並みの品質まで下げれば、価格競争力がまだまだあるはず。」
    •  「他社との分業体制を作り、自社の得意な製品のみに特化して競争力を生み出す。」
    •  「安売りによって設備稼働率を上げ、資金の回転を有利にする。」
    •  「大手メーカーの外注先として生き残りを探る」
    •  etc.

 

 他にも幾つかの方法論がありましたし、こうした方策を採ることによって業績を好転させた同業者も存在していましたが、弊社の場合は「大手メーカーと同じ土俵に乗らざるを得なくなる方法は愚策」「むしろ大手メーカーの逆を行って弊社の特徴を作り出す」と言う考え方で、付加価値の源泉である『ものづくり』に経営資産を投入する」との方向性を目指してきました。

(もちろん最重要テーマに何を選択するか?という話で、「原価削減」や様々な施策は継続的に行っていました。)

 会社内でも様々な意見がありましたし、その都度の選択に今とは違うチョイスをしていれば或いは別の道が開けていた可能性はありますが、大きな選択としては間違ってはいなかったと未だ思っていますし、現にこの考え方で売上的には一定の結果も残してきたつもりです。

 

 こんな考え方で製品の製造販売を行ってきましたので、必然的に工事店との関係も同業者に比べて深いものになります。

 「この瓦を使った責任施工をします。」との施工店のセールストークが成立しうる製品を作ることを個々の製品開発の着眼点としてやってきた以上、弊社がものづくりを止めたら工事店にとって痛手です。

 

 その辺りが解っているだけに、お客様たちの「代わるメーカーがない」との一言が深く胸に突き刺さりました。

 

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