SSブログ

地域格差は交通網の発達が原因?(東北出張で考えた。幸せとは?・格差社会·交通インフラ) [時の話題]

 先日、toyoさんのBLOGの東京への一極集中について書いた記事に私が書いたコメントなのですが、少し思うところがあって自分のBLOGの記事として紹介させていただきます。

  皆様はどう思われますでしょうか?

シロアリ屋の独り言富の集中と··東京って··???
http://blog.so-net.ne.jp/siroari/2007-10-25

 

  (以下、私が書いたコメントしに少し手を加えたものです)

 一昨日昨日(実際は先々週でした)と、公共交通機関を使って東北に出張していました。

  そこで考えたのは、高速道路や鉄道·飛行場の整備で10年前に比べてアクセスが格段に良くなったこと。

  新幹線も東北新幹線は言うに及ばず、山形新幹線·秋田新幹線、高速道路も東北道を初めにして縦貫道·横断道の整備が確実に進んでいます。

  ただ、それがもたらしたものは、私の業界で言うと、物流が便利になり営業が簡単に訪問できる地域となったおかげで、山形県の庄内瓦宮城県の奥州瓦産地として消滅しましたし、一地域のみで商っていた屋根工事業も広域化して、県境をまたがる工事業者の出現で、地元業者の仕事を奪い施工単価も低落させてしまいました。

 住宅全般でも、東京に本社のあるハウスメーカーの進出で、施工などの人区仕事で地元業者を使うことはあるにしても、利益の大半は東京に持ち帰ってしまう利益構造が普通になりました。

  地方は、それぞれ閉じた経済圏であったが為に地域の中でお金が回り、それぞれの職域を生業とする人たちの生計が立っていたものが、お金が外部に流出することによって、地方の経済が崩壊の危機を迎えつつあるように感じています。

 高速道路や公共交通機関の発達も、良し悪しかもしれぬと思われた出張でした。  

  


 

  コメントを書きながら思ったのは、これは全ての業界や様々な事象についても当てはまるのではないのか?と言うこと。

  また、大規模店舗の出現でシャッター通り化する地元商店街についても同様のことが言えるのではないのでしょうか?

 発展途上国の紛争も、そこに外国人便利なものや酒やお金などを持ち込まず、グローバル化などとも言い出さず、開発も行わなければ、そこには十分幸せな生活があったはずです。

 人は、都市並みの利便性を求めて「格差解消」の観点都市と同様のインフラを誘致しています。

  しかしそれは、実は格差拡大につながる道でもあるようです。

  toyoさんは返信コメントの中で、 「地方の人間も東京資本の会社以上の知恵と戦略をもたないと対抗できません。がんばらなくっちゃと思ってはいるんですが。」と仰っていました。

   確かに時代の進歩で様々なものを物質的には獲得し交通も便利になり、数十年前に比べれば夢のように便利な生活が実現していると思います。

  しかし、そんなものが何もなかった頃の方が、今より遙かに幸せを感じられたのではないのでしょうか?    何かの物語で読んだ記憶があります。

  神様曰く、

  「昔は、一膳の白米で皆が幸せを感じてくれた。 水のかれない井戸の一本で、地域の皆が幸せになった。」

 「今は、私がすることは何もない...。」  

 

 「何がいったい生活の向上」で、「何がいったい幸せ」なのでしょうか?  

 


  にほんブログ村 政治ブログ 政治·社会問題へ ← クリックお願いいたします。日本ブログ村 アクセスランキングに参加しました。この記事が、沢山の人の目に触れさせる価値があると思われたらクリック願います。


nice!(9)  コメント(16)  トラックバック(3) 
共通テーマ:ニュース

nice! 9

コメント 16

この地方で生活し、仕事をしているとあまり格差という言葉を気にしないし、感じないですね。
でも・・・地方の海に行くと沿道の寂しさに少し、この地方との差を感じることはありますね。
by (2007-11-06 15:31) 

こう

 私は東京生まれの東京育ちですから、地方の生活がイメージできません。
 ですが、地方の交通アクセスの整備に疑問は持っています。
 お金が出ていく上に、病気・事故・犯罪が入り込む危険性が高くなると思います。

 鍵を掛けない習慣がある地域では、バイパス道が出来てから、車や家への窃盗が起きるようになったと、テレビで観ました。
 また、青森にいた私の祖父は、鰺ヶ沢の田舎町から弘前に引っ越したのちに、家のすぐ近くの幹線道で交通事故に遭い、無くなりました。

 便利になると、確かにいいのですが・・・。難しい問題です。
 
by こう (2007-11-07 06:28) 

toyo

たいせい様
私のブログをご紹介いただいてありがとうございます。
で、ちょっとテーマとズレているかもしれませんが、数年前に私共の地区で起きたこんな事件を思い出しました。
それは、ある窃盗団(たぶん刑事さんの話では蛇頭グループらしいですが)が、国道沿いの商店や事務所を軒並み窃盗に入った事件です。
かなりの被害があったのですが結局犯人逮捕はできませんでした。
刑事さんが言うには、ほとんだ逮捕は不可能らしいです。それにもし窃盗現場を見つけても、彼らは逃げないで逆に襲ってくるから抵抗しないようにということでした。で、こういうことを報道するとかえって死者が出るかもしれないのでこの一連の事件はほとんど報道されませんでした。不合理で怖い話ですが・・・
これも、たいせい様の御指摘の「物流が便利になり営業が簡単に訪問できる地域」になった悪しき例だと思います。もちろんいい面もたくさんあるので一概には言えませんが。それに、では「地方」はかっての江戸時代のように鎖国状態のままでいいのかというとそうもいきませんしね。
ほんとに難しいですね。
by toyo (2007-11-07 08:39) 

たいせい

 STEALTH さん、格差問題についてなのですが、景気の沈滞を何とかするには突出した何かを生み出すことによって平均値を上げるのが最初に執るべき手段で、その段階で格差が広がるのはやむを得ないと思っていました。
 しかし、本来なら次にとるべき「富の再配分システム」(労働者への給与や設備投資も含めて)の構築が、全く考慮されていなかったことが露呈しつつあるように感じています。

 愛知にいても、自動車業界は非常に景気がよいのですが、反面うちのような自動車以外の製造業は、燃料費や人件費の高騰でやはり格差を感じることが良くあります。
 また、出張で他県に出かけると地方都市の繁華街なども5年前に比べて人がほとんど歩いておらず、地域間格差を感じることが非常に多くなってきました。

 突出した産業を生み出すことで国内に富を蓄積するところまで出来ているわけですから、富の再配分を考えねばならない時期なのは明白にもかかわらず、政治献金の可能な既得権益側に有利な政策が採られ続けているように感じています。

 nice! &コメント、ありがとうございました。

PS.
 願わくば、我が社も富の再配分に預かりたい....。
(決して設けようという意味ではなく、安定経営が出来る状況に持っていって欲しいです)
by たいせい (2007-11-07 09:26) 

たいせい

 こうさん、反面地方は優れた製品なりサービスがあれば、中央からお金を引っ張れる状況にあることも事実だと思います。
 ただし、地方の企業は狭い経済圏での競争しか経験しておらず、オールジャパン規模での競争に耐えられるだけの競争力を得るには至っていません。
 モノや人を運ぶために道を作るというのが、交通インフラの基本だと思うのですが、運ぶためのモノや人やノウハウをまず育てずに、運ぶ手段に過ぎない道を作ってしまったことが、現在につながっているのかもしれません。

 かつて高度経済成長下で貿易の自由化を眼中に置いて、官民一体となって国内産業を育てたわけですが、国内に於いてもそれが必要だったような気がします。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-11-07 09:34) 

たいせい

 toyoさん、本文中に少し触れましたが瓦業界も似たようなものだと思います。
 かつては北陸にも随分多くの瓦を焼く窯元がありましたが、愛知から来た営業が糀谷産を虱潰しに回り大量生産の安い瓦をばらまいて、地元の窯元を駆逐してしまいました。
 それで集めたお金で何をしたかというと、さらなる設備投資で更に大量の瓦を焼き、交通の便の良くなった新たな地域の窯元を消滅させてしまいました。
(今は、地方に窯元が無くなってしまい、産地内で過当競争を繰り広げて、誰も幸せになっていないというオチまでついています。)
 お施主様にとって品質の安定した瓦を使うことが出来るようになった(新生屋根材もです)というのは地方にとっても一つのメリットなのでしょうが、長い目で見て誰も幸せになっていないと思うことがあります。
 また、法律とルールに従ってこれを行ってきただけの話で、窃盗団と本質において違いはないのかもしれません?

 一旦便利な生活に慣れるともはや戻ることは出来ませんが、地方がもっと活性化し、沢山の地方ならではの魅力を生み出し、若い人(優秀な人材)も残り、特徴のある地方を作っていくしか道はないのでしょうか?

 nice! &コメント、ありがとうございました。
by たいせい (2007-11-07 09:56) 

浜松自宅カフェ

東京からのUターンであり、嫁さんは東京生まれの東京育ちです。
都内に勤め、新婚当時は都内に住んでいました。
東京自体はどちらかと言うと好きな町です。
しかし、地方出身者の僕が永続的に住みたいか?と問われれば、
僕は「No」と言う判断をしました。
理由は色々ありますが、町だけの理由ではありません。
僕のライフスタイル、価値観には合わないからです。
Uターンする際に、日常の便利さは東京に置いてきました。
その分、別の生活を手に入れることができ、十分満足していますし、
納得しています。
一方で、政治の上での東京一極集中については納得していません。
浜松市は活気もあり、生活する上ではまったく問題ないのですが、
心配なのは農村部や僻地です。
一次産業が減り、食料自給率が低下していくことに非常に危機感を
感じています。
by 浜松自宅カフェ (2007-11-07 19:34) 

たいせい

 浜松自宅カフェさん、うちの妻は島根県の農村地帯で育ち (2000年まで中庭で牛を飼っていました)、就職先に東京を選びました。
 最終的には、中田舎・小都会の愛知に嫁いできたわけですが、里帰り出産などで故郷に帰ると、少々疲れていても直ぐに元気な顔を取り戻します。
 恐らく都会への憧れも多少あっての東京での就職だったと思いますが、地元での就職先不足が大きな要因であっただろうと思います。

 地方のお客様とお話ししていると、それなりの規模で地盤をしっかり固められているお客様から、「中央」と言う言葉を耳にする機会も多くあります。
 当然地元を愛していらっしゃる方達なのですが、その方達ですら「中央」への憧れを持っていらっしゃるようです。
(簒奪者はいつも中央よりやってくる。それに対抗しなくては!との意識からかもしれません?)

 江戸期の幕藩体制を壊して、行政効率・経済効率最優先の中央集権的な制度を立ち上げたわけですが、ここに来てその歪みが大きくなっているように感じています。
 今のまま、なし崩し的に同じ方向へ進んだのでは、更に危機的な状況になるように思います。
 いったいどうなっていくのでしょうか?

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-11-08 10:18) 

にっしゃん

お疲れ様です。
僕は、「格差社会」というものは「ゆとり教育」によって確立されたと考えています。
同時進行的に、進学塾をはじめとする教育産業が業績を伸ばしていますね。金持ちしか高度な教育が受けられないようになったのですから、当然なのかも知れませんね。当時の世代が「親」になっただけのことです。

大筋で、「年次改革要望書」に則っています。
by にっしゃん (2007-11-09 12:25) 

とりのさとZ

はじめまして。三重県児玉ブログから来ました。
道路事情が過疎化の原因というのは、かなり早くから私は気付いていまして、大阪の凋落なども新幹線のおかげだと思っています。大阪万博のころの勢いは無くなっています。道路が大都市とつながると、エネルギーが大都市に吸収されてしまうのです。
 福岡が元気なのは、東京から離れすぎているから、でしょうね。
でも、九州各都市を福岡と結ぶと福岡のみ生き残りになってしまいかねないです。
by とりのさとZ (2007-11-09 18:37) 

たいせい

 にっしゃんさん、「ゆとり教育」の考え方そのものには私は反対ではないのですが、入試制度と価値観を変えないと今のようなおかしな状況が発生してしまうと危惧していました。
(結局出口がそのままなので、失ったカリキュラムを公教育以外で補わざるを得ず、補える家庭とそうでない華麗での格差が広がっていくと言うことでは?)

 教育については腹立たしいことばかりで、聖職であった教職員がサラリーマン化して「プロの教職員」がいなくなったことが、ゆとり教育の本来的な意味での実施鬼つながらず、いじめを蔓延させる要因でもあると考えています。

 コメントありがとうございました!

PS.
 BLOGは更新の度読ませていただいていますが、なかなかコメントを付けられそうな記事が無く、失礼いたしております。
by たいせい (2007-11-10 15:16) 

たいせい

 とりのさとZ さん、毎年新卒者の求人をやっているのですが吸収からの応募者が年々少なくなっています。
(地元志向と言うことなのですが、結局地元の職場が出来たという事だと考えています)
 それでも、福岡から離れ南下していくと何人かの応募者があり工場も回っていますが、「福岡の元気」は全国的にも異質な物だと感じています。

 お客様も九州には何軒か有るのですが、話をしていて他の地域との違いを感じるのは「生まれ育った故郷に、自信とプライドを持っていること」「自分たちで何かしようとの気概が感じられること」です。
 遠い近いと言うことよりも、結局、歯を食いしばって何とかしようという人の多い少ないかが、帰趨を決めているように感じています。
(何かがあったら、都会に出て行こうと言う人の多い地域はどうしようもない印象です)

 コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2007-11-10 15:28) 

私がこの地に来たときは、まだ若くて(^^ゞ半ば騙されて^^;
来たようなもので、この地の良さが判らなくて不便さと、何もない
(と、思っていた)状況に落胆したものです。
今、この歳になって(たいせいさんと同世代)田舎の良さと
いうものが身に沁みて感じるお年頃となりました。

「何がいったい生活の向上」で、「何がいったい幸せ」なのでしょうか?
の問いかけに、何をもって裕福というのだろうかと。。。
何億ものお金をパソコンのキー一本で操作して、お金を得る時代。
傍らで、カップ麺を食べながら、パソコン画面とのにらめっこ。
それはそれで裕福なんでしょうね。よくわからない時代になりました。
by (2007-11-12 12:26) 

たいせい

 夢空さん、近所に空き地があって遊び回ったり、近くの小川に小魚やザリガニなどを捕りに行けた頃の方が、ひょっとしたら今より「豊か」だったように感じてしまっている昨今です。

 妻は就職先の東京から、半ば騙して田舎の商売屋の長男の嫁として嫁がせてしまいました。(実家はもっと田舎なので、多少の救いはありますが)
 あまり真面目に話したことはありませんが、彼女は今の境遇をどう感じているのでしょうか?
 願わくば、良さを感じていて欲しいものですが...。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
(おかげさまで、400 nice!に到達いたしました)
by たいせい (2007-11-12 15:04) 

single40

robitaさんのTBからお邪魔しました。

ご指摘の件、私も帰省するたびに思っていたことです。同感です。

TBさせていただきます。
by single40 (2008-01-21 15:33) 

たいせい

 single40さん、TB &コメントありがとうございました。
 この記事に書かせていただいたように、私の居る瓦業界は交通インフラの発展と共に全国各地にあった小規模な瓦産地を駆逐し、発展を遂げてきました。(結果として三州瓦のシェア60%。他に石州・淡路の三産地のシェア合計で90%を超えています)
 他産地を駆逐し出荷量を伸ばす過程は、私たちにとって右肩上がりで利益も上がる状況だったのですが(駆逐される地方が大打撃)、いざここまで寡占化が進むと産地内での競争となり、誰も利益を上げることが出来なくなりました。
 中央に富が集まっている現在の状況も、行くところまで行くと何も残らないのではないか?との疑念を持っています。

PS.
 コメントさせていただきましたが、生産拠点としての地方にばらまかれていたお金が、今は近隣諸国に流れているという視点は気がつきませんでした。
 貴重なご示唆、ありがとうございます。
by たいせい (2008-01-22 08:50) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 3

Locations of visitors to this page

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。