SSブログ

一連の「内定取り消し」「派遣社員の契約解除」報道に思うこと [時の話題]

 現在うちの会社は、9月に生産休止の発表・従業員の予告解雇行い現在整理業務を進行しています。

 「内定取り消し」だの「派遣社員の契約解除」だののニュースがここの所マスコミを賑わしていますが、その立場で報道に接していて雇用する側の状況を多少なりとも考えた報道が全くなく、違和感を感じることが非常に多いです。

 ここ暫く、様々なBLOGでこの件に触れているのを見る度に私なりのコメントをさせていただいていますが、こんな立場での考え方があるのだと言うことを一人でも多くの方に知っていただくべく記事を書かせていただきます。

 


(新卒者内定取り消しについて)

 冒頭書きましたように従業員の解雇を含む会社の整理に9月より着手していますが、うちも今年四月の新入社員の入社時には、内定取り消しをしようか?行けるところまで行ってみるか随分悩みました

 もちろん昨年9月の入社試験の段階では会社の存続について疑いを持たずに通年のように4名の高卒者に内定を出していました。

 その後、建築基準法改正後の建築不況の深刻さ(官製不況だと考えています)、重油を中心とした燃料原材料費の高騰の中(重油価格は年商10億円程度の我が社で2億円の原価上昇となりました。)、春には事業の継続についての自信を失いかけていましたが営業基盤自体はまだ堅調で続けられる可能性もあったのと、社会的な影響の大きさに規定方針通り入社させました。

 そして結果としては、9月終わりに予告解雇と言う形で既存の社員も含む全社員の解雇をせざるを得ませんでした。

 4月の新入社員の入社時点で思ったのが、今、内定取り消しをした方が本人のためになるのか?」「それともリスクのある中で入社させ結果として数ヶ月先に職を失うことになってもやむを得ないと考えられるのか?と言うことで、結果的には多少の摩擦があろうとも内定取り消しを行い新卒の資格を持っているうちに(ハローワークではなく学校に相談できるうち)出来るだけ早く伝えた方が当人のためではなかったのか?と今では思っています。

 ただこれを行うと顧客を始め業界内で信用不安が起こる可能性があり(この手の情報は直ぐに伝わります)、まだ残っている事業を続けていける可能性を摘み取ってしまうことにもなりかねず、非常にリスクが大きい決断だったと感じています。

 今回内定取り消しを行った企業の多くは、昨年の建築基準法改正による官製不況や燃料費をはじめとする諸資材の高騰、リーマンショック以来の世界同時不況の直撃を受けている会社で、急激な不況の進行の中で、リスクのある中で早期に決断することの出来た勇気ある会社も明らかに存在します。

 経営者としては、既存の従業員や取引先への影響度の大きさを思うと「つぶれる可能性があるから内定取り消し」などとは口が裂けても言葉にすることが出来ませんが、昨今の企業倒産の状況を見ると本音ではそう言いたいと思われる会社の名ももいくつか見受けられます

 10月始めの時点では事業継続が可能だと見ていたものが、急激な不動産取引の落ち込みの中で11月中旬になって判断が変わり内定取り消しせざるを得なかったというのも、一連の景気の動向の変化の中では十分理解できる内容です。

(それほど急激かつ大規模に10月11月で景気が一気に悪化しました。:超優良企業であったトヨタ自動車ですら赤字を覚悟しなくてはならない経済情勢で、大企業と言えども無傷ではありません。:特に当初マスコミで多くの報道があった不動産・建築・建設業界は、昨年夏から空前の不況が始まっており体力はそれほど残っていません。)

 また企業としては同じリスクがある中でも既存の従業員の雇用を守りたいとの本音があり、新入社員を入社させた上でのリストラ等と言うことは社会通念上も認められることではなく、否が応でも派遣社員の契約打ち切り・新入社員の内定取り消しを行うしか仕方ありませんし、当社がその立場であればやはり同じ事をせざるを得なかったと感じています。

 会社によっては様々な状況があり一括りには出来ませんが、急激な業況の悪化の中で雇用を維持できないとの経営判断の中で、早期に内定取り消し・派遣労働者の契約解除をリスクをも顧みず早期に通達したという「勇気のある会社」(出来るだけ早く知ることは、入社後企業崩壊の憂き目を見るより内定者の為になる場合もあります)だと私は感じました。

 

 ただ、今回の一連の内定取り消し報道を見て、そこまでの決断を要せずに追随する会社が続くことが心配です。

(その意味であまりにも一方からの意見に偏りすぎては居ますが、マスコミ報道の激しさもある意味必要なことだとは思います。)

 また、内定取り消しにあった方達が大変な思いの中で年の瀬を迎えられようとしていることも理解しているつもりです。

 企業側から見た視点を、それも会社整理中の私が書いたと言うことでご理解下さい。

 別の観点からなのですが、今回のような急速な不況の進行を見ると内定通知や内定式の時期が早すぎるのではないかと思っています。
内定後の期間が長ければ長いほど、その間に業況が大きく変わる可能性が高いです。

 また学生側も、状況が違えば複数の内定を可能な限り引き延ばし天秤に掛けるのが実態と聞いており、こちらの方の内定に対する意識(雇用契約の一種)をあげて貰わねば片手落ちです。

 


 

(派遣労働者の契約打ち切り)

 また、派遣労働者の契約打ち切りに関して私がよく理解できないでいるのは、派遣社員の雇用元は人材派遣会社であって派遣先にはなく、第一義的に追求されねばならないのは派遣先企業との契約をそのままにしておいた派遣会社の責任ではないかと感じています。

 派遣社員はそれを承知で、派遣先への正社員への道を選ばずにその立場に甘んじていたわけで、少なくとも派遣先企業に苦情を持ち込むのが筋違いだと思われて成りません。

 派遣先企業は景気悪化時のリスクを考えずに済みましたので、企業経営の重荷となる固定費でもある人件費ではなく経費で人が使えることで大きな雇用を確保できたわけであり、派遣制度がなければパートや社員の残業により元々これほど多くの雇用を生み出してもいなかったように思います。

 大企業は大企業でこの経済状況の中、激しい生き残りをかけているわけで(世界規模の戦いはスケールが違います)、マスコミの大企業への批判は必ずしも的を得ていないと感じています。

 TVを見ていて、内定取り消しだの派遣社員の契約解除だのニュースがここの所マスコミを賑わしていますが、雇用する側の状況を多少なりとも考えた報道が全くなく、違和感を感じることの多い昨今です。

 

(対策が必要なことは言うまでもなく、派遣先の企業名のみが報道され派遣会社の名前が一切出てこないことの違和感を訴えたいと感じて書きましたので、その点ご理解下さい。)

 



PS.
 今は切られる側のことばかりマスコミに登場していますが、大企業と言えども現在の経営状況は厳しく何ら実効性のある対策が立てられぬままこれらの企業が経営危機に陥った場合、現在よりも遙かに大規模な雇用不安が起こります。

 金融(金の回り)を中心にした麻生首相の経済政策、前例にないことをやっているので批判が出て火だるまになっていますが、私は評価しています。

(これまでと同じようなパターン化した総花的な政策では何の効果も上げられないことは、ここ数年の経済政策でハッキリしており何か新しいことをする以外手がありません。新しいことにはデメリットがありますが、そこばかりにスポットを当てられるのはフェアではないと感じています。)


PS2.
 参議院の雇用関係4法案での野党側が主導しての強行採決、どう思われましたか?

 野党はこれまで与党の強行採決に関しては「数の暴力!」「民主主義を踏みにじる行為」などと強行採決を激しく否定してきたはずなのに、自らが多数派を占める参議院では手のひらを返したようにやってしまうのは、私には都合主義と感じられ一座の茶番劇をみるようでした。

 ご都合主義、ここに極まれり!

(なお、私は必ずしも自民党支持者ではなく、無党派のつもりです。)

この件に関しては、このBLOGが面白いです。

外交と安全保障をクロフネが考えてみた。 なんと、あの民主党が強行採決
http://gaikoanzenhosyo.blog4.fc2.com/blog-entry-708.html

オマケで韓国の強行採決について
外交と安全保障をクロフネが考えてみた。 韓国国会とチェーンソー
http://gaikoanzenhosyo.blog4.fc2.com/blog-entry-709.html

 ブログランキング·にほんブログ村へ にほんブログ村 住まいブログ 一戸建住宅へ  にほんブログ村 政治ブログへ   にほんブログ村 子育てブログへ
 日本ブロク村アクセスランキングに参加しています。上のいずれかのバナーのクリック、お願いします。 
 せっかく書いた記事ですので、一人でも多くの方に読んでいただきたいとの思いを持っていますので、読まれる価値のある記事だと思われたらどのバナーでも結構なので、
是非クリックお願いいたします。


 関連で私がコメントをつけたBLOGを紹介しておきます。


幸か不幸か専業主婦 「仕事はなくなるもの」
http://robita-48.cocolog-nifty.com/blog/2008/12/post-f59d.html

内定取り消しにみる企業の不誠実:イザ!
http://katayamam.iza.ne.jp/blog/entry/829399

派遣企業はどこに行った? - 一燈照隅
http://blog.goo.ne.jp/misky730/e/46012af8f805d936e01ad24d3940d668

非正規従業員の削減と自民党 - 無党派日本人の本音
http://blog.goo.ne.jp/mutouha80s/e/89c6ec7400677e428d0a4bdf1894f0b7

 

 ブログランキング·にほんブログ村へ にほんブログ村 住まいブログ 一戸建住宅へ  にほんブログ村 政治ブログへ   にほんブログ村 子育てブログへ
 日本ブロク村アクセスランキングに参加しています。上のいずれかのバナーのクリック、お願いします。 
 せっかく書いた記事ですので、一人でも多くの方に読んでいただきたいとの思いを持っていますので、読まれる価値のある記事だと思われたらどのバナーでも結構なので、
是非クリックお願いいたします。


nice!(14)  コメント(43)  トラックバック(6) 
共通テーマ:ニュース

nice! 14

コメント 43

まさ

TB有り難うございます。
多くの人が忘れているのが、経済は生き物だと言うことです。切れば血が流れます。
良いときもあれば悪いときもある。良いときが永久に続くことはあり得ません。
悪いときが続くこともありえません。
企業の業績が良いときには多くの失業者を救っています。しかしその企業の業績が悪くなれば評判が悪くなるのを覚悟でスリム化せざるをえません。
何もしないで倒産し何倍もの失業者を出すことを考えれば。
良いときが有れば悪いときもあるように、現在でも悪い企業もあれば良い企業もあります。
派遣会社は良い企業を紹介する義務があります。派遣社員の給料の一部で経営が成り立っているのですから、これをちゃんとしていない事が大きな問題です。

今回のことで一番気に入らないのは、高給を取っているコメンテーターやマスコミ業界の人が殊更騒ぎ立てていることです。
そんなに批判するなら少しでもマスコミが雇ったらどうなのかと思います。
それと本当に中小企業のことを心配しているのなら「中小企業金融支援策」をもっと宣伝したらどうなのか。まだ知らない中小企業は多いと思います。
今回のことでマスコミは社会不安を煽っています。

by まさ (2008-12-23 23:05) 

nina

単にマスコミは立場の弱い者をクローズアップし、立場の強い者を叩くことによって視聴率稼ぎをしているんじゃないかと思っています。
一昔前は会社への従属を批判し「自由な生き方」などというものを褒めたたえ、そのうえ終身雇用制度を批判し能力主義に変えなければと。
それが今のような状況になると「不安定な生き方を止めさせ企業で正社員として雇用しろ」などと、手のひら返しも甚だしいのではないかと。
民主党の強行採決についてはマスコミから批判の声が上がらないってのは不思議ですね。
安倍政権の頃から、マスコミが総力を上げて政権交代をさせようとしてるんじゃないかと思っています。
by nina (2008-12-23 23:11) 

yanasan

いかに今のマスコミが公平に世の中を観ていないかが解りますね。
お涙頂戴的な報道は御免です
by yanasan (2008-12-23 23:20) 

まーきん。

雇われる側も雇われる側です。
平然と「正社員になると拘束されるようで嫌だ」などと言って、自ら派遣の身分の選択していた人達も居る筈。

元来、派遣や業務委託は、“企業の存続”の為に維持してきた雇用体系です。これを殊更騒ぎ立てる連中は、私にはただの“偽善者”にしか見えません。
by まーきん。 (2008-12-23 23:36) 

toyo

>雇用する側の状況を多少なりとも考えた報道が全くなく・・・
>第一義的に追求されねばならないのは派遣先企業との契約をそのままにしておいた派遣会社の責任・・・

ごもっともだと思います。たしかにマスコミの報道にも問題があると思います、というかマスコミはもともと視聴率さえ取れれば矜持なんてないも同然の組織ですからね。また「派遣を選択した雇われる側にも甘え」がないとはいえないと思います。
私は根本的には「特殊な業種を除いて」派遣制度は廃止すべきだと当初から思っていました。

とにかく大変な時代になったものですが、しぶとく頑張りましょう!

by toyo (2008-12-24 00:08) 

たいせい

 まささん、私も一連の報道番組を見ていて腹が立つのが、激しい競争社会の中での「究極の勝ち組」であり、いわゆる格差社会の恩恵をもっとも受けている方達が、現在の社会情勢を自分には全く関わりない素振りで語ることです。(おそらく競争社会の意味を、日本で一番わかっていらっしゃる方達でしょう)

 「中小企業金融支援策」への報道についても同感です。
 仰るように中長期的な景気の波の中でその変動から経済を守るのが金融であり、今回の不況が金融に端を発する以上何よりも優先して政治が対策を施す必要にあるのが企業の資金繰りを中心とした金融対策で、ここしばらくの政府の経済対策の中では目を見張るほどの的確な対策が取られつつあると感じています。(うちの会社の場合も直接の引き金は金融でした。同業他社と比較しても営業成績自体は平均を超えていたと自負しています。)
 コマーシャルペーパーの引き受けにしても、株式市場や金融市場の低迷で自己資本比率が下がりキャッシュを持っていても企業に貸付が出来ない金融機関の状況から鑑みて、企業の運転資金を確保するこれまでにない非常に「的確な政策」なのではないでしょうか?
(少なくとのこれほど優先順位をキチンと絞り込みわかりやすい経済政策の記憶が、私にはありません。)
 株式市場の見方にしても、ドル建てやユーロ建てで見た場合に世界で最も安定した株式市場は東証以外の何者でもありませんし、円が強いと言うことの意味をマスコミは全く伝えていません。

 ここまで来るとマスコミは、「何らかの意図」を持った上で「確信犯で社会不安」をもたらそうとしている以外、私には考えられません。
(いまさら一周遅れの共産主義革命でも起こしたいのか...?:少なくとも視聴率を稼ぎ自らの収入さえ上がれば、日本が社会不安になろうとも関係ないという態度ですね。)
 なにやらTVの報道を見る度に、腹立たしいばかりの昨今です。

 コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2008-12-24 09:39) 

たいせい

 ninaさん、これでマスコミの言うとおり非正規労働者の雇用を守り、暫く経過した後に結果として企業倒産が多発したとしたら、マスコミはやはり企業の見通しの甘さを叩く絵図が目に浮かんできます。
(恐らくその時には「何故あの時、非正規雇用者を切るなどの対策でスリム化を図らなかったのか?」などと言うのでしょう。)

ひょっとしたら、一月ほど前の「不況心理を煽る報道機関に対して広告出稿を押さえる」旨の発言が経団連側からあったことに端を発して、今回のトヨタ・キャノンの集中攻撃につながっているのかもしれません。
 今回身にしみて感じているのは、うち規模で数千万円のお金が足らないときは大企業では数十億・数百億・数千億円のお金が足らないわけで、強者と思われていた企業も現在の経済情勢に於いては実は強者ではないしそれほど厳しい局面なのだと言うことをマスコミはよく解っていません。(わかっていない振りをしていると言うのが本当の姿では...。)

 麻生内閣の経済政策についても、株式・金融市場の低迷で自己資本比率の縛りにより機能不全に陥りキャッシュを動かせない金融機関にスポットを当て、何よりも資金繰りを中心にした企業の金融面に手をつけた経済政策は、企業経営の経験のある麻生首相でなければ撮ることの出来なかった政策で、もっと評価されてしかるべきものだと感じています。
 少なくともカップラーメンの価格を知っていることや、難しい漢字を知っていることよりも遙かに求められる「首相の資質」であるにもかかわらず、上げ足取りに徹して良いところを全く評価しないマスコミに強い憤りを感じています。
 総花的なこれまでのような経済政策に何ら効果が見込めない今、求められているのは新しい実効性の期待できる政策で、それをやろうとしている訳で対案を提示できないのならば結果を見るという態度が本来ならば正しいと感じています。
(新しい内閣には、政策の結果の予測がつくまで一定期間のフリーハンドを与えるべきだというのが私の持論です。)

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2008-12-24 10:24) 

たいせい

 yanasanさん、毎回起こる地震被害に対し、業界として、私個人として、事実関係に基づかない報道に対し公式・非公式に説明を求めていますが、こんな際の対応でもマスコミ報道のおかしさを身にしみて感じています。
 建築基準法改正年度とその時点での耐震基準や(瓦屋根だから倒壊するのではなく、基準法の耐震基準の低い家が倒壊する)、シロアリなどによる構造材の劣化の影響の話をすると返ってくる答えはどこの報道機関でも常に同じで、「その程度のことはどこの報道機関でも、デスクや災害担当記者ならば常識として皆知っている」との返事が帰っては来るものの、視聴率の取れそうな番組作りが優先し、一方のみの不安のみを煽る報道ばかりが相変わらず目立っています。
 笑うしかない例としては、建築について一般人並みの見識しかない土木の専門科に建築について聞き、生返事の一部を意図的に紹介したとしか思われない「専門科のコメント」などもまかり通っています。
(後で直接その教授に話をうかがうと、「あんなコメントの使い方はおかしい」と仰っていた事例もありました。)
 報道機関の大半は、事実を伝えることに情熱を燃やしているのではなくて、「売れる番組を作る」ことのみ考えているとしか私には感じられません。

 マスコミを信じるのではなく、むしろマスコミを疑うという姿勢の方が正しいような気すらしています。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2008-12-24 10:50) 

たいせい

 まーきんさん、仰るように自ら選んで正社員ではなく派遣労働者となった方達もいらっしゃるでしょうし、正社員での入社出来る会社よりも良い派遣会社の条件にひかれて派遣社員となった方達もかなりの数いらっしゃったはずです。
(私の住んでいるのはトヨタ自動車ののお膝元の愛知ですが、正社員の道もかなり広く開かれていました。うちの会社でも新卒で入社した社員の何人かが、労働条件の良さにひかれトヨタ自動車や日本電装・アイシンなどの一時下請けに正社員として流れていって困ったという体験を持っています。)
 これらも基本的には当人の人生の選択の問題で、人材派遣会社の責任を問われるならばまだわかりますが、少なくとも派遣先企業の責任と言うことになると、なんだかよく解らない世界になってしまいます。
(派遣労働者が派遣先に対する労働組合というのも、なんだかよく解らない理屈ですね。人材派遣会社に対する組合ならば、一応は理解できるのですが。:ただ基本的には雇用契約ではなく、契約社員なのでしょうね...。)

 ただ社会問題であることに変わりはありませんので、これらのことをキチンと整理した上で、人材派遣会社に出来ること、行政として出来ること、そして多少の「縁」はあるわけですから派遣先企業に出来ることの順で論じないと、本当に実効性のあるまともな対策と成らないような気がしています。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2008-12-24 11:25) 

たいせい

 toyoさん、派遣企業も一種の雇用調整のためのシステムで、もしこれがなければパートタイムやアルバイト(直接の契約社員)などで、同じ事が起こっているように思います。
 労働者の需給のバランスの中で現在のシステムがあるわけですが、雇用が不安定な雇用形態であるこうした不正期労働者は高い賃金相場で得られた蓄えにより、個々の個人責任でこうした時期を乗り切ると言うのが本来の姿であろうと思います。
(大分の状況はよく解りませんが少なくとも愛知では、大企業が派遣社員で労働力をまかなっていた時期、人手不足で困り、かなりの好条件で正社員を募集していた中堅企業が山ほどありました。:やはり個人責任が基本では...。)

 商売人は何もかも自己責任で、マスコミや世論の後押しがほとんど無いのが辛いところで、一縷の望みが麻生内閣が打ち出した「中小企業金融支援策」なのですが、実際の金融機関の対応は一頃に比べて良くはなったものの(実感では3月から9月が底だったような気が)、どこまで実際の効果があるかに期待しています。
 政策の筋自体は悪くなく、マスコミの方達はその間に余計な雑音を流さないよう願いたいです。

 nice! &コメント、ありがとうございます!
by たいせい (2008-12-24 11:58) 

アキラ

勇気ある記事に敬意を表します。
私も同じような意見を持っていますが、社員の首を切るでもなく、派遣社員を雇ってもいない私は発言するべきではなかろう・・・と思っていました。
雇う側を取材して報道して欲しい・・・とも感じていました。
派遣労働者も派遣先にもの申しても、何の意味もないことは承知していると思いますが、止むにやまれずやっているのだろうと解釈しているところです。しかし、そもそも派遣従業員を入れる会社は、大きな経済変動に際してはいつでも整理が可能だと考えてのことでしょうし、働く方もそれを納得づくで派遣労働者を続けていたのだと思うのですが・・・
一連の報道と、派遣の方々の不可解な行動には、首をひねりたくなる部分もありますね。
by アキラ (2008-12-24 18:49) 

plusgate

この件に関しては人を雇っていない私の場合、周りの方々から聞いて、
(特に某自動車メーカーの人事担当の方より)色々感じるものがありました。
たいせいさん同様、経営者側の意見が報道に無いとも感じていました。
正社員と派遣社員の違いがここにきてクローズUPされてますが、
最初からこういうこともありうると理解した上で派遣社員だったのでは?
とアキラさん同様、疑問ばかりです。
by plusgate (2008-12-24 19:55) 

onelife

はじめまして、オフイス・マツナガさんとこのコメントを読んで、
興味を持って訪問させていただきました。

最近の報道をみていて、モヤモヤしていたものがあり、
たいせいさんのエントリーを読んで靄が晴れました。

派遣会社の名前が出ない件については、
ネットゲリラさんとこに書いてあったことと、
元々マスコミもスポンサー大事、
不偏不党なんてウソと思ってるんで、
派遣会社についてはしばらくはスルーが続くんじゃなかろうかと思います。

たいせいさんのような正論がマスコミでも報道されればいいんですけどね。
by onelife (2008-12-24 21:04) 

夢空

全く同じ思いです。
マスコミの報道は毎日毎日同じことの繰り返しで、明日食べる物がないだの住むところがないだの・・。
そして、一方的な報道に昨日は怒りを感じたほどです。
総理がハローワークで若者に質問したときのこと、総理の言動ばかり報道されましたが、私はその若者の返答に「はぁ?」と。。
彼は「どうせなら、六本木のようなおしゃれな街で働きたいしぃ」と。
ところが、その番組だけで、以降同じ場面が各局で報道されましたが、若者の言葉だけはカットされていました。
オシャレな街で働きたい?何言うとんの?と、ひとり突っ込み入れていました。
誰か、コメンテーターと名のつく著名人で、たいせいさんのような考えの方がいないのかなーと思って見ていますが、どなたも会社批判ばかりです。
それと、大手企業、そしてその従業員、景気のいい時は良かったんでしょ?と言いたい。いい時があれば悪い時もあります、当然です。
いい時にはいい思いをしていたのでは?
私たちの商売は赤字になろうが苦しくなろうが誰も助けてはくれません。
(だんだん感情的になってしまいました(^_^;)


by 夢空 (2008-12-25 00:30) 

たいせい

 アキラさん、このBLOGではあまり時事問題を扱ってきてはいませんが、「自分なりの視点での記事が書ける場合」「ネット上であまり出ていない意見を自分が持っている場合」に限ってはむしろ積極的に記事に書くようにしています。
 今回の記事の内容はちょうど現在の私だから書けるし、書いたとしても火だるまになるようなことはないであろうと思い記事にしました。
(ここ7~8年は自社で人を育てようと新卒者の求人による正社員のみを方針として掲げてやってきましたが、外国人労働者を雇用したことや、人材派遣会社の利用を考えたことがあります。これまで一緒に頑張ってきた仲間である従業員の解雇は、本当にしんどかった...。)

 実は妻と話していても時々感じることなのですが、「雇用する側/雇用されっる側」「ボーナスを払う側/ボーナスを貰う側」にはどんなに聡い人でも意識の上で大きな溝があり、資金繰りをしながらボーナスが終わると「今回も何とかなった!」と感じる立場にない方々が、記事を書いたり番組を作っていると思われて成りません。
 まささんのコメントにもありましたが、TVのキャスターやコメンテーターの方達は激しい競争を勝ち抜いた競争社会の勝者で、競争社会の意味を一番わかっていらっしゃる方達のはずなのに、口から出る言葉がこんな銚子では腹が立って仕方ありません。

 派遣労働者側もちゃんと物事の「筋」をわかった上で、「派遣先企業の好意にすがりたい」というのならば理解できるのですが、当たり前のことででもあるかのように発言されると何と言って良いのか解らなくなってしまいます。

 nice! &コメント、ありがとうございました!

PS.
 麻生内閣の経済対策についても書きたいと思っていますが、なかなか纏まった時間が無くスルーしてしまうかもしれません。
 特に中小企業対策など私は評価していますが、好意的に捉えた視点の情報をほとんど見ないので....。
by たいせい (2008-12-25 10:28) 

たいせい

 plusgateさん、うち程度の会社に入社してくる社員でさえ、希望すれば中途で正社員の道が開かれていたわけで、少なくとも愛知県内の自動車関連企業に於いては派遣ではなく正社員の道がある中で派遣労働者の道を選んだ人たちが多かったと認識しています。
 何人もの社員が求人広告につられて転職していきましたし、仲間のや知り合いの企業の中では正社員が欲しいのだけれど求人しても応募者がないから、やむなく人材派遣会社を利用したという例の方がむしろ多かったと感じています。
 当然これらの方達は自己責任で非正規労働者の道を選んだわけで、少なくとも派遣先企業に苦情を持ち込むのは筋が違うと感じています。

 この件に関連して身の回りで良く聞くのが、人材派遣会社の話に乗って建てられた賃貸マンションやアパートの経営者の苦境で、新設の賃貸マンションなどでは三河で50%を切り、他に産業のない三重県員弁郡(日本電装-大安工場があります)の不動産業者などは一桁%の入居率に成っているとの話を聞き、大変な事態に陥っているようです。
 また当然外注費の圧縮も行われているわけで、二次下請け三次下請け以下の中小企業の苦境にももっと目を向けて欲しいものです。
(この点については麻生内閣の中小企業対策は、これまで記憶にないほど的確な措置がそれも迅速に取られつつあり、マスコミの報道に乗ってこないのおかしいと感じています。:麻生内閣の特典は一切報道しないという姿勢が貫かれているようで、麻生首相は心底からマスコミに嫌われていますね。)

 労働者側の話ばかりではなく、このような事実や経営者側の話もメディアに乗ってこなければ片手落ちで、社会の公器である報道の体を成さないように思います。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2008-12-25 10:55) 

たいせい

 onelifeさん、はじめまして!
 今回の報道はまずトヨタとキャノンが矢面に立つ形で始まりましたが、これは一月ほど前に「不況心理を煽る報道機関に対して広告出稿を押さえる」旨、経団連側コメントがあったことに端を発しているのではないか?との穿った見方が本当のように思えてしまいます。
 本来トヨタという会社は、社内の不祥事などが不思議なほど表に出てこない会社でした。 これは一時本なども出ていたように、莫大な広告支出がマスコミを押さえるのに役立っていたと言われていましたが、先の発言でいよいよマスコミを敵に回したのかもしれません。

 いずれにしてもこの記事を書いたときには、火だるまになる可能性もあるのではないかと覚悟していたのですが、思いの外支持していただける方が多い事に、正直言って安堵しました。
 マスコミも社会の公器たる資格を捨てて、どこに迷走していくのでしょうか?

 コメント、ありがとうございました!
(時事問題はあまり沢山扱ってはいませんが、気が向いたらまた気軽にコメント下さい。)
by たいせい (2008-12-25 11:12) 

たいせい

 夢空さん、実はうちでも社員寮や社宅からの従業員の立ち退きについて、かなり頭を悩ましました。
 もちろん長く一緒に働いてきた仲間ですから次の仕事を見つけて生活が成り立つまでは何とかという思いもありますし、かといって何時までも住まわせておく訳にはいかない。
(数十年前に使わなくなった古い工場の建物で、事件が発生し掛かったことがあります。そんなことは無いとは思ってはいるものの、社員でなくなったものが何かの犯罪や事件に巻き込まれた場合に責任を負うことが出来ませんし、火事でも起こして周囲に延焼などが起こりでもしたら大変なことになります。)

 そんなこともあり、社員寮の立ち退きをせまらざるを得ない企業側の気持ちも大変良く解ります。
 そもそも社員寮や社宅は格別の条件で住むことが出来たはずで、自らの選択で非正規社員を選択して社員寮に住む以上、その分のお金を残しておきこうした事態に対応できなくてはおかしいとすら思えてしまいます。
 私もこの一連の報道は、見る度に腹が立って、ムダな突っ込みを入れてしまいます。

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2008-12-25 11:31) 

single40

山本さん、TBありがとうございます。

御記事の内容は、まったくもっともだと思えてなりません。仮に、企業が内定取り消しをしない決断をしたとして、入社後の彼らに明るい人生があるのか?つまり、そこまで業績が落ち込んだ会社に入社するということとの比較衡量がなければ、いちがいに内定取り消しを非難できないでしょう。まして、長年勤務してくれた社員の雇用を確保するか、新入社員を確保するかという比較の問題だってあるわけですし。

派遣に関していえば、正直なところ「正社員よりも解雇しやすい条件なので、契約してたんじゃないか」というのが企業の論理です。あからさまに言ってしまうと、景気が悪化しても解雇できないのでは、正社員と変わらない。じゃあ、派遣会社によぶんな費用を払う意味は何だ?となるでしょう。おっしゃるとおり、その部分のお足は派遣会社の利益となっていたわけですね。利益を得ていたものが損失もまた引き受けるべきである、実に明快なご指摘だと思います。

このようなことが言いづらい世の風潮のほうが、よほど心配ですねえ。


by single40 (2008-12-25 13:09) 

robita

こちらの記事を紹介させていただきました。TBします。
野党との攻防で景気対策がなかなか進まないのなら、麻生首相はもっと国民にわかりやすく話せばいいのにと思います。
何も進んでないから、いっそ解散を、とか政界再編を、と国民は望んでしまうのですよね。
by robita (2008-12-26 10:56) 

とりのさとZ

こんにちは
内定を取り消された学生とか、派遣期間短縮または打ち切りで職と住居を失うというのも深刻な事態であるわけで、また、たいせいさんのように経営者としての立場もわかります。100年に一回の不況と呼ばれるくらいですから、これを半年・1年前に予測出来る人などいるはずがありません。
 経済現象の変化により、不利益を被る人たちの救済の受け皿が必要です。それぞれの立場を主張しても、そこには合理的な妥協点はなかなかないでしょうが・・・。

 たとえば、「内定取り消し保険」。
企業は、内定者数に見合う掛け金を(保険会社に)払う。仮に内定取り消しをせざるを得ない場合、内定を(かなり遅く)取り消された学生などに対しては、予定の年収の6割程度が保険会社から支給される、などの制度が整うならば、そこが着地点になるでしょう。しかし、この場合、内定のままで採用まで進んで、その後解雇という事態も起こり得ますが。
 派遣、契約社員の契約派遣期間前の解雇なども、失業保険制度をもう少し緩和して短期の就労でも強制的な加入制度にする、などの救済の制度を強化することなど。

 企業、被雇用者の両者、あるいは納税者がこれらの痛みを少しずつ負担するようなシステムを構築することだと思います。そのように痛みを分け合えば、不十分でも救済されると思います。

 誰も予想できなかった不況ということです。この巡り合わせには厳しいものがあります。
by とりのさとZ (2008-12-26 12:32) 

こう

派遣制度は一部の業界にとどめておくべきだったかもしれませんね。
私には、単なる法の抜け穴の存在でしかありません。
そう言う私が派遣社員になっているので、笑うしか有りません。

そして、やっぱりおかしいと思うので、今月で自らその仕事をやめることにしました。
by こう (2008-12-26 12:48) 

たいせい

 single40さん、この記事を書くには仰るように多少勇気が必要で、内定取り消しや非正規労働者の契約解除に実際にあった当事者にコメントされると大変辛いと思って書きました。
 ただ私自身も経営側の当事者であり、なおかつ会社が健全なわけではなく整理の途中という、言わば直接今回のようなことの影響を受けた方とほぼ同様な立場で書けるのではないか?(当然何もかも済んだら、私も仕事を探さなくてはいけません)、私が書かなければあまり書く人はいないかもしれないと思って書いた次第です。

 影響を受けた方達の救済というのは、社会不安を招くことにもなり何らかの形で行わなくてはいけないと思いますが(本音で言うと、私も救済して欲しい)、この件がフェアではない報道によりマスコミの企業叩きに不等に使われている匂いを感じました。
 それに何より問題解決というのは入り口を間違えると得てしておかしな答えが出てしまうことが多く、率直な疑問をぶつけた次第です。

 コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2008-12-26 15:38) 

たいせい

 robitaさん、拙記事を紹介下さりありがとうございます。
 「麻生内閣による景気対策」、私は結構進んでいるように感じています。
 景気の悪化が極端に激しく結果としては実感できていませんが、最近の内閣でこれだけ早期に手を打った例は、私には記憶にありません。
(福田内閣の基準法改正後に起こった官製不況後の建築建設業界対策は、何ヶ月もかかった上に規模も小さく、対策はほとんど名目だけでした。)

 衆議院の解散については私は少し意見が違い、一番問題なのは郵政問題のみで投票行動をした有権者なのであって、本来任期中の政策について4年間付託できる代議士を、選挙区で選ぶ形の代表民主制が日本の憲法に定められた姿なのであって、首相が変わる度に選挙が必要ならば憲法を改正して直接選挙による大統領にすればよいし、政策一つ一つの民意をくみ取り確定させなくてはならないのであれば国民投票をすればよいだけのことだと思っています。
 私たちが任期中の代表権を付託した国会議員が正規の手続きで首相を変えたのならば、それはそれで全然問題ないと思うのですがいかがでしょうか?(この件は、いずれ記事を書きます)

 一連の与党内での造反騒ぎや雑音は、自分自身が投票と言う形で参画して決めた党首を任期中は支えることが出来ず、「公の場」で足を引っ張る行為であり甚だみっともないと感じています。(もし異論があるのであれば、手続きに基づいて党内で行うべきものであり、それが嫌なら組織から出なければ筋が通らないのではないでしょうか?)
 これは会社であれば、組織決定して会社が行ったことに対し、「俺は反対したから仕事をしない」「知らないし、責任は無い」と言っているに等しく、決定が不服であれば退社するしかありません。

 そもそも代表選に限らず一般的な選挙の投票というものは、一定期間の委任する人を決めるものであり、これを否定したのでは有権者によって選ばれてきた自らの資格と代表民主制という制度自体を否定することに繋がります。

 また野党について思うのですが、英国などの成熟した議会制民主主義国家に於いては、「政治は結果責任」と言う考え方で、一旦議会として決めた首相(野党も含めて議員自らが参画する議会に於いて決定した首相)は、野党も含めて新たに打ち出した政策の結果が見えるまではいたずらに批判は行わないという考え方が貫かれてもいるようです。
 新しく選んだ首相は、少なくともその政策の結果がある程度見えるまでは「一定期間のフリーハンド」を認めてあげるべきだと考えています。
 また与野党含めて参加している国会という場で決めたことは、その時反対しようとも決まった後は「決定に参画した立法府の一員」として、協力するのが筋だとも思っています。

 余談に流れましたが、今後とも宜しくお願いいたします。
by たいせい (2008-12-26 16:05) 

たいせい

 とりのさとZさん、本来これら社員を守るための術は人材派遣会社自身が持っていなくてはならない機能で、これを持っていないことが今日の問題なのだと思います。
 普通の企業では、これだけの契約解除があれば売上高が足らなくなり即材に破綻し会社としての存続が出来なくなります。
 それを少なくとも今のところは人材派遣会社でつぶれたところの話はほとんど聞かず、派遣先からの契約が切れた分契約社員の足を切って雇用を不安定にさせているのは、当の「人材派遣会社」なのではないでしょうか?(解雇しているのはあくまでも人材派遣会社なのであって、派遣先企業ではありません)
 そんな形がまかり通っているからこそ、人材派遣会社は派遣先の会社との契約内容の改定をすることもなく今に至っているというのが、問題の本質だと感じています。(人材派遣会社が、リスクを担保するために保険を創出して利用するというのならば大いに結構ですが。)

 そんな事からも本来救済を行う主体は雇用元の「人材派遣会社」であるべきであり、それが身銭を切らないうちから行政の支援を仰ぐというのは、米国でのBIG3の救済と同様「筋」が通らないように思います。
 現段階での救済のアプローチは、「社会不安」「地域不安」を招かないようにとの点での通常の失業者に対する対策(ただし失業率が増えますので特段な措置が必要ではあります)、ホームレス対策と同心円上で動かざるを得ないような気がします。
(対策が不要だと言っているわけではありません。)

 nice! &コメント、ありがとうございました。

PS.
 それでも商売人を助けてくれる対策が行政から出されることはないでしょうね...。
by たいせい (2008-12-26 16:29) 

たいせい

 こうさん、そんな事情だったのですね。苦しい状況をお察しします。
 ただ恐らく、派遣制度がこれほど普及しなかったとしても、パートタイムやアルバイト・季節労働者などに対象が変わるだけで、同じようなことが起こっていたような気がします。
 仰るように派遣制度は、特殊な技能を持った個人が仕事がないときも生活が維持できる貯蓄が可能な有利な条件で派遣先を選び、技能を求める会社を渡り歩くという形であれば、非常に機能しやすいように思います。

 私の場合、サラリーマンを止めた十数年前はどこの会社に行っても自分の能力でそれなりの給与を勝ち取る自身がありましたが(自分の給与を自分で稼いで来れる人間は、どんな不況で求人が無くとも)仕事を見つけられると思っていました)、なまじ経営サイドでゼネラリストの仕事を十数年してしまったので金が稼げる技能や能力を失ってしまい、この不況下でどうなる事やら不安を持っています。

 やはり、不況に打ち勝てるだけの能力や技能を磨いていくしかないのでしょうね...。

 nice! &コメント、ありがとうございました!

PS.
 辛い記事で恐縮です。
 私にとっても、書いていて辛い記事でした。
by たいせい (2008-12-26 22:17) 

しゃくとりむし

う~ん・・・コメントするかどうか悩みましたが・・・
正社員でももっとひどい条件で放り出されている人は
たくさんいるんですけれどね。

それにしても今回の厚生労働省の対応の早さには驚きました。
日本最王手の企業に対してのフォローアップはこんなに
スピーディーに行われるんですね。
今までは雇用失業対策といえば、削減と自助努力だけを
声高に叫んできていたのに・・・今回は緊急の住宅を手配するなど
なんとも手厚い対応です。

なんか、割り切れません。


by しゃくとりむし (2008-12-27 00:27) 

たいせい

 しゃくとりくしさん、正社員を放り出したという点ではまさにうちの会社も一ヶ月前の予告解雇という方法で、9月末日で三十数名の社員を解雇せざるを得ませんでした。
 それも会社に余力のある状況ではない解雇ですので、最低限のことしかしてあげられず、それも「会社の整理をする」という情報開示も出来ない中で大変苦しい通告でした。
 仰るように今回は偶々内定の取り消しや、非正規労働者の契約解除という形で始まっていますが、正社員のみの会社であっても業態が厳しくなれば経費のスリム化を行わざるを得ず、必要な着地点に落ち着けるために人件費の絶対額を落とさなければならない訳で、その会社の雇用形態によっては様々な形が現実問題として起こっているのだろうと思います。

 金融機関からの借入について昔同業者に言われたのが
「金を借りるならば中途半端に借りてはいけない。」
「会社が潰れるとその金融機関が揺らぐぐらいの大きな借り入れをしておけば、絶対に潰されることがない。」
「潰せば回収できると金融機関が思ってしまうようではいけない。」とのことで、
実際に大企業の経営破綻などを見ても大企業であれば救いの手がさしのべられるにもかかわらず、負債額が小さくとも社会的な影響が小さな場合は何の救いもありません。

 今回の大企業で働いていた非正規労働者への対処にしても、どうしても一時に大量の解雇者が地域で発生することになりますので、社会不安や地域不安を招かないと言うことでスピーディーに執られた措置なのでしょうね。
(ただ企業側にお金が回るわけではないのと、ほとんどの場合その企業の誘致で近隣の自治体に比べて税収が多く豊かな財政を維持できていた当該自治体が対策の主体となっているようですが。)

 中小企業などの場合執ることの可能な打ち手が少なく、私も解雇した従業員に対し、申し訳ない気持ちで一杯です。
 コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2008-12-27 11:24) 

ぺんたごん

同感ですね。
主人も自動車産業の派遣社員として働いていましたが来年1月で解雇です。
派遣に甘んじていたのは、諸事情がありまして説明は省きますが
妻として私は主人が派遣社員の道を選ぶことに賛成しておりました。
それが急激な円高、産業の冷え込み、そして今回の派遣切り
となったわけですが、最初からそんなことはわかっていたことで
2009年問題で正社員になれるか?!と期待していた矢先の出来事。
愛知には北海道から沖縄まで出稼ぎにこられる方が多いし、
数多くの外国から来た方も多いので、うちだけではなく、その方々の
行く末も案じられます。

報道では派遣労働者の弱い立場をクローズアップするのが仕事のようですが
私は決して派遣社員を切った企業が悪いとは思いません。
この制度を作ったことがそもそも悪いと思っています。

産業は特に技術の伝承をしていく場だと思いますが、
必要な時だけ使い、いらなくなったら捨てるという人材の使い方では
これからの技術大国としての存続も危ぶまれる、というかおしまいでしょうね。

たいせいさんの新入社員の扱いの苦悩、大変でしたね。
私のような被雇用者の立場ではなんとも言えません。
経営者のノウハウなんて、本で出版できないくらい難しいものでしょうね。
主人も言っていましたが、「家族がいなくて自分一人だったら耐えられない。」


by ぺんたごん (2008-12-28 09:03) 

たいせい

 ぺんたごんさんのところも、大変なことになっていたのですね....。
 家も新築されたタイミングでのこの状況、胸中をお察しします。

 ただ私は、今のこの状況を招いたのは「人材派遣」という制度の問題ではないと思っています。
 自動車産業で言えば三交代という生産システムが執られており、生産調整をして例えば一直のみとなった場合に現場で必要な人数は1/3でも良いことになります。
 当然人を雇用すると言うことはそれだけの人件費の支出があるわけで、もしも正社員しかいない場合にはやはり同じ人数の正社員の解雇という形にならざるを得ません。(好条件で希望退職者を募ると言うやり方になろうとは思いますが...。)
 もしも季節労働者やパートタイム・アルバイトという形で雇用しているのであれば、そちらの方でやはり同じ問題が噴出してきたように思います。

 現実問題として私も従業員の解雇を言い渡した側になりますし(自分たち経営者自身の行く末もわからないという担保付きではありましたが言い渡した時点ではそこまでの話はしてありません)、当然多くの方達が今回のことで職を失うという大変な状況に置かれていると言うことを承知でこの記事を書いたわけですが、本来この記事で言いたかったのは「マスコミはあまりにもステレオタイプな価値観により一方の情報のみをセンセーショナルに伝えすぎているのではないか?」と言うことです。

 ちゃんとした現状認識が出来なければ、実効性のある対処は出来ようがないし、時期が過ぎこの不況が治まったとしても継続的に意味のある制度なんて作りようがないと思います。
 そして正しい認識の上に立って、国や自治と体は社会不安を招かないような対策を採っていただきたいです。(出来得るものならば、私もその恩恵にあずかりたい...。)

 nice! &コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2008-12-28 13:54) 

浜松自宅カフェ

漠然と思っていたことを裏付けていただいた記事でした。

もっとも、マスコミは大多数の人を対象にしたメディアである以上、
多くの共感を得ることにニュースを加工しますよね。
特にTVは映像による説得力が大きいため、TVからの情報は鵜呑みに
してはいけないと思っています。
今は心眼で観る目を整えたいと考えています。
by 浜松自宅カフェ (2009-01-01 19:40) 

たいせい

 浜松自宅カフェさん、ここ数年来報道に接して円高になったら日本経済はおしまい円安になってもおしまい、中国経済が成長すると日本はおしまい中国経済の成長が鈍るとやはり日本経済はおしまいなど、良く解らない報道が気になってしかたありませんでした。(マスコミは社会不安をあおりそれによって視聴率を稼ごうとしているとしか私には感じられません。)
 一月と少し前に経団連の談話として、トヨタの奥田氏とキャノンの御手洗氏がそろって、経済に不安感を煽るマスコミに対して広告出稿を控える旨の発言があり、今回の非正規労働者の解約についてのこの二社に対するピンポイントでの報道は、この辺りもあってのことではないのか?などと私個人としては深読みしています。
 うちの業界としての経験でも繰り返される震災報道についての対応などで、どんな正論や正しい意見よりも、マスコミは視聴率と広告収入をまず考えた報道しかしないことは、毎度いやになるほど経験させられており、マスコミが公正な存在などとは到底考えることができません。
 自分自身の報道番組の見方自体、毎度突っ込みどころを探しながら見ているような気がしています。

 nice! &コメント、ありがとうございます!
by たいせい (2009-01-02 16:06) 

こかげ

こんにちは
内定取り消しも、派遣解雇も色々あるのが普通の社会です・・・ そのことで大騒ぎするマスコミが異常なだけなのでしょう。まさに、人生いろいろですね。

それほど大問題だというなら、マスコミ企業で雇えばよいだけの話です。あまり悩む必要もないと思います。
雇用される側も、自由主義経済の社会で生きていることを、常に自覚しておく必要がありますね。

by こかげ (2009-01-08 23:33) 

たいせい

 こかげさん、マスコミ関係者こそが競争社会に於いて究極に勝ち抜いて今の地位にいる方達の集まりで、日本で一番「競争社会」の意味を知っていらっしゃる方達だと感じています。
 その方たちの口から出る言葉に、ニュースを見る度腹が立って仕方ありません。

 コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2009-01-09 18:06) 

ハハサウルス

記事のご紹介有難うございました。

マスコミの槍玉に上がっているのが、派遣会社ではなく企業側なのは、マスコミ自体が派遣に頼って成り立っている面が大きく関わっているのではないかと思っています。仰る通り、派遣会社が表に出てこないのはおかしな話ですが、批判されるのは政府と企業側ばかり。企業側の苦しい現状は無視の偏向報道です。両者の意見を取り上げるべきだと思います。
ただ、「弱者の味方」という立場での報道に、正面切って批判できる人はなかなかいないでしょうね。

義母が一連の報道に対し、「確かに大変な人も多いのはわかるけど、インタビューなんかを聞いていると、それまで(契約を切られるまで)結構なお給料もらっていて、解雇されていくらも経たないのに所持金があまりに少な過ぎるでしょ。立場が不安定なのに貯蓄しておくって感覚がなかったのかしら。独身で寮に入っていて少しは蓄えられたろうに…」と首を傾げ、その他安易な考えも多いことに疑問の声を挙げていました。
私も義母に共感する部分は多く、他に選択肢がなく、已む無く派遣しか選べず、厳しい条件でも働いていた方も多いのでしょうが、「自由があり、会社に縛られない」「(いろいろ引かれる)正社員よりも手取りが良い」などの理由で、リスクに目をつぶり派遣を選んできた人も多いのではないでしょうか。

結婚前、数年間税理士事務所に勤めていましたので、経営者側の立場も少しは理解しているつもりですし、雇用側、被雇用側の立場の違いによるどうしても埋まらない溝のあることも少しはわかります。山本さんも苦渋の選択で相当苦しまれたことと思います。「そうは言っても会社が潰れたらどうなるの」ということを考えると、本当に難しい問題ですね。

民主党の出した雇用関連法案は、一見良さそうですがあまり実はなく、「パフォーマンス」に過ぎないと思っていました。こんな時こそ与野党協力して事に当たるくらいの度量のない政党に政権を任せたくはありません。いざとなれば、党利に走るでしょうから。

by ハハサウルス (2009-01-10 01:35) 

たいせい

 ハハサウルスさん、報道関係者の方達は事実認識が出来ていないのか?それとも意図的に知らない振りをしているのか?はよく解りませんが、そもそも派遣労働法が出来る以前から元請けの会社のラインを使った「請負い」なる実質的な派遣制度があったことが、ほとんど紹介されてはいません。
 派遣労働法が民主党案のように変わったらどんなことが起こるかというと、まず製造業以外で今健全に機能している派遣社員のうち新たに解雇される社員が増える可能性が高いと感じています。
 また抜本的な対策ではありませんので、その上で新たなる人件費を経書処理できる枠組みが生まれるて法律自体が機能しなくなる可能性が高く、それどころか忙しいときは正社員の残業で処理せざるを得ず、雇用が増えることは今後無くなるなるでしょうし、正社員のリストラ問題というかつて起こった問題が将来再発することに繋がるように思います。
(製造業の海外移転による国内の空洞化が一番可能性が高いかも?:当然これは雇用を生み出しません。)
 仰るようにパフォーマンスか?、問題の本質が全く解っていないバカな政策としか私にも感じられません。

 今回のことで民主党・共産党やそれらの支持母体である連合や労働組合に期待するのは、正社員も葺くんだ形でのワークシェアリング協議です。
 雇用元ではなく派遣先に対する労働組合なる筋違いな組合を連合が認めるのならば(共産系かもしれません)、連合やこれらを支持母体とする政党の政治家が調停に乗り出し正規社員の組合との協議の上で、ワークシェアリングをまとめる以外に継続可能で実効性のある対策は、現実に必要工数の激減した現在の経済状況の中では存在していません。
 これをする気があるのであれば、私も民主党を責任政党として認めることにやぶさかではありませんが、恐らく話題にすら乗らないでしょう...。

 コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2009-01-10 16:25) 

きょーちゃん

TBありがとうございます。
経営者の方のご意見、とてもよくわかり、貴重な記事だと思いました。
私は自営業の方から話を聞いたり、起業家の本が好きでよく読んでいたこともあり、どちらかというと雇用する側のきもちを普段は持っています。
毎月必ず月給がもらえるのはどれだけ有難い事か、そしてボーナスをもらえて当たり前という人に対してはどこまで脳天気なんだろうと(笑)、きついですが、そういう感じにいつも思っています。

ですので、「派遣村」についてはあまり同情がないような感じで見ていたのですが、あの中の何人かの方はきっと本当に困っているのでは、と思いブログに書きました。

派遣社員を無理して雇っていても、無い袖は振れませんから起業もろとも倒産してしまいます。それを考えるとつながりの薄い部分から外されていくのは仕方ない事ですから、企業に対して抗議するのはおかしですよね。

内定については、かけもちして、ぎりぎりで内定を蹴る学生がいますし、「いくつ内定をもらった」と、自慢の種に数受ける学生もいるのをよくないと思っています。内定に関する規定をもっと明確にするべきですね。

それから、派遣という職について、数年前に「今の仕事がイヤになったらここに電話」みたいなのがありましたよね。ああいうイメージCMが派遣を気軽なものにし、自分に合わない仕事に無理してついていなくていいという風潮を作り上げたように思っています。

もう一度、こういう点についてブログ書いてみようと思います。
by きょーちゃん (2009-01-10 17:32) 

こかげ

マスコミ報道は支離滅裂ですよ。 派遣で賃金・労働条件が低下したなどと派遣を否定的に扱っていますが・・・ 
派遣というシステムによって 『 ワークシェアリング 』 がおこなわれたからそうなったというだけのことです。1人当たりの環境は低下しても、その代わり雇用が増加したということですから。

派遣というのも、はるか昔からある 『 期間工 』 などと同様に、長年の知恵が生んだワークシェアの一つの形態ととらえるべきものでしょう。

by こかげ (2009-01-11 10:26) 

たいせい

 きょーちゃんさん、コメント気づくのが遅れ失礼しました。
 コメントをお返ししたとしても読んでくださる機会はないかもしれませんが、書かせていただきます。

 内定について学生側からすると仰るような側面が確かにあり、複数内定の掛け持ちとそれを防ぐ企業側の攻防が暫く前までは盛んに繰り広げられていました。
 いざこういう局面になると、公式見解として「内定は雇用契約に準ずる」等と言われても、企業側は面食らってしまったというのが本当のところうだと思います。
 ただし高卒求人については、学校側の信頼関係の中で複数内定が起こらないようなシステムになっており、一年前の判断は実に苦しかったです。

 マスコミは何か事があるとセンセーショナルに一面のみを取りあげる傾向が強いですが、多面的に取りあげ視聴者に功罪側刈るような情報提供が出来てこそ報道と言えるように思うのですが、そうではないのはとても悲しいです。

 コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2009-03-31 15:29) 

たいせい

 こかげさん、返事が遅くなり申し訳ありません。
 その後様々なことを考えるに、製造現場における仕事が二十年前の技能を要求され一朝一夕にはつとまらない職人の仕事(技能者)から、短時間の研修で誰にでも作業することが出来る労務提供に過ぎなくなってしまっている(単なる作業者)ことに気づきました。
 少なくとも多くの製造現場では、日本のお家芸であった「ものづくり技能者の伝統」とは別の世界で動いていますし、多くの派遣労働者がいなくなったとしても技能の伝承とは全く関わりが無く、企業としてはほとんどの場合困ることはありません。
 反面どこの企業でも、高い技能を持ってこの人に止められると製造現場が立ち行かなくなると言う方も必ずいらっしゃいます。
 かつてはプロの技を持った技能者が沢山いて、この方達は例え会社が潰れたとしても「自らの技」で直ぐに別の仕事を探し食っていける。
 企業の慈悲にすがるのではなく、自らの二本の足でキチンと立っていたはずです。
 勿論これは製造現場の自動化がもたらしたモノですが、労働者側の自覚や社会のシステム自身がこうした構造変化について行っておらず、結果ここに来て噴出した問題だとも言えるように思います。
 私見としては、労働者一人一人がプロの技を身につける以外に救う手だてはないように思いますが、やはりシステムの面でも何か考えなくてはならないのかもしれません。
(ここまで考えた派遣労働法の改正ならば言うことはありませんが、取って付けたような対処療法法案しか国会に出てこないのが悲しいです。)

 コメント、ありがとうございました!
by たいせい (2009-03-31 15:51) 

元気

こんばんは。

私は、派遣社員です。
専業主婦であろうがパート、派遣であろうが、何の臆するところもありません。
職業や働き方に貴賎はありません。
それに伴う身の振り方には当然責任を負うべきだと考えています。
問題は、派遣先、派遣元、社会、派遣社員にあります。
問題のない社会も人間もいません。
問題が起こったとき、どう問題を受け入れて対応し今後にどう活かせるかが大切なのだと思います。
さらには、問題を想定し予め対策や覚悟をしておくこと、それは危機管理として必要なことだと思います。

入社前であろうとも、正社員であろうとなかろうとも、
経営が悪化すれば(会社生き残りのために)人員整理も必要であると考えています。
ヒトククリに出来ないくらいに社会も人間も複雑です。
ですが、最近のマスコミ報道では、働く側の事情の一部(!)をクローズアップさせ、会社叩きを平然とする風潮があります。
大量に入って来ている(将来も雇用増大が見込める)外国人労働者の保護が目的であるように思えてなりません。
国籍法の一部改正もそうですが、外国人に手厚い社会を目論んでいるとしか思えない状況です。
(「日本は、日本人だけのものでないと」発言された方が次の首相かも)

自民党や会社をターゲットにして叩き、弱者の味方のように演じるマスコミ。
怪しげな臭いがしてなりません。
私も自民党党員ではありませんし、右翼でもありません。(笑)
日本人は、マスコミに踊らされず、賢明にならなければなりませんね。

私も古い記事ですが、トラックバック貼らせていただきました。(^o^)

by 元気 (2009-05-19 20:14) 

たいせい

 元気さん、マスコミも政界も一面のみからの批判ばかりで背景も含む硬派な評価を避けているとしか思えないのが、何とも歯がゆく感じています。
 本来であればコメンテーター・解説者や有識者ががそれを補う存在なのでしょうけれど、ニュース報道などでも総じて大学教授という権威のありそうな名の下に専門外の事柄を井戸端会議のようなノリでコメントさせるという訳のわからない手法が横行しており、腹が立って仕方ありません。
 国会議員は国会議員で、有権者受けする発言をTVカメラの前ですることに血道をあげているように感じられ、天下国家が喪失しつつあると嘆かわしく感じています。

 私は瓦という建材を通して建築関連で商売をさせていただいていたのですが、元々建築の世界というものは各職域毎に「職人という名の個人技能者」が居て、己の技能以外に何の保証もない世界でした。
 その世界から見ると派遣社員と言えども雇用や収入の安定に於いては遙かに恵まれた存在であり、曲がりなりにも契約がり社会保障が受けられると言うだけでも社会に置いては守られていると感じていました。
 物件毎の請負形態である建築に於ける職人は、今もなお社会の脚光を浴びることなく、自分自身が身につけた技能を拠り所に堪え忍んでいます。

 正社員であれ派遣社員であれ仕事の本質は一つで、プロとしての仕事が出来る個人であれば契約形態はどうであれ、複雑に考えなくとも、仮に雇用が打ち切られたとしても自分自身のスキルを元に次なる仕事を見つけられるという単純なことだと思っています。
 なお、私自身も次なる仕事を見つけなくてはなりません...。

 コメント &TB、ありがとうございました!
by たいせい (2009-05-20 12:04) 

ビジネスマナーの内定

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
by ビジネスマナーの内定 (2012-04-12 11:58) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 6

Locations of visitors to this page

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。